廉にソファドンされて追い詰められて…!?
そしてついにやってきました、しょうれんのご対面…!
こちらはキンプリの楽曲をテーマにした”音楽小説”です。
「雨音」「Seasons of love」をテーマに書いています。
前の話はこちら↓
※ 7話まで既に読んでくれていた方へのお知らせです!
1話と2話に「紫耀サイド」の紫耀くん心の声を追記しました!
紫耀くんの気持ちは謎のまま進めていこうかなぁと思っていたのですが、方向転換して、先に見せちゃいます!
まだ読んでない方は、ぜひ読んでみてくださいね!
ワイルド廉(海人サイド)
「ギャァ~~~~ッ」
海「ぅえっ!?」
自分の部屋で彼女と電話してたら、下からすんごい悲鳴が聞こえた。
姉ちゃんの声だ。
海「ご、ごめん、ちょっとなんかトラブルみたいだから切るわ、また明日!」
電話を切ってリビングに駆けつけると、姉ちゃんが後ろから廉に思いっきり抱きついて、廉が「離せ、離せ」とわめいていた。
海「え、こ、これはどういう状況…?姉ちゃんが、廉を襲ってんの?」
「か、海人…!出たのよ、出たの!!Gが出たーーっ!!」
Gと言われてすぐさま理解できずにポカンとしていた俺の足元をサーーッと黒い素早いものが横切った。
海「うっうわぁぁぁぁぁぁぁ~~~!!ゴキブリ~~~~っ!!」
そして俺も、姉ちゃんに重なるように、廉にしがみついた。
廉「だから、俺が退治してやるから、離せ言うとんねん!こんな羽交い絞めにされとったら、戦えんやろ!!」
俺たちの手を振り払おうと暴れる廉に、俺も姉ちゃんもキャーキャー言いながらしがみついた。
「おい、花凜!」
廉がオペ中のドクターのように真剣なまなざしで手を出し、姉ちゃんが「あ、はい!」とオペ看のような機敏な動きで丸めたチラシを手渡した。
スパーン!
今度は時代劇の主役みたいな剣裁き、ならぬ丸めたチラシ裁きで、廉は一発でGを仕留めた。
「す…」
一瞬、息をのんで時が止まったようになり、次の瞬間
「すっごーーーい!!廉くん、すごーい!かっこいいーー!!」
海「廉―――!すげえよ~~!」
サッカーの試合で、勝利のホイッスルが鳴った瞬間のように、まず姉ちゃんが廉の首に両手を回し飛びつき、さらに俺も上から覆いかぶさった。
廉「ふん、俺、意外にこういうのイケんねん。」
廉が自慢げに鼻をこする。
「すごーい!見た目、全然ワイルドな感じじゃないのに~!虫退治できる男の人ってほんっと、かっこいいよね~!」
廉「え…っ、そ、そうか?」
海「うん!廉!マジでかっけーよ!尊敬!!」
まさかのご対面(海人サイド)
ガチャ。
「たっだいま~!」
あ、兄ちゃんが帰ってきたらしい。
間抜けな顔でリビングから顔を出した兄ちゃんは、一気にキリリと眉を吊り上げる。
優「だ、誰だ、お前!!?何、うちの花凜とくっついてんだよ!何者だ!?離れろ!!」
あぁ、そうか。
確かに、「家に帰ってきたら、知らない男とかわいい妹が抱き合ってた」ってシチュエーションにも見えなくもないが、抱き合ってたっていうか、一方的に抱きついてるのは姉ちゃんのほうだし。
てか、俺もいるし。
「あれ~優太~?誰か来てんの~?」
兄ちゃんに続いて入ってきた男、金髪でかなりガタイがよくなり雰囲気は変わっているけど、その稀に見る美形の顔は忘れるはずもなかった。
海「紫耀ぉ〜っ!」
小さい頃に、よく遊んでもらった“紫耀”だ。
両親が仲が良くて、よくお互いの家を行き来していたから、弟の俺も込みでよく遊んだ。
そして、たぶん姉ちゃんの好きだった人。
紫「おぉ〜海人、大きくなったな…って、え…なんで…」
目の前で廉に抱き着いている姉ちゃんを見て、紫耀が絶句する。
「しょ、紫耀くん…!?」
廉から離れた姉ちゃんの慌てぶりを見て、姉ちゃんは今でも紫耀のことが好きなんだとわかった。
だけど紫耀の驚きの表情の理由は、姉ちゃんが“知らない男“と抱き合っていたことではなかった。
紫「なんで…ここにいんだよ、廉」
え?紫耀と廉は、知り合い…?
続きはこちら
今回のお話で出てきた本当にあったエピソードは、
「永瀬廉は、意外とゴキブリ退治ができる」
というラジオで話していたネタ↓
永瀬廉Radio Garden「庭ラジ」8月6日 ドッジボールを習っていた、好感の持てる男性の趣味、虫は嫌いだけどゴキブリは取れる
です。
コメント
丸めたチラシ裁きw
ツボってくれましたか(笑)
れんれんが、ラジオで友達の家のゴキブリを何度も退治してあげてるって言ってたので、そのエピソードを採用してみました!
本当は、壁に貼りついてるのをまずは叩いて下に落として、プラスチックコップを被せてゴキブリの動きを封じて、ちょっと隙間開けて殺虫剤バーってかけて、割り箸でつかんで、そのままトイレに流す!という完璧な工程があるらしいんですけどね。