ジンくんと三角関係になりそうな雰囲気だったのに、それはひとまず休戦…。
なんと、廉が不法侵入!?廉は本当にストーカーだったのか…!?
こちらはキンプリの楽曲をテーマにした”音楽小説”です。
「雨音」「Seasons of love」をテーマに書いています。
前の話はこちら↓
不法侵入者の正体は…
「あれ〜、姉ちゃん帰ってたの?」
緊張の糸がパチンと切れるような、ふにゃふにゃとした甘ったるい声が耳に響き、驚いて目を開けると、弟の海人が立っていた。
どうやら自分の部屋に着替えに行っていたらしい。
「海人!変質者!変質者が家の中に入ってきてるのッ!」
慌てて、私まであと一歩と言うところに迫ってきているイケメン変質者を指差す。
「え?変質者? 廉のこと?」
「へ?…廉?」
「うん、俺の友達だけど?」
え?海人の友達?
という事は、不法侵入者じゃなくて、ただ遊びに来ていただけ…?
ゆっくりと、廉くんのほうに顔を向ける…。
「だぁ〜れが変質者やって…?」
ひ、ひぃ〜〜〜っっ‼︎
またやっちまった〜っ‼︎
「きゃはははは!廉が姉ちゃんのストーカーで不法侵入とかウケる〜!」
さっきから数十分経っているのに、海人は未だにツボに入ったらしく、笑いが止まらない。
だけど、ウケているのは海人だけで、私と廉くんは全っ然笑えない!
廉「海人、お前の姉ちゃん、頭おかしいねんて。出会った時から、俺のことを、ずっと自分を狙ってる変質者扱いしてくんねん。自分、そんなにええ女かっちゅー話やねん!」
「うるさいなぁもう!だって、いきなり部屋の中にいたら、普通そう思うじゃん!」
廉「だからってなぁ、身の程を知れ!俺はストーカーされる事はあっても、する事は無いやろ!この顔面やぞ!?」
まぁ、確かに…。
もう、恥ずかしくて、穴があったら入りたい…。
海「でも廉、学校じゃそんなにモテないじゃん」
「え!そうなの!?この顔で!?」
海「だって廉、性格悪いからね。最初は顔だけでガンガン女の子寄ってくるけど、性格知ったらドン引きして離れていくよね。だから、電車とか、性格がわからないところでのみ、モテてるよね」
廉「海人ぉ〜っ!」
廉くんが、超可愛い笑顔でスーパー毒舌なことを言う海人の首を絞める。
「あ、でも、名前、絶対教えてくれなかったけど、わかっちゃった〜!廉くんって言うんだね。まさか海人の友達だったとはね〜」
廉「絶対名前を教えんとこと思ったのに。名字は意地でも教えんからな」
「そこ、そんな意地になるとこ!?どういうマウントの取り方よ!?」
海「意外と2人、仲いいじゃん〜?」
花凛・廉「仲良くない!」
海「ほらやっぱり仲いいじゃん〜!」
プルルルル。
海「あ、彼女から電話だ!」
廉くんの腕をすり抜けて、海人がソファーから立ち上がる。
「え!海人!あんた、転校してまだ数週間なのに、もう彼女できたの!?」
海「うん、俺は顔も性格もいいからね〜」
海人はパチリとウィンクをして、携帯を持って自分の部屋へと上がっていった。
ソファドン
不意に2人きりにされてしまった…。
さっきまで、海人を真ん中に1つのソファーに3人並んで座っていたため、今ぽっかりと私たちの間に微妙な隙間が空いている。
廉「そういやアンタ、さっき、俺に何されると思ったん?」
「えっ⁉︎べ、別に…っ⁉︎何もっ⁉︎」
廉「もしかして、何かされるの期待して待っとった?」
「ななな何を言ってんのっ⁉︎ままま待ってるわけないでしょっ⁉︎」
廉「今、何想像した?どんなことをして欲しかったん?」
廉くんが、ズリっと隙間を詰めてきた。
廉「こういうのとか?」
廉くんがどんどん迫ってくるので、どんどん上体を後退させていったら、ソファーの肘掛けのところに背中があたって、もう逃げられなくなった。
廉くんが、覆い被さるような格好になって、床ドンならぬ、ソファードンされている。
「かかか海人ぉ〜っ‼︎」
必死で出したその声は、おかしな楽器みたいに裏返ってしまった。
廉「ぷっ…!何やねん、その声!」
え?あれ?いつも怒ったような顔と、こちらを馬鹿にしたような不敵な笑みしか見たことなかったけど、こんな無邪気な顔して笑うんだ。
廉くんが笑ってちょっと体を話してくれた隙に、私も起き上がり、ソファドンは解除された。
「ねぇ!廉くん、そっちのほうがいいよ!笑ってたら、かわいげあるじゃん!」
廉「はっ⁉︎何、急に上から目線やねん」
「だって2歳も年下でしょ?弟の友達だもん、お姉さんぶってたっていいでしょ!」
廉「ふっざけんな!海人と一緒にすんなや!」
あ、また不機嫌な顔に戻っちゃった。せっかくきれいな顔してるのにもったいない。
でも、なんか耳まで真っ赤になっている。もしかして照れてる?
だとしたら、めっちゃかわいいんですけど…!
なんだか年下だと聞いたからか、急に余裕が出てきた。
形勢逆転じゃない!?
「自宅も名前も知ってるし、これで対等だよね!それで私の方が年上なんだから、私の方がちょっと立場上だよね!」
廉「自分、腹立つわぁ〜!俺の方がはるかに立場上に立てることあるんやけど?」
「何?」
「恋愛経験。アンタ、恋愛経験ないやろ?」
うっ…そ、それは…。
「さっきの反応見て、すぐわかった。男に慣れてないんやなぁって。もう二度と生意気な口きけんようにしてやろか?」
そしてまた、どんどんと迫ってくる。
か、海人ぉ〜っ!まだ電話、終わらんのか〜っ⁉︎
た、助けてぇ〜っ!
そしてまたしてもソファの上で重なる私たちの横を黒い影が横切る…。
続きはこちら
コメント
お久しぶりです!
主様がお忙しい中、新しい小説出してくださりありがとうございます😭
しょうれん大好きなのでもっと嬉しいです😭
このお話最高です…!早速ハマっちゃいそうです😂
続き楽しみに待ってます!!
平野永瀬さん、お久しぶりです(^o^)
このところ忙しくて、かなりサボっていました…。
頑張って進めていきたいと思っています!また応援よろしくお願いします(о´∀`о)
ちょっと小説の書き方を方向転換して、1話、2話あたりに紫耀サイドを追記しました!(最初は紫耀くんが何を考えているのかわからない感じで話を進めていこうかなと思ったのですが、紫耀くんサイドの心の声もあったほうが面白いかなぁと…)
この時、こんなこと考えてたんだ?と両サイドから見てみると面白いかと思うので、もしよかったら見てみてください!
そうなんですね!忙しいのは仕方ないと思います💦
ゆっくりでいいので、頑張ってください!
はい!応援してます♪
ありがとうございます!!
早速読みます😆