音楽小説「Style~父親であること=これが俺の生き方~」”SMAPの木村拓哉”を降り、ワッツからFLOWという新たな航海へ

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ワッツが終わって、FLOWという船に乗り換えるって、どうゆうことなんだろうって思ってた。

Mステロンバケ事件から始まって、木村拓哉の身に何かが起こっていることは確か。

ワッツの最終回で「夜空ノムコウ」をかけた意味もずっと考えてた。

 

これが、私が思う木村拓哉と中居正広の出した決断なんじゃないかなって。

完全なる妄想小説ですが、よろしければお読みください。

(たぶん二人の出した結論はちょっと悲しくて、賛否両論あると思いますのでご了承ください)




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何かが動き始めている…(Mステスタッフサイドストーリー)

タモリ「どういうことなんだ、あの VTR は?」

Mステスタッフ「実は本番直前にこちらに差し替えるようにと上から言われてまして…」

 

 

SMAPの解散が決まってから、色々な番組でランキングからSMAPを故意に外したりと情報操作が行われてきた。

ネット上では「おかしい!」「SMAPの功績は決して消せるものではない!」という声が上がっていたが、そんな不自然さをものともせずに堂々と歴史を書き換える。

ネットを見ない人にとっては、テレビで発信している情報が全て真実となってしまうのだから恐ろしい。

 

 

そんな流れに最初に対抗したのはタモリさんだった。

ミュージックステーションでランキングに SMAPの曲が多数選出されたその事実を、ありのままに放送するようにと番組上層部に反抗して押し切った。

そんな過去があるから、今度は上層部は本番直前にVTRを差し替えるようにと一番下っ端の僕(Mステスタッフ)に命じた。

タモリさんの行動をすごくかっこいいと尊敬していたのに、僕は上の命令に逆らうことができなかった。

自分の身を守るために、長いものに巻かれるのは仕方のないことだ…。

 

 

※この時のエピソードは、こちらの小説で書いてあります!↓

華麗なる逆襲~彼らの真実~12「道しるべ」SMAPをなかったことにはさせない!

 

 

その日はドラマの主題歌ランキングで、「ロングバケーション」の主題歌「ララララブソング」がランクインした。

曲のバックにはドラマの映像が流された。

でもどうして仮のVTRにはあった木村拓哉さんの映像が、差し替えられたVTRでは全カットになっていたのか。

あまりにも極端なほど不自然なこの映像に、きっと今何かが大きく変わろうとしているのではないかと胸がざわざわする。

その何かが良い方向への何かだったらいいのだけれど…。

 




 

戦う覚悟はできている(木村サイドストーリー)

中居「見たよ、Mステ。ついに事務所に話をしたんだな?」

木村「おう。向こうも徹底的に俺を追放する構えらしい」

 

 

6月の事務所との更新時期を目前にして、ついに俺は事務所を出る決意をした。

当然事務所はそれを簡単には認めず、 「これからどんなことになるのか知らしめてやろう」と言う姿勢に出てきた。

 

 

テレビで流れる俺の映像を完全にカット。

ラジオでの「SMAP」という言葉を発することを禁じる。

 

 

それでも東京FMさんの力を借りて、毎週SMAPの曲を届けることは実現している。

しかし曲紹介で俺の声で「SMAPの」という言葉を発信することはできなくなってしまった。

 

 

それでもきっとファンの皆には俺の気持ちが届いているはず。

言葉はいらない。

 

 

俺は、ファンのために戦う覚悟はできている。




 

巣立ちの時(キスマイ北山サイドストーリー)

舞祭組「そんな…!!今まで俺達、中居さんにどれだけのことをしてもらったか…!そんなの中居さんへの裏切りだよ!!」

北山「そうじゃないんだよ。中居さんが自由になるためには、俺たちが独り立ちして中居さんを安心させてあげなきゃいけない。これが俺たちが中居さんにできる精一杯の恩返しなんだよ!」

 

 

実は俺達キスマイは、事務所から今後は中居さんから離れ、事務所に服従するようにと決断を迫られていた。

事務所としては中居さんがいつまた独立を目論み、事務所の敵になることを警戒しているようだ。

 

 

事実、中居さんが独立をしたがっていると風の噂で聞いた。

でも、なかなかそれを決めきれずにいるのは、きっとキスマイのためだろうという噂も。

 

 

感情だけで言えば、死ぬまで中居さんについていきたい。

でも中居さんだって独立したら自分のことで大変なのに、俺達の面倒まで背負わせるわけにはいかない。

 

中居さんが去年事務所に残ることを決めたのは、俺たちを残していくことが心配だったからという噂もある。

本人にそう聞いても、絶対にそうだとは言ってくれないが。

 

だから、「俺たちはこれからも事務所に残ってやって行くのだ」と方向性を示さなければならない。

そしてこれからは中居さんに面倒を見てもらわなくても大丈夫なように、自分たちの意地を捨てて、事務所に頭を下げる道を選ばなければいけない。

もう迷惑はかけられない。

自由になってほしいんだ。

これからは自分のために生きてほしい。

大好きな人だから。

 

 

中居さんが司会を務める「音楽の日」に出演できないように、ツアーの日程も被せて当てられた。

ツアー最終日までに、答えを出すようにと事務所から言われている。

本当は中居さんと最後に直接話がしたかった。

今から俺がしようとしていることを、「自分たちの保身のためだけに、あんなにもお世話になった人を切り捨て強いものにしっぽを振るのか」と失望するファンもいるかもしれない。

中居さんにも、そう思われてしまうかもしれない。

 

だけど誰にもわかってもらえなくてもいいんだ。

俺たちが今しなければならないこと。

それは大切な人を守ること。

 

 

悪者役は俺が引き受ける。

だって俺はキスマイのリーダーだ。

俺の世界一憧れる”リーダー”は、きっとチームのためにこうすると思うから。

 




 

退所(木村サイドストーリー)

中居「準備はいいか?」

木村「明日ファンに伝えるよ」

 

俺と中居は、二人で今年事務所を出る。

事務所はこのニュースをできるだけ漏らしたくないらしく、契約更新はどうなったのかと世間がざわついていた6月は沈黙を守った。

 

そして事務所は

「そっちがその気なら、この世界からSMAPを消してやる!」

と唯一「SMAP」という名前が残っていたワッツの終了を決めた。

 

 

2018年7月20日。

俺は事務所からの命令を破って、ラジオで役2か月封印し続けてきた「SMAP」のという言葉を出す。

もう事務所に屈することはない!

これが俺の決意表明。

 

そしてこれから新しい航海に出る。

みんなもついてきてくれ!

 

 

当然、事務所を退所することは9月まで言えない契約なのだが、ファンならきっとこの2か月の俺の周りに起こった出来事の意味を理解してくれるだろう。

 

 

翌日7月21日。

中居のラジオでは

 

「ハンコ忘れた」

 

と言う意味深発言で、

 

「俺たちは契約更新にサインしませんでした!」

 

ということを暗に伝えた。

話の流れから脈絡のないこの言葉の意味を、早くもファンは察知してくれたようだった。

 

 

二人で示し合わせて上に逆らって、めちゃくちゃやらかすこのワクワク感。

なんか高校生の頃に、いたずらをして先生に怒られていた頃を思い出す。

 

いつだって中居といると、こんなふうにワクワクドキドキしていられるんだ。

 

 

木村「独立したら、お前結婚すんのか?今までは事務所に結婚は絶対ダメって命令されてたんだろう?」

 

中居にも、早く幸せになってもらいたい。

だけど、中居はちょっと言葉を詰まらせた後、こう言った。

 

 

中居「あぁ~、俺別れたんだわ」

 

木村「えっ…」

 

 

意外だった。

中居には長く付き合っている彼女がいて、 責任感の強い男だから、もういい加減結婚するのだろうと思っていた。

 

 

中居「これが俺の責任の取り方なんだ。

大切な人がいると弱くなる。

自分が傷つくだけなら全然怖くないけど、大切な人が傷つくと思うと怖くて怖くて何も出来なくなっちまうんだ。

慎吾が散々叩かれた時も、お前の時も。もうあんな思いはしたくない。

だから俺は何も持たずに行く。身一つで立ち向かう。だから今の中居正広は、超無敵だぜ?」

 

 

にひひと笑う。

 

 

確かにそうだ。

家族がいると身動きが取れなくなる。それは俺が痛いほどわかっている。

だけど、中居にばかりSMAPのために大事ものを捨てさせて、俺は自分の幸せを捨てられなかった…。

 

 

中居「だから俺はお前を尊敬してんだ」

 

木村「俺を、尊敬…?」

 

中居「”SMAPの木村拓哉”と”父親の木村拓哉”、二刀流でずっとやってきたんだもんな。俺にはそんな強い生き方できねーから、尊敬してる」

 

 

”父親であること”。

それは昔さんまさんにも言ってもらった言葉だった。

父親である姿をずっと封印し続けてきた自分にとって、この言葉はとても心の支えになっていた。

 

そして今、中居が同じことを言ってくれる。

やっぱりこいつは、俺の一番言って欲しいことをいつも言ってくれる男だ。

 

 

逆に俺はお前を尊敬するよ。

俺は自分の欲しいものは全部手に入れたいと思っちまう。

だけどお前は、本当に守りたいものたった一つを守るために、すべてを捨てられる強さを持ってる。すげーよ。

 

 

中居「でも今まで付き合ってきた彼女には、結果的に申し訳ないことしちまったけどな。だから俺、もうこの先誰とも付き合わないと思う。それでじいさんになって、孤独死とかしちゃうのかな。それ、こえーな…笑」

木村「その頃には、娘たちも巣立ってるし、俺がずっとそばにいてやるよ」

 

中居が一瞬ハッとした顔をする。

 

中居「マジで~タクちゃん!うれし~!約束だぜ~~?」

 

次の瞬間、中居がおどけて俺の肩に絡みつく。

 

中居「じゃあ、ワッツの最終回週で、二人でファンにメッセージ送るか!お前最後の曲は何流すんだよ?」

木村「う~ん、やっぱ”前に!”かなぁ~?」

中居「”freebird”も捨てがたいんじゃね?」

木村「またそんなことやって、事務所に怒られそうだな」

中居「もうそんなの怖くねーだろ!そしたら俺も翌日、SMAPの曲かけちまうかな~~♪」

木村「そんなことしたら、またネットニュースで大騒ぎになんぞ?(笑)」

 

そんな話をしていた時の俺達には、もう未来しか見えていなかった。

しかしその数日後、俺は中居の言葉の意味を思い知ることになる…。

 




 

 

「さよなら」(中居サイドストーリー)

「今までありがとう。ずっと一緒にいてやれなくて、ごめん。さよなら…」

 

 

彼女に別れを告げたら、彼女はホッとしたように笑った。

 

 

「やっとちゃんと言ってくれたね。これで、私も前に進める」

 

俺たちの別れの決断は、お互いが前に進むためのものだった。

 

 

それは、キスマイが教えてくれたこと。

 

 

 

俺は不器用な人間で、大切なものを二つも持てない。

だから、結婚はできない人間なんだとわかってた。

それなのに一人で生きていくのはやっぱりさみしくて、ちょいちょい彼女を作ってしまう。

 

だけど、いつだって付き合いが長くなる前に、向こうから離れていくように仕向けていた。

仕事が忙しいとか、一人の時間が欲しいとか、恋愛不適合者のイメージづけでテレビでひどい発言をしてみたり。

彼女がだんだんと俺に愛想を尽かすように。

今までだって嫌いで別れてきたわけじゃないし、だから自分がふるよりフラれるほうが楽だと思っていた。

だけど、俺がはっきりと「さよなら」を言ってあげないせいで、今までの彼女をずいぶんと苦しませてきたのかもしれない。

 

 

 

キスマイツアーの最終公演日、北山が挨拶で「メリーさん、ジュリーさん」という名前を出して感謝の気持ちを述べたというニュースを知った。

 

 

 

「あぁ、あいつらは自分たちの行く道を決めたんだ」と理解した。

もちろんあいつらが俺についてきたいというなら、俺は全力で守ってやるつもりだった。

だけど、あいつらは事務所に残ってやっていくのだという姿勢を示した。

たぶん、俺が出ていくという噂は耳に入っているはず。

それでも、俺と別れることを選んだのだ。

 

 

きっとそれが正解だ。

 

 

俺だって、外に出てどこまで守ってやれるかわからない。

今より力がなくなることは確かだから、事務所に残ったほうがキスマイというグループにとって正しい選択なのは間違いない。

だけど、きっと俺に気を使ってなかなか言い出せなかったのかもしれない。

 

 

 

「いいんだよ。お前ら、それでいいんだ…」

 

涙が滲む…。

 

かわいいやつら。

ずっとこの手で守ってやりたかった。

でも、あいつらが決めた道なら、俺は応援するだけだ。

幸せになるんだぞ。

 

 

それに、俺もあいつらの気持ちがわからないうちは、独立を決めきれなかったのも事実だ。

ちゃんと「さよなら」を告げられて、俺は新しい道を踏み出せる。

 

 

…ここまで思って、俺はあいつらの決断の本当の意味に思い当たる。

あいつらは、自分たちのために事務所になびくことを決めたんじゃないのではないか?

もしかして、俺が前に進めるようにと向こうから「さよなら」を言ってくれた…?

 

 

後輩に、こんな大事なことを教えられるなんて…。

 

 

だから、俺も決めたのだ。

彼女になんとなく俺を諦めて離れて行ってもらうんじゃなくて、俺から「さよなら」を言う。

これが、最後に伝えられる彼女への精一杯の「ありがとう」なんだ。

 

「さよなら」僕を今日まで支え続けてくれた人

「さよなら」今でも誰より大切だと思える人

そして何より二人がここで共に過ごしたこの日々を

隣にいてくれたことを僕は忘れはしないだろう

「さよなら」と言えば 君の傷も少しは癒えるだろう

「さよなら」消えないように…

ずっと色褪せぬように

「ありがとう」

SMAP「オレンジ」作詞作曲:市川喜康




 

これが俺のStyle(木村サイドストーリー)

「大切なものを持っていると弱くなる」

 

中居の言っていた言葉の意味を痛感する。

 

 

何度同じことを繰り返せば気が済むのだ…。

事務所は、着々と光希のいる事務所や、関係媒体に圧力をかける準備を進めていた。

そして、それは俺たちが羽ばたく前に間に合ってしまった。

 

 

 

中居「まぁ…しょうがねえな。じゃぁ、とりあえず俺の退所も、白紙に戻すわ」

木村「でも、お前、そのために彼女とも別れたんだろ?そこまでさせておいて、また俺に付き合わせることなんて、できねーよ…」

中居「だって、今お前と離れたら、じーさんになっても一緒にいてくれるって約束守ってもらえるかわかんねーだろ?だから、ずっとお前と一緒にいる!」

 

 

まただ…。

この笑顔に慰められ、そして甘えてしまう…。

 

 

中居「まぁ、こうなることは予想できてたしな」

 

 

実は、光希がモデルとしてやっていきたいと言い出した時に、そっち方面への顔を聞かせてくれたのは、他でもない今回俺たちの退所を潰した事務所の上のやつらだった。

その時から、薄々と気付いていた。

やつらが光希の仕事の関係者とコネクションを持っている以上、光希を人質に取られたも同然だって。

きっとまた、俺は身動きが取れなくなるんだって。

 

 

でも、それでも娘の夢がかなうなら、力を貸してくれるという人の申し出を断ることができなかった。

その時、俺はただの一人の”父親”だった。

 

 

 

木村「SMAPでいることよりも、父親でいることを選んだ俺なんて、もうファンは誰もついてきてくれないかもしれないな…」

中居「何言ってんの?お前が父親になったのって十何年も前の話じゃんか。それでどれだけのファンが離れたんだよ?全然離れてねーだろ!

SMAPの木村拓哉でも、父親の木村拓哉でも、木村拓哉は木村拓哉だ。

周りの目なんて怖がらずに、自分の欲しいものは何でも奪いに行く。誰に何を言われようと、何にも染まらない。それが木村拓哉のstyleだろ!」

 

中居…。

いつだって、俺のやり方を認めてくれる一番の理解者。

 

 

中居「じゃあ、これで本当に終わりだな」

 

 

きっと俺たちがここから飛び出そうとすれば、光希に身が脅かされることになる。

それは俺も中居もわかっていた。

 

だから、今回の脱出が失敗したら、もう俺たちは今後脱出を望まないことにしようと二人で決めていた。

だけど、可能性がほとんどゼロに近くても、最後に悪あがきをしてみたかった。

高校の学際で、中居と二人、2回の窓から飛び降りて教室から脱走したときのように、二人でまた無茶をしてみたかった。

あの時のようなキラキラした瞬間を感じたかった。

 

↑このエピソードがあまりにも少女漫画的なので、つとぷ漫画描いちゃった!

 

 

それでダメなら、悔いなくこの先ここでやっていくことを受け入れられるんじゃないかって、二人で話し合った。

 

 

木村「諦める…か」

 

中居「諦めるっていうと言葉は悪いけど、”これが叶わなかったら負け”とか”大きすぎる夢だから諦める”とか、限界を決めなくてもいいんじゃないかなって。もがいてもがいて、それで出た結果が、今の俺たちなりの姿で。自分なりの幸せを見つけられれば、たとえ前と全く同じ形じゃなくてもいいじゃんか。きっとファンもそれを受け入れてくれるさ」

 

そして、中居は突然キリリと眉を上げる。

 

中居「夢はまだあるよ。俺は、もう一度歌を歌いたい」

 

 

木村「俺も。もう一度ファンの前でステージに立ちたい」

 

 

中居「SMAPじゃなくなっても、歌うことはできる。

失った28年を、また28年かけて取り戻せばいいじゃんか」

 

木村「俺たち何歳になんの?60歳で歌って踊るアイドルなんて聞いたことないぜ」

 

中居「誰もやらなかったことを切り開く。ありえないってことを、現実にしていく。それが俺たちのスタイルだろ?

それにじいさんになってもお前が一緒にいてくれるなら、どんなことだってできそうな気がする。だって俺たち、無敵のツートップだろ?」

 

 

そうだ、SMAPがなくなっても、俺たちツートップの絆が消えるわけじゃない。

 

 

ずっとずっと、矛盾だらけの非常識が常識とされるおかしな世界で、俺たちは戦い続けてきた。

中居の言っていることは、今の俺たちの現実を考えればただの慰めの言葉で、叶わない夢なのかもしれない。

でも、それに向かってもがいていくことは、まだ許されているだろ?

この笑顔のためなら、俺は何だってできる気がする…。

 

 

 




 

そして俺はワッツという船とともに、”SMAPの木村拓哉”を降りることにした。

ファンのみんな、今までちゃんと「さよなら」を自分の口から伝えることができなくてごめん。

 

もう宙ぶらりんのまま、苦しめたりはしない。

だから、もうSMAPの曲はかけない。

この事務所でやっていく。3人との合流はしない。

俺は、父親として生きることを選んだ。

 

 

これが俺の出した答えだ。

 

 

 

”SMAP”という名前はなくなっても、”SMAP”としてやってきた魂は守り続けるから。

貫きたい信念が同じならば、名前は変わっても自分らしくいられるはず。

 

俺は「Smile Up!Project」を立ち上げた。

災害被害者に寄り添うこの活動は、ずっと続いていくだろう。

そうすることでSMAPの想いは、永遠にこの世に残ることになる。

そして、今度は今まで関われなかった後輩たちを引き連れて、SMAPの思いを後輩たちに繋いでいく。

もういがみ合うことはやめて。

誰が敵とか誰が味方とかじゃない。

みんなが笑える世界を、俺は作りたいんだ。

 

非常識な常識 矛盾だらけ

胸に秘めた葛藤 さらけ出して

夢を夢のままにするなよ

 

諦めるよりももがいて 結果でしたしたらbeautiful

そんなんじゃまだ やりきってない

限界なんかdelete

「ありえない」って現実  周り見れば

着こなしているんじゃなく 着せられてる

ガマンは正義じゃない 気付けよ

何色(なん)にも染まらないさ

強くIt’s my style

貫きたい 自分らしく 楽しまなきゃ損じゃない

誰かじゃなく 自分らしい幸せならいいじゃない

木村拓哉ソロ曲「style」作詞:仲村達史、作曲:久保田利伸、編曲:中西亮輔

 




 

 

俺たちがあの頃に思い描いていた未来とはだいぶ違う。

若い時は何だってできると思ってたけど、現実ってそんなに簡単じゃないことを知った。

俺たちがたどり着いてしまった”今”。

胸を刺す痛みは拭いきれない。

 

 

だけど俺たちの日々は続いていく。

この悲しみもいつかは薄れていくのかもしれない。

俺たちが進んでいくその道の向こうに、きっとまた昔のように思いっきり笑える未来があると信じている。

だってどんなに嘆いたって、明日はやってくるのだから。

 

 

ワッツの最終回で、俺が最後に選んだ曲は「夜空ノムコウ」だった。

 

 

つまらない常識など つぶせると思ってた

全てが思うほど うまくはいかないみたいだ

悲しみっていつかは 消えてゆくものなのかな

夜空のむこうには もう明日が待っている

SMAP「夜空ノムコウ」作詞:スガシカオ、作曲:川村結花




 

この小説に含まれる本当にあったエピソード(小説解説)はこちら。↓

【本当にあったエピソードStyle】木村拓哉が事務所退所のためにもがき続け断念、残留を決断するに至った出来事まとめ

 

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