夢を取るか、恋を取るか?
究極の選択を迫られた平野の答えは…?
「彼女の言うことなら何でも聞いてあげる」と公言している平野くんにちなんで、
今回のテーマは”束縛”と”わがまま”です。
サントラは「別々の空」です。この曲大好きで、初めて聞いた時からストーリーがバッと浮かんできました。めっちゃ曲の世界観でストーリー作ってます!
前回のお話は小説サイトpixivのほうに載せています。
この小説は、本当にあったエピソードや平野くんが本当にした発言などの事実を盛り込んでストーリーを構成したフィクションです。
平野の答え
コンコン。
平野「舞川?舞川、いる?」
寮に帰って、一人部屋でうずくまっていた。めちゃくちゃ自己嫌悪。平野にどんな顔で会えばいいん?
平野「舞川?舞川?いるんだろ?ドア開けて。」
まだドアを叩く。
カチャ。
ほんの少しだけドアを開ける。
風「ごめん、今日は会いたくない…」
どうせまた聞き分けよく「そっか、分かった」って笑顔で帰っていくんやろ?
平野はいつも余裕で、感情で自分を見失うことなんてないもんね…。
グイッ!
突然すごい力でドアが持ってかれて、よろけた私の体はすっぽりと平野の胸の中に収まった。
平野「ごめん、オレが会いたいから。ちゃんと話しよ?」
こっちばっかり好きなのかなって不安になるくらいに余裕の態度だったかと思えば、急に「俺が会いたいから」なんて強引に抱き寄せて来たりする。
本当に押したり引いたり駆け引き上手すぎるんだけど、本人はこれを駆け引きと思ってやっているわけじゃないところがまた天性の恋愛覇者なんだと思う。
この人の沼にハマって抜け出せる人がいたら、その方法を教えて欲しい。
平野を好きで好きで苦しくなってたこと、嫉妬してしまう自分が嫌なのにやめられないこと、絶対に離れたくないこと、今まで抱えていた思いを全部さらけ出した。
平野は「うん、うん」と一つ一つ丁寧に頷きながら聞いてくれた。
途中、泣きすぎて喋れなくなってひっくひっくなってる私に、「落ち着いて、ゆっくりでいいよ。全部聞くから」って優しく背中をさすってくれた。
風「ひっく…平野がイタリア行っちゃうなら、私もついてく…!」
平野「えぇっ!?でも練習生って、まだ養えるほど給料出ないし、寮住まいだし…」
風「生活費くらい自分で稼ぐもん!そこらへんのピザ屋で働く!」
平野「でも舞川、教師になる夢、あるんだろ?」
風「それは…でも平野と離れるの嫌やもん!イタリアなんか行ったら、絶対セクシー美女に平野取られちゃう~!平野の好きな巨乳がいっぱい~」
平野「さっきからなんで俺が巨乳好きってことになってんだ??」
風「だって、平野”ぷにぷにしてるのが好き”って言ってたやん~!」
平野「そんなこと言ったっけ!?」
風「言った!絶対言った!私がいわちにいじめられた時、私のこと持ち上げた時、”胸触ってる”って言ったら”俺はもっとぷにぷにしてる方が好き”って言ってた!”だからお前の体なんて興味ねーよ”みたいに言った!」(2話)
平野「あ、あぁ~…なんとなく思い出した…」
風「平野、もともと私の体、好みやないんやん!だから全然何もしてくれないんやん!」
平野「え、もしかして、それで不安にになってたの?」
風「…(/// ^///)それだけじゃないけど、それもある!とにかく平野のことが好きすぎて、もう全部が不安なの!ちょっとでも離れてたくないし、いつ平野が他の子を好きになっちゃうかもって、不安で不安でしょうがないの…!」
平野「舞川…」
海人「ご飯の時間でーっす!」
下から海ちゃんの声が聞こえる。
まだ嗚咽がおさまらない。
こんな顔じゃ部屋から出られないよ。
平野「わかった。」
少しの沈黙の後、平野が力強く口を開いた。
平野「俺、もう他の女の子と喋らないよ。
それと、イタリアには…行かない」
え…?
だって、プロになる夢…。
平野「言っただろ?俺は舞川の望むことは、死ぬ以外は全部聞いてあげるって。
俺にとって、何よりも大切なのは舞川だから」
海人「ご飯の時間だよー!風ちゃーん!ご飯だよー!」
海ちゃんがドンドンとドアを叩くので、平野が代わりにドアを開ける。
泣かせるのも、その涙を止められるのも、俺じゃない(海人サイド)
平野「おぅ、今行くから」
海人「わっ!紫耀先輩、いたんだ!?…えっ…風…ちゃん…?」
部屋の奥を覗くと、風ちゃんが泣いているのに気づいた。
海人「紫耀先輩、風ちゃんに何したんですか?」
つい口調がきつくなる。
平野「ごめん海人、すぐ行くから、先行ってて。大丈夫だから」
廉「おぅ、海人。どーした?怖い顔して」
仕方なく先に食堂に行き、廉先輩やジン、玄樹くんが座っているテーブルにつく。
海人「なんか、風ちゃんと紫耀先輩が喧嘩してた。風ちゃん、泣いてた…」
神宮寺「めっずらしい…紫耀先輩って、絶対彼女と喧嘩とかしない感じだと思ってた」
岩橋「紫耀先輩が風ちゃん泣かすって、それほんと?」
もしかして、別れ話だったりして…なんて、ちょっと心がザワつく。
このざわつきは、風ちゃんを心配してるのか、淡い期待なのか、どっちだよ。
そんな自分にも腹が立つ。
好きな子が泣いてるのに、慰めてあげることもできない。
俺には風ちゃんの涙を止められる力なんてない。
紫耀先輩が風ちゃんを泣かせているのに、その涙を止めてあげられるのは、紫耀先輩しかいないんだ。
だってそもそも、泣かせるほどに風ちゃんの気持ちを揺さぶれるのは、紫耀先輩しかいないんだから。
廉「お、来たで。もう仲直りしたみたいやけど?」
廉先輩が顎でしゃくって、振り返ると、紫耀先輩と風ちゃんが手を繋いで食堂に現れた。
でも、それはラブラブで手を繋ぐというよりは、「手を引かれて連れてこられた」と表現した方が正しい。
風ちゃんは俯いていた。
平野「あれ?なんか今日、ご飯豪勢じゃない?」
海人母「よく気づきましたー!実はみんなに発表がありまーす!今日、先生から報告があったの。なんと!平野くんに、イタリアのサッカーチームから、正式にスカウトが来ましたー!そのお祝いで今日はご馳走でーす!」
「えぇー!すっげー!おめでとうー!」
みんなが歓声を上げる。
平野「あ…!すいません、その話、断ることに決めたんです!」
平野が変わってしまう
「平野くん…!」
学校の帰り道、こないだの女の子がタタタっと駆け寄ってきた。
「こないだはありがとうございました。本当に助かりました。私重かったですよね(>_<)大丈夫でしたか?」
ぺこぺことせわしなく頭を下げる。恥ずかしくて目も合わせられないのか、随分緊張しているみたい。
平野「あ、うん、全然。大丈夫ですよ。今後は気をつけてくださいね」
「…はい」
キョドキョドとしていた彼女の動きがピタリと止まり、一気に愕然とした表情に変わり、平野を正面から見つめる。
「…あ、本当にご迷惑をおかけしました。彼女さんも本当にすみませんでた…!」
私にも頭を下げて逃げるように行ってしまった。
たぶん思い描いていた平野の反応と違ってびっくりしたんや。
「今後は気をつけてくださいね」の言葉に含まれた「次はもう助けませんよ」という意味も感じ取ったのかもしれない。
きっとあの子がずっと見てきた平野はこんな返答をするような人間じゃなかったはず。
あの子がずっと見続けてきて、そして好きになった平野は、「あの時は大丈夫だった?今は大丈夫?今後も困ったことがあったらいつでも言ってね!」って屈託のない笑顔で言ってくれる人。
相手が男とか女とか関係なくみんなに優しい正義のヒーロー。
それが私がずっとそばで見てきて、好きになった、平野の本当の姿なのに。
私が変えさせてしまった、平野の良いところを奪ってしまった…。
いわちのわがまま
岩橋「なるほどねー。まぁ紫耀先輩がイタリア行きを断るなんて、原因は風ちゃんしかいないと思ってたけどねー」
どうしたらいいのかわからなくなって、夕飯後の勉強タイム、こっそり部屋を抜け出して、いわちとジンくんの部屋に相談に来た。
風「はぁー…なんか私最低よね…。いわちはいいなぁ、好き放題わがまま言ってるのに、なんか可愛くて」
岩橋「あのさぁ、人をわがままの代名詞みたいに言わないでくれる?」
風「だって、わがまま言って、ジン君のこと振り回してるのは事実やん。だけど実際いわちがやると可愛いし、ジンくんもメロメロになってるよね。私には到底真似できない。わがまま言ってどんどん嫌な女になっていく」
岩橋「神宮寺はね、俺にふり回されるの好きだから。“褒められて伸びるタイプ“ってあるでしょ?神宮寺は“頼られて伸びるタイプ“なの。だからあえて俺は、ジンにいろいろいって、ジンの魅力を最大限に生かしてあげてるんだよねー?」
風「なにその都合のいい解釈(¯∇¯;)じんくんいいの、こんなこと言わせてて?」
神宮寺「まぁー、でも、事実ですから」
ジンくんがニコニコと微笑みながら頷く。
風「やれやれ…ジンくんはいわちに激甘だからなぁ…」
岩橋「いや、冗談とかじゃなくて!だからほら、俺って海人といると結構お兄さんしてるでしょ?」
風「まぁ、確かに…」
岩橋「風ちゃんといるときは、ガールズトークできる女の親友みたいにしてるし。風ちゃん相談とかできる女の子の友達いないだろうからさ(毒舌)」
意外…。いわちって、すっごくいろいろ考えてるんだ…。
岩橋「俺は、相手にとって一番居心地がが良いようなキャラになりきる!
人と付き合う上で、それは心がけてるかな。
だから、神宮寺にわがままばっかり言っているようでも、神宮寺の”頼られたい欲求”を満たすラインのわがまましか言ってないからね。神宮寺にとって、絶対に無理なことは求めたりしてないよ。ねっ?」
神宮寺「そうだね、限定のプリンがどうしても食べたいって騒いで、夜中にコンビニ10軒ハシゴさせられたりとか、俺が2人の記念日忘れてて玄樹が怒っちゃって、お詫びの花束を買いに駅まで走らされたりとか、それくらいの可愛いわがまましか言わないよね。」
わりと可愛くないレベルやん…。しかも2人の記念日って何やねん(;´・ω・`)
岩橋「風ちゃんのわがままはさ、紫耀先輩の良さを引き出せるわがまま?」
神宮寺「紫耀先輩は男気あるから、もし舞川先輩がイタリアについてくるって言ったら、何が何でもプロになって俺が養う!とか言ってくれそうだよね。ずっと一緒にいられるだけで幸せっていうなら、それも幸せも形なのかもしれない。
でも、自分と一緒にいさせるためだけに、舞川先輩の”教師になるっていう夢を諦めさせた”っていう罪悪感は、紫耀先輩の中にずっと残っちゃうんじゃないかな?」
あ…そっか…。
岩橋「それは、風ちゃんも同じじゃないの?」
プロミスリング
風「平野ー!こっちこっち!」
平野「舞川、待てって!そんなにはしゃいでると危ないぞー?」
風「だって最後の夏祭りやしー!」
平野と、地元の小さな夏祭りに来ていた。
今年の花火大会はこの夏祭りで最後。
平野「もう夏も終わるもんなぁ」
風「夏休みらしいこと、全然してないのにね。平野とプールとか行きたかったなー」
平野「え、プールとか無理」
風「あれ?泳ぐの苦手だっけ?」
平野「いや、普通に得意だけど。
舞川の水着とか他の男に見られるの無理。(俺は見たいけど)
ってか、今のこの浴衣姿もほんとはヤバい。暗闇だから、ギリセーフ。だから、離れんな!心配だから!」
グイっと引き寄せられる。
平野も、意外と嫉妬とかしてくれるんやなぁ…⁄(⁄ ⁄º⁄_º⁄ ⁄)⁄
他の人にこんな風に束縛されたら「ちょっとウザイ」とか思うんやろうか?平野にだったら、もっとされたいって思っちゃう…。
平野「でも、大丈夫だった?お祭りなんか来て。勉強大丈夫?」
風「うん!1日くらいええよ、今日は最後なんやからいっぱい楽しも?」
風「あ!これ、可愛いー♡」
出店で可愛いブレスレットを手に取る。
風「おじさん、これすぐ壊れちゃう?」
屋台のおじさん「これはねー、そこらのオモチャとは違って結構作りがしっかりしてるから丈夫だよ!まぁでも所詮、屋台で売ってるような代物だから、5年も10年も持つかって言われるとそれは無理だろうけどね」
風「ふーん、…ちょうどいいやん!」
平野「舞川、それ気に入ったの?買ってやろっか?」
風「えっほんと?じゃあおじさん、これ二つ!」
平野「えっ!?俺はいいよ」
風「ダメー!お揃いでつけなきゃ意味がないの!」
花火の時間に備えてベンチを陣取り、さっき買ってもらったブレスレットの包みを開ける。
風「平野、ミサンガって知ってる?」
平野「サッカー選手がつけるやつだろ?願いをかけて結んで紐が切れた時に願いが叶うっていうおまじないの」
風「そ、だから、これ、願い事をしながらお互いにつけようよ?」
平野「あーそういうこと。だから、お揃いで付けたいって言ってたのか。
じゃあ~…”このままずーっと一緒にいられますように”ってお願いしとく?」
風「平野、手出して。」
平野の腕にブレスレットをつけてあげる。
風「平野の”プロサッカー選手になって日本代表になる”って夢が叶いますように」
平野「え?舞川…?」
風「行ってええよ、イタリア」
その時ちょうど一発目の花火が上がって、周りから歓声が上がる。
ちょうどよかった、これで泣き顔を見られなくて済む。
見上げる花火がみるみるまに滲んでいく。
平野「舞川!こっち向けよ!」
両手でほっぺを挟まれ、強引に平野の方を向かされる。
平野「ほらぁ~!やっぱり泣いてる!もしかして、勝手に別れる気になってない!?」
風「だって…海外との遠恋なんて普通無理やし…!」
平野「ぜってー別れねー!俺、ぜってー別れねーかんな!その話は、もういいんだって!俺、消防士になるのも本当に夢だったし。この町に残って、人助けをしたい!舞川のそばにもいられるし、それが一番じゃん?舞川はすぐ泣くから、俺がずっとそばで守っててやんなきゃダメだろ?」
そうしてくれたら嬉しいけど、だけど私、平野に守られるだけの自分じゃ嫌なんよ。
風「消防士さんになる夢もすっごく素敵な夢だと思うよ?でも、イタリアのチームには、平野を求めてくれている人がいるんやろ?こんな怪我して、もうサッカーは無理やって言われた平野が、サッカー選手になって、日本代表になったら、それを見てすっごく勇気をもらえる人がいっぱいいると思う!平野は、もっともっとたくさんの人を救える人だよ。
だから、行って。夢、叶えて。本当は、行きたいんやろ?」
平野「…行きたいのか行きたくないのか、本当は自分でもちゃんとわかんないんだ…。
もちろん夢を追いたい気持ちはある。でも、舞川を泣かせてまで行くのはどうなんだろうって気持ちもある」
風「だからそれは…!」
平野「あぁ~ごめん!その言い方、ずるいな。違う。”舞川を泣かせたくない”とか、そんなかっこいいことじゃないんだ。
ただ、俺が嫌なんだ。舞川と離れるのが」
…平野…。
平野「俺、舞川にかっこ悪いとこ見せたくなくて、余裕なふりしてたけど、本当は会う時間制限されてるのとかめっちゃ我慢してる!廉と同じ大学目指してるとか、すげーやだ!二人で一緒に楽しいキャンパスライフとか、考えただけで、わわわわわぁ~…!!」
風「お、落ち着いて、平野…!?」
平野「案の定、お前”遠距離無理”とか言うし…。
もし別れるっていうなら、俺、ぜってーイタリア行かねーからな!(。ì _ í。)」
え…?平野…なんか、可愛い…。
風「じゃ、じゃあ…このまま付き合っててくれるん?」
平野がグイっと私の手を引っ張り、ブレスレットをつけながらまくし立てる。
平野「えぇーい!俺は縛るぞ!もう全部本音言っちゃったもんね!俺、めっちゃ束縛するかんな!遠恋でも、舞川が心変わりしませんように!同じ大学に入って、廉とヨリ戻しませんように!大学で他の男に言い寄られませんように!あと、あんま一人で電車とか乗りませんように!俺が帰ってくるまで海とプールは禁止です!…」
風「ちょちょちょ、平野!そんなにたくさん願いごと叶わないんじゃない!?しかも、最後の方願い事でもなくなってきてるし…」
平野「あ、あぁ…じゃあ、一つだけ。俺がプロになって日本代表になって戻ってくるまで、舞川がずっと待っててくれますように!」
そう言って、ゆっくりとブレスレットから手を離し、私の手を握りなおす。
平野「何年かかるかもわかんないのに、”待ってて欲しい”なんてわがままだってわかってる。
でも、…待っててほしい」
平野、それは私にとって最高に嬉しいわがままだよ!
風「ミサンガって、別名”プロミスリング”とも言われてるんやって。じゃぁ、約束!絶対に、迎えに来てね!」
2人でブレスレットを着けた腕をコツンと合わせた。
これで私の好きな人を守れたよね?
そしてやっと、自分を好きでいられる自分に戻れたよね?
本当は、こうしてずっと隣に座って、同じ空を見上げていたかった。
だけど、別々の空を見上げていても、想いはずっと一緒だよ。
きっとまた会える日を信じてる。
見つけた夢を諦める人なら、こんなにも僕たちは惹かれ合ってないよね
King & Prince「別々の空」作詞:山本成美 作曲:Kenji Kabashima・Takashige Tsukada
別れの時(平野サイド)
3月。
舞川と廉は、第一志望の大学に合格した。
そして、今日、俺はイタリアに旅立つ。
いつもと同じ駅前の景色が
なんだか今日は違って見えたよ
King & Prince「別々の空」作詞:山本成美 作曲:Kenji Kabashima・Takashige Tsukada
風「じゃぁ、がんばって!絶対プロになってね!」
平野「おう!舞川も、いい教師になれよ!」
伝えたいことはたくさんあるのに、全然言葉が出てこない。
気の利いた言葉さえ 見つけられないまま
King & Prince「別々の空」作詞:山本成美 作曲:Kenji Kabashima・Takashige Tsukada
プシュー。
電車のドアが二人の間を遮った。
風「平野!がんばれ!」
舞川が腕を上げて、叫んだ。
その顔に、涙はない。
泣き虫だって思ってた君が今は
しっかり前向いて微笑んだ
King & Prince「別々の空」作詞:山本成美 作曲:Kenji Kabashima・Takashige Tsukada
もう、俺がそばで守ってあげなくても大丈夫なんだな…。強くなったな。
ゆっくりと電車が動き出す。
俺たちの目指すそれぞれの夢をかなえるため、別々の場所へと旅立つ。
だから、これは悲しい別れじゃない。
この改札を抜けたら違う明日へ
新しい世界が始まるよ
いま手にしてみたい 熱い何かを求めて
それぞれの場所へ向かうよ
涙はいらない
King & Prince「別々の空」作詞:山本成美 作曲:Kenji Kabashima・Takashige Tsukada
俺もまた、腕を上げる。
2人のブレスレットがきらりと光る。
俺たちには、この”約束”がある。
どんなに遠く離れていても
変わらず想い続けるよ 君を…
Don’t wanna say goodbye
ただ信じていたい この旅立ちはきっと
大切な約束だから また逢える Two hearts
King & Prince「別々の空」作詞:山本成美 作曲:Kenji Kabashima・Takashige Tsukada
また逢える。
絶対に、迎えに来るから…。
この続きはこちら。
このお話のモデルとなった平野紫耀くんの恋愛観発言はこちらにまとめました!
あと、平野くんが本当は消防士さんになりたかったんだけど、
「もっと精神的なところで、たくさんの人を助けることができるよ」ってある人に言われて、今の道に進んだっていうのは、「ride on time」で平野くんが言っていたことです。
その”ある人”が、この小説みたいに彼女とかだったらやだよね~~(^^;
でも、「事務所の人」って言ってました。
「koi-wazurai」の小説一覧はこちら!
徐々に挿絵追加中!
岸くん回↓
じぐいわ回↓
海ちゃん回↓
岸くん回↓
岸くん回↓
岸くん回↓
岸くん回完結!第1章完結!↓
第2章始まり!海ちゃん、平野くん回↓
平野くん回↓
平野くん回↓
れんれん回↓
れんれん回↓
れんれん回↓
平野くん回↓
平野、廉、三角関係回↓
平野、廉、三角関係回↓
平野、廉、三角関係回↓
平野、廉、三角関係がついに完結!↓
アフターストーリー
①はわけあって、別の小説サイトに載せてます。
スピンオフ作品
れんれん
海ちゃん
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