【完結】海ちゃんスピンオフ作品「 Full Time Lover 」④

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端から見ればどう見たって“いい感じ“。

だけど何を考えているのかわからない海ちゃんが、またまた謎発言…!?

 

そんな謎すぎる海人が一体何を考えているのか、海海人視点ですべて語られます!

 

私の小説では、キンプリの曲の歌詞をもとにストーリーを構成しています。今回は「 Full Time Lover」です!

 

これの前のお話はこちら↓

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いい感じ

それから海ちゃんは土曜日には毎週のようにうちに漫画を読みにくる。
今までは”空き”が出てもすぐに埋まってしまうという話だったのに、新しい”土曜日の彼女”はできていないらしい。

 

それどころか、他の曜日もバイト終わりに突然「今日漫画読みに行っていい?」とくっついて帰ってくることもある。
それでもあの時のように彼女が店に乗り込んでくるなんていうことはなく、海ちゃんのフルタイムラバー制度が、今どんな風になっているのか、謎だった。

 

だけど、それを聞くことはしなかった。
野良猫みたいにふらっと家に立ち寄る海ちゃんが一体何を考えているのかは分からないけど、下手に追求して「じゃぁもう行かない」なんて言われたら困る。

 

 

だけど、今のこの状況は、客観的に見てもいわゆる”いい感じ”というやつではないか?

それともいつの間にか、私が土曜日の彼女にされかかっているのか?

でも、泊まっていくことも多々あるのに、海ちゃんが私に手を出す事はなかった。

それを逆に、「私は他の6人とは違って、大切にされているのかも」なんて、プラス思考に解釈したりもしていた。

 

 

だって、私から頼んだわけでもないのに、海ちゃんはうちに来るし、なにより”寝言で私の名前を呼んでいた”。
この事実は、自分の中でかなり自信になっていた。

 


 

飛貴「海人先輩って、最近舞さんと”いい感じ”じゃないっすか?」

 

 

厨房にお皿を持っていこうとして、飛貴くんと海ちゃんが話しているのが聞こえて、ピタリと足を止めた。
向こうからは私は死角になっていて見えていない。

 

いいぞ、飛貴くんナイスアシスト!
この曖昧な海ちゃんの態度の裏にある本心をあらわにしてくれ!

心臓がドクンドクンとすごい音を立てている。

 

 

海人「うーん、舞ちゃんはないかなぁ~」

 

 

……え?

思いもよらぬ言葉に、目の前が真っ暗になった。

 

 

飛貴「本当ですかぁ?よく一緒に帰ったりしてるじゃないですかぁ?バイト中もかなり舞さんに絡んでるし、海人先輩っていつも受け身なのに、舞さんだけは珍しく自分から行ってる感じするし、もしかして本命なのかなぁなんて思ってたんですけど?」

 

そうだよね、飛貴くん!他人から見てもそうだったでしょ!?私もそう思ってたよ…。違うの?なんでなんで!?

 

海人「舞ちゃんはね、名前がちょっと無理なんだよねぇ…」

 

 

はぁっ!?また、何か独特なこと言い始めたよ、この子は…。
名前が無理って何!?そんな理由でふられたことないけど!?

 

 

飛貴「名前が無理ってどういうことすか…?」
飛貴くんも呆れてる。

 

海人「前に話したじゃん?すごく好きだった人がいたって。その人と名前が似てて。思い出しちゃうんだよね…」

 

 

あ…。

 

 

「まいちゃん…」

 

あの寝言って、私のことじゃなかったんだ…。

 

恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい…!

寝言で名前呼ばれたって勝手に一人で舞い上がって。

 

海ちゃんが思っていたのは、私じゃない。
海ちゃんは、今でも、その“すごく好きだった人“のことを忘れられていないんだ…。

 

だってそうじゃん、今の海ちゃんのおかしな恋愛観を作ったのもその彼女だ。
その彼女に気持ちを受け入れてもらえなかったのがすごく辛くて悲しくて、だから自分を思ってくれる女の子には、同じ思いをさせないようにって。

今の海ちゃんの原型になってるような人。

それくらい大きな存在。

 

 

馬鹿だ私…。

 

 

だから好きになっちゃいけないって、ずっと言い聞かせていたのに。

 

なんで、なんでこんなに苦しいの…?

 

 

「こんな男を好きになっちゃいけない」と、ずっと自分に言い聞かせてきた。
だけど、「好きになるな 」とムキになって思い続けるのは、もはや「好きになっている」のと同じだった。

 

いつの間に、こんなに好きになっちゃってたんだろう…?

 

疼く胸がCry 切なくてツラい

ダーリン!Gimme your love

King & Prince「Full Time Lover」

作詞:KAJIKATSURA 作曲:David Anthony・Sophie White

 

 

あの人に似ている人(海人サイド)

すごくすごく好きな人がいた。
狂おしいほど好きで好きで、自分を抑えられずに、強引に気持ちをぶつけたこともあった。

だけど全く相手にされなかった。

彼女は俺の大好きで尊敬する超かっこいい先輩2人の間で揺れていた。

 

 

紫耀先輩も廉先輩も、男の俺から見ても超かっこよくて、最初から勝てるなんて思っていないし、もともと俺は人と争うことが嫌いだ。

 

だけどこの恋だけは、絶対に手に入れたかった。

だけど結果は見事なほどに惨敗で…。

 

 

 

確かに俺のことを好きって言ってくれる人もたくさんいたけど、いつの間にか紫耀先輩や廉先輩のファンに変わっていた…なんて言う事は多々あって、昔から自分に自信が持てなかった。

 

 

 

大学に入って、それはもうモテた。

 

だけどやっぱりどこかで、「紫耀先輩や廉先輩が現れたら、みんなそっちに行っちゃうんでしょ?」と言うコンプレックスが疼いていた。

そんな時に新しくバイトに入ってきた女の子、舞ちゃん。

大好きだったあの人に、ちょっとだけ名前が似ててビクッとなった。

 

彼女は例外なく、俺のことを好きだと言った。

他の女の子と同じように、傷つけたくないと思った。

 

だけど、舞ちゃんは他の女の子とはちょっと違った。

「あんたのやり方は間違っている!」と俺に説教をした。

 

 

お姉ちゃんみたい。

 

最初の印象がそれ。

 

 

間違っていることは間違っている。人を傷つけてはいけない。

そうやって説教してくる凛としたその姿は、あの人にそっくりだと思った。

 

今まで、俺を好きと言ってくれる女の子達は、年上が多かったこともあってか、俺をベタベタに甘やかした。

 

「海ちゃんは何もしなくていいの。ただニコニコしててくれればいい。その綺麗な顔を見せてくれるだけで十分」

そう言って褒められる度に、俺って中身なんて求められていないのかなって思った。

 

だけど、舞ちゃんは「好きだったのは顔だけ!中身を知ったら好きじゃなくなった!」ときっぱりと言ってのけたのだ。

 

びっくりした。

 

この人は俺の中身を見ようとしてくれているのか?と思うと嬉しく思う反面、やっぱり好きなのは顔だけ、とはっきり言われたことに傷ついてもいた。

 

 

それから舞ちゃんがバイト中にちょっと落ち込んじゃったことがあって、このままバイトを辞めちゃったらどうしようと思ったら、いてもたってもいられなくなって、その日の予定をドタキャンして、一旦店に寄り、舞ちゃんがバイトの面接に来たときの履歴書を見て住所を調べてアパートに突撃した。(←海人はバイトの中でもかなりベテランなので、店の鍵も持っているし、書類の保管場所も把握している)

 

 

舞ちゃんを元気付けに行ったつもりが、逆に自分が癒されてしまった。舞ちゃんは家事なんて全然できない不器用なタイプの女の子だけど、逆に俺が料理を作ることを「偉いね、すごいね」と感心して褒めてくれた。

「海ちゃん偉いね」そう言って頭を撫でられた、くすぐったくなるような記憶が蘇る。
本能的に甘えたくなるような包容力。

 

 

そして、極め付けは、俺が一人の彼女にふられた時。

「捨てられたレモン」と自虐した俺を励まそうと、必死になっている姿を見て、傷ついている人をほっとけない優しい人なんだと思った。

大好きだったあの人も、いつも誰かのために一生懸命で、そんな優しいところが本当に好きだった。

 

 

 

俺はいつしか、引き寄せられるように、毎週のように彼女の部屋に通っていた。

 

だけど恋人になろうとか、そんな風には思わなかった。
だって恋人になったら、いつか終わりが来るでしょ?

 

近づきすぎたら、失うかもしれない。
だからこんな曖昧な関係でも、体の触れ合いがなくたって、会いたい。

 

 

 

ただ、会いたいんだ…。

 

 

朝から晩まで Lovin’ you

寝てても覚めても君に So 夢中

You’re the 最高級 My girl

King & Prince「Full Time Lover」

作詞:KAJIKATSURA 作曲:David Anthony・Sophie White

 

つれない態度(海人サイド)

それなのに…

 

 

ツレない態度もLookin’ cool

謎さ

You make me 大混乱 My heart
Oh my God

King & Prince「Full Time Lover」

作詞:KAJIKATSURA 作曲:David Anthony・Sophie White

 

 

 

「なんかさー、最近、俺、避けられている気がするんだけど!? 気のせい!?気のせいじゃないよね⁉︎飛貴もそう思うよね!?」

 

飛貴の肩を両手でつかんで、ぐらぐらと揺らすと、

 

「海人先輩…!ちょっと1つ、聞いていいすかぁ!?」

 

と、ヨロヨロしながら抵抗する。

 

「海人先輩、今の話のどこが、舞さんのこと、無理なんすか!?めっちゃ大好きって話にしか聞こえなかったんすけど…!?住所調べに履歴書見るとか、もはや、やってることストーカー…」

「お前さぁ、話聞いてたぁ!?だからぁ、舞ちゃんは、やることも言うことも雰囲気も、名前も!全部俺の好きだった人に似てるんだよ!

そしたら失恋のトラウマ思い出しちゃうじゃん!?好きになっちゃったらまた辛い思いするのかなあとか怖いじゃん!?何かと昔の恋と重なるじゃん!?」

 

 

「それ、シンプルにただ舞さんのことが好きなタイプってことじゃないっすか?」

 

 

え?一瞬、飛貴の言っている意味がわからず固まる。

 

 

「間違ってることを間違ってるって説教してくるお姉さんタイプだとか、傷ついている人をほっとけない優しくて世話焼きなところとか、年上なのにちょっとほっとけない感じもあったりとか、でもそういうところが癒されて、一緒にいて安心できる包容力があるところとか…。

海人先輩が好きだった人を知らない俺にとっては、それって”ただの舞さん”ですよ?

名前が似てるとかはまぁ別として、海人先輩は、ただそういう人が好きなタイプって言うだけなんじゃないですか?

過去に好きだった人に似てるとか関係なく。」

海人「え…じゃぁ俺って、舞ちゃんのことが超絶タイプで、舞ちゃんのことが…好き…なの?」
飛貴「おそらく」

 

 

な、なにーーー!?

 

Tell me,my girl 知りたいんだ

日々 Wonder 恋ってナンダ?

King & Prince「Full Time Lover」

作詞:KAJIKATSURA 作曲:David Anthony・Sophie White

 

受け止めてほしい(海人サイド)

息を切らして走りながら、飛貴の言葉を思い出していた。

 

飛貴「舞さんと、過去に好きだったその人は、別人ですよ」

 

 

そう…なのか?

舞ちゃんがあの人に似ているから気になっていたんじゃないのか?

だって舞ちゃんは、あの人によく似ている。

 

褒めたり叱ったり、傷ついている人を放っておけないお姉さんぶったところ、すごくあったかくて安らぎを覚えた。

だけど意外にすぐ泣いちゃうところ、守ってあげたいと思った。

料理が全然できなくて、家では結構ぐうたらで…あれ?そこはあんまり似てないな。

よく考えると、キャラもかなり違う気がする…。

 

あれ?なんか全然別人じゃん。

今までは、付き合う女の子の向こうに、いつも透かしてあの人を見ていた。

だけどいつのまにか、舞ちゃんの存在が大きくなりすぎて、向こうにいるあの人が見えなくなってた。

似ているからと混同してたけど、たぶんもうずっと前から、俺が見ていたのは舞ちゃんだったんだ。

 

 

それに…

舞ちゃんは、廉先輩と会った後に、「海ちゃんのほうが好き」って言ってくれた。

単体ならチヤホヤされても、比較されたら負ける。

そんな俺のトラウマを、軽々取り去ってくれた人。

 

それでいて、「顔だけじゃ好きにならない」と言った。

外見だけじゃなくて、中身も見ようとしてくれた人。

 

 

 

今まで寄ってきたどんな女の子よりも、きっと本当の俺を好きになってくれるんじゃないかって、本当はそうどこかで気づいてたのかもしれない。

だけど、君に近づくほどに怖くなって、その気持ちに蓋をした。

 

すごく近くにいたのに、受け止めてもらえなかった過去の苦い記憶が蘇るから。

だから、”友達”って壁を一枚挟んでおけば、安心して、平穏に、近くに居続けられると思った。

 

だけど、ちょっと避けられてるとなったら、このザマだ。

全然平穏じゃない。

もうどうしようもなく感情が溢れて、止まらない。

 

 

中も外も全部、愛してほしい。

ありのままの俺を、受け止めてほしい…。

 

もう怖がっている場合じゃない。頭パニックになるほど近づいてやれ!

だって舞ちゃんは、絶対絶対、手放したくない人だから…!

 

急接近 激しく動揺 Up & Down 乱れる衝動

等身大届けたい 嘘じゃない ピュアな愛

 

Non-stopで溢れる感情 I don’t know どうすりゃいいの?

騒ぎまくる Beat  受け止めて欲しい

ダーリン! Love me more

King & Prince「Full Time Lover」

作詞:KAJIKATSURA 作曲:David Anthony・Sophie White

 

熱く抱いてKISSしたい(海人サイド)

 

「舞ちゃ〜ん、開けて〜〜!」
「だからぁ〜なんでしょっちゅうウチに来んのよ!?漫画だったら貸してあげるから、家で読みなさいよー!」
「今日の用事は漫画じゃないのーっ!」

 

舞ちゃんのアパートの部屋のドアを、2人で中と外からぎゅうぎゅうと引っ張り合う。
バイトが終わって、話がしたくてすぐに舞ちゃんを追いかけたけど、逃げるように帰ってしまったので、走って追いかけてきたのだ。ドアを完全に閉められる前に、間一髪ドアに足を挟み込んで、今に至る。

 

 

 

「開けてぇ〜〜っ!」
「いやだって言ってんでしょう〜〜っ!」

 

 

「うるさいなぁ!痴話喧嘩だったら中でやれよ!」

しばらく騒いでいたら、隣の部屋のドアが開いて隣人が顔を出し怒られた。
そしてしぶしぶ舞ちゃんは、俺を部屋の中に入れてくれた。

 

 

「舞ちゃんさぁ、最近なんで俺のことを避けんの?」
「別に避けてないし!逆にさぁ、海ちゃんはさぁ、最近なんでウチにばっか来るの!?」

 

「舞ちゃんに会いたいから」

正面からまっすぐに見据えて答えた。

 

「はー!?意味わかんない!」

ストレートに気持ちを伝えたつもりだったけど、なぜか不機嫌。

 

「私の事は“なし“なんでしょ?」
「ん?何それ?」
「別にいいよ、隠さなくても。海ちゃんが前に大好きだったって言う人、私と同じ名前らしいじゃん?今でも忘れられないんでしょう?今でもその人のことが好きなんでしょう?」
「何言ってんの!今、俺が好きなのは…」
「名前、呼んでたから」

 

え?なんの話だ?

 

「海ちゃん、寝言で、その人の名前呼んでたよ。まいちゃんって。まだ好きなんでしょ?」
「俺、まいちゃんて寝言で言ってた?」
「うん、言ってた…」

 

それで、やっぱり再確認する。

 

「まじかー…じゃぁやっぱり、俺が好きなのは…」

 

 

「前に好きだった人でしょ」
「舞ちゃんなんだ!」

 

舞ちゃんと俺の声が重なった。

 

 

「へ?今なんて?」

「だから、俺が好きなのは、舞ちゃん!寝言で名前呼んじゃうほど、寝ても覚めても、舞ちゃんのこと考えてるの!」
「だから…そのまいちゃんていうのは、前に好きだった人の名前でしょ?」
「違う違う、たしかに苗字に同じ文字が入ってるけど、下の名前、舞ちゃんて名前じゃないし。俺、その人のこと名字で呼ぶことないし。だから、寝言で言ってた“まいちゃん“は、正真正銘、この舞ちゃんのこと!」

 

“あなたです!“と言うふうに、指差す。

 

「嘘…でしょ…」
「ほんと!」

 

 

「俺は、舞ちゃんのことが好きです…!」

 

 

「海ちゃん…」

舞ちゃんが吸い込まれるようにして近づいて来る。

しかし、直前でピタッと止まってしまった。

 

「でもちょっと待った!危ない危ない!危うく私も”フルタイムラバー”の一員になるところだった!私、そういうの嫌だから!たとえナンバーワンの土曜日の彼女だったとしても嫌だから!あとの6日間、海ちゃんが他の女の子愛してるなんて、耐えられないから!」

「あーそれね、もう大丈夫。時間掛かっちゃったけど、全員とお別れしたから」
「え?うそ…?」

 

舞ちゃんがキョトンとする。

「初めて舞ちゃんの家に来たときに、すごく居心地良いなぁって思って、毎日でも会いたいなぁって思って。だから他の女の子達と別れなきゃって思ったんだ。

でも、俺が優しさを勘違いしていたせいで、こんな関係が始まっちゃったわけだし、いきなりポイってわけにもいかないから。一人一人、時間をかけてゆっくり話してたの。」

 

“元カレって言うだけでも自慢になるから“って最後に写真だけ撮ってくれればいいって別れてくれた子もいたし、絶対嫌!って泣いてすがられた子もいた。でもちゃんと時間かけて話して、みんなにわかってもらった。

 

 

「じゃぁ、私が会いたいって言ったら、毎日でも会いに来てくれる?」

「もちろん!月曜日から日曜日まで、全部舞ちゃんのものだよ!」

「夜何時までとか、そういう契約もない?」

「朝昼晩24時間、ご希望なら、次の朝まで一緒にいるよ!」

 

そう、俺がちゃんと向き合う勇気を持てば、そんなスペシャルな日々が手に入るんだ。

 

熱く抱いてキスしたい

Special days 続くのさ

0:00amから24 Hours

朝昼晩 to 次の朝 Yeah!  最愛 Full Time Lover

King & Prince「Full Time Lover」

作詞:KAJIKATSURA 作曲:David Anthony・Sophie White

 

 

あ、そーだ、でも大事なこと、まだ聞いてないや。

 

 

「舞ちゃん、1つだけ確認していい?」
「え?何?」
「今まで、俺のこと、”好きなのは顔だけ”っていつも言ってたけど、中身もちゃんと愛してくれる?」

 

一瞬キョトンとした後、舞ちゃんはすっごくおかしいことでも言われたみたいに、プッハハハーと吹き出した。

 

 

「…そんなの、もうとっくに好きに、なってるよ!」

 

 

飛びつくように俺の首に手を回してきた舞ちゃんを、きつく抱きとめキスをした…。

 

 

きっと過去に経験した胸の痛みも、やり場のない苦しみも、たくさんの女の子達と付き合って傷つけ傷つけられたことも。

きっと舞ちゃんと出会うためのものだったんだ。

 

たくさんの女の子とすれ違う程度の軽くて浅い恋愛ばかりしてきた俺に、たった1人の人としっかり深く向き合う温かさを教えてくれた人。

 

 

たくさん傷つき、間違いもしたけど、今度こそは、この恋だけは…。

 

この恋だけは Never Stop 終わらない

You are my Full Time Lover

King & Prince「Full Time Lover」

作詞:KAJIKATSURA 作曲:David Anthony・Sophie White

 

おしまい

 

「koi-wazurai」の小説一覧はこちら!

徐々に挿絵追加中!

岸くん回↓

じぐいわ回↓

海ちゃん回↓

岸くん回↓

岸くん回↓

岸くん回↓

岸くん回完結!第1章完結!↓

第2章始まり!海ちゃん、平野くん回↓

平野くん回↓

平野くん回↓

れんれん回↓

れんれん回↓

れんれん回↓

平野くん回↓

平野、廉、三角関係回↓

平野、廉、三角関係回↓

平野、廉、三角関係回↓

平野、廉、三角関係がついに完結!↓

アフターストーリー
①はわけあって、別の小説サイトに載せてます。


 

スピンオフ作品
れんれん

海ちゃん


 

 

コメント

  1. 平野永瀬 より:

    もう最高です!!海人にもハッピーエンドをありがとうございます!!!!

    • ちゃちゃ より:

      早速お読みいただきありがとうございます!
      この作品を書いているうちに、どんどん海ちゃんのファンになっていき、絶対にハッピーエンドにしてあげたいなぁと思っていました!
      これにてこのシリーズ完結となります。長らくお読みいただき、ありがとうございました!

      • 平野永瀬 より:

        そうなんですね!ありがとうございます!
        めっちゃ悲しい……😭こちらこそありがとうございました😭😭

        • ちゃちゃ より:

          次は岸くん主演の物語ですが、れんれんも脇役ながら出演しますので、もしよかったら読んでみてください!
          私、一応岸担なので。なのに全然岸くんの話書いてないなぁと思いまして…。

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