君と僕の6ヶ月(SMAPオレンジ恋愛三部作)前編(簡潔バージョン)

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SMAPの「オレンジ」→「Song 2 〜the sequel to that〜」→「夏日憂歌(サマータイムブルース)」と繋がっていて、恋愛三部作になっているんですよね!

さらに「幸せの果てに」と「ラストシーン」も含めて5部作で完結したストーリーになっているということなんです!

この作品にインスピレーションを受けて、音楽小説を書いてみました!

主人公のイメージは、若い頃の中居くんと常盤貴子さん(もしくは永作博美さん)です!

中居くんを想像しながら読んでみたら萌えるかも・・・!

 

大筋は、大ヒットシングル「がんばりましょう」のカップリング曲である「君と僕の6ヶ月」がモデルになっています!

 

こちらは映画バージョンのイメージであらすじをざっと描いた簡潔バージョンで、前後編で完結しますので、読みやすいかと思います。

 

もっと詳しく描いたドラマバージョンイメージは君と僕の6ヶ月 1話「出会い」 (SMAP「オレンジ」恋愛三部作から全10話くらいで書き上げたいと思っています!




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君と僕の6ヶ月前編

序章

「あ、虹だ!」

先に降りた子供の声に気づき、笹本優介は続いてバスを降り空を見上げた。

いつの間にか、雨は止んでいた。

優介は、しばらく虹のかかった空を見つめていた。

そして、我に返って手に持っているケーキの箱を見る。

今日は、娘の愛美の誕生日だ。

早く帰らなければ。

 

優介は、足早に歩き出した。

そして、もう一度振り返り、バスが走り出し誰もいなくなったバス停を見た。

そこに、誰かの影を思い描いているかのように・・・。




 

出会い

20年前。

 

憂鬱だった雨の日が好きになった。

あの日、君を見つけてから・・・。

 

 

医大生の笹本優介は、普段は自転車で大学に通っていた。

しかし、雨の日だけは仕方なくバスを利用していた。

6月の朝のギュウギュウのバスは、蒸し暑くて最悪だ。

だから、優介は雨の日が嫌いだった。

 

 

しかし、ある時から雨の日が待ち遠しくなったのだ。

それは、道路の反対側のバス停に立っている彼女の姿に気づいたから。

 

 

赤い傘の下に覗く綺麗な長い髪と、スラリとした華奢な体にキレイな脚。

車道を挟んだ反対側からでも、彼女の美しさは際立って目立っていた。

きれにな女性に目が行くのは男の性だから仕方がない。

だけどまだその時は、優介にとって憂鬱な雨の日をちょっぴり幸せにしてくれる“バス停の彼女”というだけだった。

 

それが、なんと二人は運命的な出会いを果たすこととなる・・・。

 

 

ピンポンピンポーン。

自動ドアが開く音で顔を上げ、優介は思わず「あっ!!」と声を上げた。

大きな瞳が、びっくりしたように優介を見る。

 

彼女だった。

バス停の彼女がそこにいた。

 

 

優介は今週から深夜のコンビニバイトを始めたのだが、なんとあの彼女が店にやってきたのだ。

優介「い、いらっしゃいませ~」

優介はごまかすように声をかけ愛想笑いをする。

彼女は少し不思議そうな表情で優介を見たが、やはり見覚えがないようでそのまま店内をぐるっと一周してレジにカゴを置いた。

優介「ありがとうございました」

ドキドキしながら彼女の接客を終え、彼女を見送ってから優介はへたりこんだ。

僕はなんてバカなんだ・・・!

いつも見ていた彼女が、自分のバイト先に来てくれるなんて偶然はもう二度とないかもしれないのに、何の会話もできずに見送ってしまうなんて・・・!

これこそ、まさに“運命”だったんじゃないのか!?

このチャンスをものにできないでどうする!!

 

 

しかし、その後彼女はこの店の常連客で、ほぼ毎晩立ち寄ることを知ることとなった。

そして、ある夜優介はついに勝負に出た。

優介「あ!すいません、おつり切れちゃってるんでちょっと待ってください」

事務所に戻り、予備のお釣りを確認するフリをしてから、またレジに戻る。

優介「すみません~、ちょっと予備のお釣りも切れちゃってて・・・」

当然、事務所にもお釣りがないなんてことはありえない。

そんなことがないように、ちゃんと小銭はたくさん用意してあるのだから。

 

 

でも、嘘をついた。

ちょっとでも長く、彼女と話がしたかったから。

 

 

彼女「う~ん、じゃあ今度でいいですよ。私、毎日ここ来てるから」

優介「あ!はい!じゃあ次の時に、必ずお返ししますね!!」

彼女「はーい。じゃあ、利子つけて返してね」

彼女はニコっとイタズラっぽく微笑んで、帰っていった。

 

 

優介は、再びその場にへたりこんだ。

な、なんだあの可愛さはぁ~~~っ!!

見たか!?今の彼女の笑顔!!

完全にやられた・・・。

もうこれは完全に間違いない。

僕は、彼女に恋をしている・・・!




年上の彼女

また雨が降った。

美華はじーっと反対側のバス停を見つめている。

そこに傘をさした優介が駆けてきて、列に並ぶ。

すぐに美華に気づいた優介が、大きく伸びをする仕草をする。

それを見た美華は、長い髪をそっと耳にかける。

 

 

これは二人で決めた暗号だった。

車道を挟んだこの距離では、会話をすることができない。

だから、仕草に意味を決めて気持ちを伝えることにしたのだ。

「大好きだよ」と。

 

 

車道を挟んで反対側のバス停に立つ他人の関係から始まり、客と常連客の顔見知りの関係、バス停で姿を見つけると手を振り合う友達の関係を経て、二人が愛し合う関係になるのには時間はかからなかった。

彼女がコンビニに立ち寄る時間に、優介は休憩を取り、近くの公園で毎晩デートを重ねた。

廃棄処分になったパンやおにぎり、それから店で買ったポテトチップスを彼女へのお土産に。

公園のベンチで、毎晩夜空を見上げながらいろんなことを話した。

 

 

 

「優介って、本当にいろんなことを知っているね!」

と美華が目を輝かせるので、優介は博識ぶって美華と会う前に話のネタを予習するのに忙しかった。

だけど調子に乗って昨夜猛勉強した一夜漬けの知識を延々とひけらかしていると、美華は全てを見透かしたような顔で優介を上目遣いで見上げながらクスクスと笑うのだった。

 

 

星座についての知識はロマンチックでやはり女性にはウケがいい。

ある時は、金星の位置を教えてあげた。

二人で金星を探すのに夢中になって、 お互いの顔がすごく近くにあるのに気づいてハッとした。

 

優介はドギマギして、照れくさいのを隠すようにベラベラと喋りだす。

 

 

優介「金星は太陽と同じ位置にあるので、昼間には太陽の光が眩しすぎて見えないんだ。限られた時間にしか見えない星ってこと。

なんかそれってさ、僕にとっての美華みたいなんだよね。

夜のわずかな時間しか会うことができなくて、朝のバス停では車道の向こう側の存在で、未だに会話もできないし、美華は本当は実在しない虚像なんじゃないかなって。

もしかしたら美華は、自分の願望が生み出した幻想か夢なんじゃないかって、本気で疑っちゃうことあるよ」

 

美華は思いっきり優介の頬をギューっとつねって

 

「ね、夢じゃないでしょ?」

 

とまたイタズラっぽく笑うのだった。

優介はいつも照れると、的外れな例え話を始めてしまう癖がある。

それを全て見透かしたように、上目使いにイタズラな視線を投げかける。

 

照れくさくて癖になった

的外れな例え話を

いつもキミは見透かしてた

悪戯な視線 投げかけながら

SMAP「幸せの果てに」

 

美華がふわっと優介に顔を近づけた。

甘い香り、柔らかな髪が優介の頬を撫でる。

それが、二人の初めてのキスだった。

 

 

この恋は永遠に続けられる・・・。

ヒリヒリと頬に残る痛みを感じながら、優介は心の中でそう確信していた。

 

 

彼女の名前は藍沢美華。

23歳。

優介の3歳年上だった。

 

 

すでに社会に出ていて、この美貌からおそらくすごくモテモテの人生を送ってきただろう美華を楽しませるために優介はあれやこれやと頭を絞ったが、学生の身分では高級外車で颯爽と迎えに行ったり、高級レストランに連れて行ったりなどできるはずもない。

しかし美華は、些細なことでも大げさに喜んで心から楽しそうに笑うのだった。

 

 

初めて自転車の二人乗りをしたときも、

「自転車ってこんなに気持ちいいんだね!」

と優介の肩を叩いてキャッキャと笑った。

美華は明るく天真爛漫で、優介はいつも振り回されっぱなしだった。

美華「優介ってほんっとかわいいよね~!」

といつも上から目線でヨシヨシしてくる。

 

「全く、僕は犬扱いか?」なんて自虐しながらも、あいもかわらず美華に必死に尽くす自分はまさに忠犬だなと思う。

まだまだかなわない、自由奔放でちょっぴり気が強くワガママ、だけど不思議なほど心を惹きつける超絶カワイイ僕の年上の彼女。




美華は地元の短大を出て、近くの会社でOLをしている。

そんな至って普通の経歴の美華だったが、実は昔は大きな夢を持っていたことを優介に話してくれた。

 

それは、歌手になること。

美華は歌が大好きで、短大時代にはライブ活動なんかもしていてけっこうファンもついていたのだという。

短大を卒業すると同時に東京に出ようと考えていたのだが、ちょうど母親の病気が見つかった時期と重なり、タイミングを逃して今に至る。

 

 

それでも歌は好きで、今でも歌っているのだ。

誰もいない深夜の公園で、美華はよく歌を歌ってくれた。

初めて美華の歌声を聞いたときには、優介は衝撃を受けた。

これなら、本当にプロになれるのではないかと思うほどそれは魅力的な声だったからだ。

ただ「うまい」というだけではない、そこにはやはり強力に人を惹きつける不思議な魅力があった。

 

 

確固たる「大好きなもの」がある人間を、優介は心から尊敬する。

なぜなら優介は「親が医者だから」という理由だけで、なんとなく医大に進んだだけの自分にいつもコンプレックスを感じていたからだ。

親に抗いたい気持ちはあったが、そうするだけの「夢」と呼べるものを見つけることができずに今に至る。

ただなんとなく親に言われるがままに人生を進むのを拒みたくて、仕送りを拒否してバイトしながら大学に通っている。

そんな無意味な抵抗を、友人には”青春くんの自分探し”なんて笑われてしまうのだけれど。

 

 

季節は秋に変わろうとしていた。

夏が終わり、雨が降る日は格段に減っていた。

優介は美華の顔が見たいばかりに、雨じゃない日も自転車で少し遠回りをして、美華の立つバス停を通って大学に行くことが日課となっていた。

通りすがりに挨拶と一言二言会話を交わす。

優介は大学が忙しく、二人でいられる時間は限られていた。

普通の大学生のように、毎日デートに明け暮れているわけにはいかない。

それでも、毎日会いたかった。

優介のバイトの休憩時間と朝のこの一瞬の時間。

たったそれだけの時間でも、二人にとっては大切な時間だった。

 

 

しかし、このところ優介がバス停に寄らない。

どうしたのだろうと心配になり、美華がコンビニに行ってみると、試験期間中で1週間休みを取っているのだと言う。

「だったら、そう言っておいてくれればいいのに」と美華は不満に思う。

 

 

試験勉強中だから深夜のバイトを休んでいたのは本当だったが、優介は代わりに早朝の工事現場でバイトをしていた。

試験のために睡眠はしっかりとりたいが、率の良いバイトは欠かせなかった。

それは優介に、ある企みがあったからだ。

 

美華の夢を応援したいと考えた優介は、クリスマスプレゼントに美華にギターをプレゼントしようとお金を貯めていた。

体はきつかったが美華の喜ぶ顔想像すると不思議と力が湧いてきて、バイトにも授業にも身が入るのだった。

サプライズプレゼントとして考えていたのだが、なかなか会えないことに不安を抱いた美華からの問い詰めにより企みがバレてしまった。

 

美華は、高価なギターを簡単には受け取らなかった。

 

優介「じゃあ、このギターで僕に曲を作ってよ。それでクリスマスプレゼントにそれを歌って」

 

優介は、冗談めかして顔の前で両手をパンッと合わせ、お願いのポーズをとる。

 

美華「え~、そんなすぐできな~い!来年になっちゃうかもよ?」

 

美華はごまかすように笑った。

 

優介「いいよ、来年でも再来年でも」

 

学生の立場でプロポーズのようなはっきりした思いを伝えることが少し躊躇われて、ちょっと曖昧な未来の描き方になってしまった。

しかし、美華の笑顔を見て

 

「今年のクリスマスも、その先もずっと一緒にいよう」

 

という意味だと、ちゃんと美華には届いたのだろうと優介は感じていた。

 

愛と云い切るのがちょっと恐くて

曖昧な未来を演じたりもしたね

 

ささやきかけて誤魔化した答えに笑い合ったけど

ココロの奥の方”yes”がちゃんと届いてたよ

SMAP「Song 2~the sequel to that~」




別れ

圧勝だった。

その歌声は審査員だけでなく、他の出場者をも圧倒的に魅了していた。

美華は2位の人の2倍以上の票数の差をつけて1位を獲得した。

 

 

 

美華に地方でやっているラジオ番組の企画に出演することを勧めたのは、優介だった。

月に一度大会が行われ、素人が自作の曲を披露し、審査員とリスナーの投票で1位を決める。

そしてその月々の1位を獲得した12人が年末に大会に出場し、その年のグランプリを決めるという大会だ。

 

 

 

美華は「自信がない」と躊躇したが、優介がかなり強引に出場を勧めた。

そして、美華は曲作りに取り掛かった。

 

 

会う時間は限られていたため、同じ部屋で二人背中合わせで、優介は勉強をしながら、美華はギターを弾きながら夜通し過ごす日々も多々あった。

時折美華は優介にサンプルの曲を聞かせ、優介も勉強の手を止めいろいろと意見を言ってみせた。

そうしてできた曲は

 

「あと一歩だけ・・・」

 

夢に向かってなかなか踏み出せない自分の弱さや葛藤を歌った曲だった。

そして難なく10月のチャンピオンになってしまったのだ。

 

大会から帰ってきた優介と美華は、二人で祝杯をあげた。

と言っても、やはりいつもの公園でコンビニのビールを買って、季節が終わり優介が店長からもらった花火を持って、二人きりでささやかな祝杯を。

 

 

優介「でも、月の優勝者へのプレゼントがこれってショボすぎだよなぁ~。さすがローカル!!って感じ(笑)」

 

優介は、間抜けな顔のキャラクターのキーホルダーを顔の上に掲げプラプラと揺らした。

これはラジオ局のイメージキャラクターなのだが、全然かわいくない。

 

 

優介「でも、年間チャンピオンになれば、CDデビューだからな!月のチャンピオンとの特典の落差ありすぎ!」

 

そう、月のチャンピオンにはこんなショボいキーホルダーしかくれないくせに、年間チャンピオンに輝いた特典は、なんとCDデビューが約束されているのだ!

デビューと言っても、地方局でプッシュしてくれるだけだから、すぐに有名になれるというわけではない。

しかし、まずはスタートラインに立つことが重要だ。

美華の力をもってすれば、きっとそこから道は開けると優介は確信していた。

 

優介「美華ならグランプリ間違いなしだよ!楽しみだなぁ~っ!」

 

優介は勢いよくビールを飲んた。

しかし、美華はなぜか黙り込んだままだった。

 

優介「今日はこんな花火だけどさ、今度ほんとの花火大会行こうよ。今度って行っても、来年の夏か。その頃には美華、もう有名人になってたりしてな」

 

優介はそんな美華の様子にも気づかずにはしゃいでいる。

ちょうど最後の線香花火がぽとりと落ちた後、美華は小さな声で呟いた。

 

美華「優介、別れよう」

 

 

誰もいない深夜の公園はシンとしていて、美華の言葉だけが優介の頭の中を何度もこだました。

突然の言葉に、優介はしばらく意味が理解できなかった。

 

美華「私東京に行こうと思う。本気で夢をつかみたいの」

 

なんだそういうことかと、優介は慌ててもう一度に美華の手を強く握る。

優介「だったら僕も美華を手伝うよ!これからだって美華の夢を応援する!」

 

美華「今でさえ会う時間もなかなか取れないのに、遠恋とか私無理だよ。 優介が私の夢を応援してくれるのは嬉しかった。私のために無理して会う時間を作ってくれたけど、だけど、どんどん優介の顔色が疲れていくのを見て苦しかった。私のために、優介に自分の夢をおろそかにしてほしくないの」

 

優介「僕にとって、医者になることが夢ってわけじゃ・・・。僕は美華がいるから、大変な大学の授業も試験も頑張れるんだよ・・・!遠恋が辛いって言うなら、僕も一緒に東京に行ったっていい!」

 

美華「東京に行って、それでどうするの?私のマネージャーにでもなるつもり?それは優介の夢なの?私には私の夢がある。優介はちゃんと優介の人生を生きなきゃダメ。・・・それは同じ場所にはないんだよ」

 

 

確かにこのところの優介といったら、美華の曲作りの手伝いや大会の出場手続きなどに追われて、やっていることはまるで美華のマネージャーのようだった。

それで、勉強時間や睡眠時間を削ったりもしていた。

そもそもギターを購入するために試験中にきついバイトを入れていたこともそうだったし、今日だって一人で大丈夫だと言う美華に

「僕がついてるから!」

と言い張って、初めて大学の授業をサボって、一緒に大会の会場までついていってしまったのだ。

 

美華「重いんだよ・・・」

 

美華の言葉が、大砲のように優介の体に直撃して粉砕する。

 

美華には全てお見通しだったんだ、僕が空っぽなこと。

「愛」って言葉をはき違えて、美華の夢に乗っかって、自分も同じように輝いているような錯覚に陥り浮かれていた滑稽な僕を・・・。

 

 

大会のファイナルを終えて、美華は東京に旅立つのだろう。

美華が夢を叶えることは、優介が望んだこと。

美華の優勝を祝ってあげなくては…。

そう、何度も自分に言い聞かせていた。

 

ファイナルステージは、12月24日クリスマスイヴだった。

 

しかし美華はその日を待たずして消えた。

優介を拒むかのように、優介のプレゼントしたギターと、書きかけの譜面を残して。

クリスマスプレゼントには、優介にあてた曲を美華の声で歌ってくれるって約束したのに・・・。

 

 

譜面の下には、一言メッセージが書き込まれていた。

 

「優介は、きっといい医者になれるよ!がんばって!」

 

 

ギターケースに取り付けられたキーホルダーのキャラクターが間抜けな笑顔で優介を見つめていた。

それがなんだか余計に悲しくて、優介は崩れ落ちて泣いた。

 

 

この恋を永遠に続けられるなんて、勘違いもいいとこだった。

僕の一生分の思いをこめたこの恋は、たった6ヶ月で消えてしまったんだ・・・。

 

 

 

「君と僕の6ヶ月 後編」に続きます!

この小説のもとになったSMAPの曲

君と僕の6ヶ月

大筋の原案となっているのがコチラ!

SMAP「君と僕の6ヶ月」の歌詞はこちら

 

「がんばりましょう」のカップリング。

失恋ソングなんだけど、メロディが爽やかで、きっとまた次にいい恋をしてこの主人公は立ち直れるんだろうな~っていう希望を感じさせる曲。

出会いから別れまでを具体的な描写で描いているので、初めて聞いた時から、なんとなくこのストーリーが浮かんでいた。(これ、私が中学生のとき)

その後、「オレンジ」に2曲続きがあって、恋愛三部作になっているって知って、もともと中学生のときに考えていた原案のストーリーと合体してちょっと複雑なストーリーになったのが、この小説です。

 

 

でも、「ポテトチップスを内緒で持ち出し」っていう歌詞だけはちょっと共感できなくて・・・。

実際、私がコンビニでバイトしてたとき、店の在庫を勝手に休憩時間に食べてるバイト仲間がいたんだけど、私はドン引きしててさ。

でも、歌詞になるくらいだから、みんなやってたことなのかなぁ・・・。

でも、この小説の主人公はそうゆうことはしない真面目な人間なので、ちゃんと自分のお金で店の商品を買って休憩時間のおやつにしていたと改変しました。

でも、廃棄処分を持ち帰っていいっていうのは、あの時代はけっこうあったんだよ。たぶん今では食中毒の責任問題の関係で、廃棄処分の商品を店から持ち出すことは禁止されているはず。

 

「がんばりましょう」がものすごくヒットしたし、あの当時はシングルCDとかバンバン売れていた時代だから、カップリングのこの曲も知っている人が多いよね。

それであまりにいい曲でキュンキュンきた人も多いのでは?

 

その後、「らいおんハート」のカップリングが「オレンジ」で、やっばい!SMAPのCDのカップリングが名曲過ぎる!!これが世間の目に触れないなんてもったいなさすぎる!!ってことで、カップリング曲ばかりを集めてアルバムにしちゃったのが「ウラスマ」ですね。

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