【解説】「インビジブルレイン」のタイトルの意味は原作小説のラストを読めばわかる!ドラマ「ストロベリーナイトサーガ」8話感想も

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「ストロベリーナイト「サーガ」」7話8話の「インビジブルレイン」回、タイトルが「インビジブルレイン」なのに全然雨降ってないし、タイトルの意味を回収してない!と竹内結子×大沢たかお版の映画ファンが怒っていますね。

でもどちらかと言うと、ドラマの方が原作に近いんですけどね。

 

「インビジブルレイン」のタイトルの意味を解説しながら、原作の小説との違いについてちょこっと書きます。

 

「インビジブルレイン」のストーリーのネタバレ、姫川・菊田・牧田の三角関係についてはこちらの記事で詳しく書いています。↓

【徹底考察】姫川、牧田、菊田との三角関係の結末は?「インビジブルレイン」ネタバレ解説と感想!映画と原作小説との違いも!

 

いきなり結末のネタバレに触れているので注意してください。

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「インビジブルレイン」タイトルの意味は、原作小説のラストシーンで回収されている

「インビジブル」=見えないさま。不可視化。

 

という意味なので直訳すると

 

「インビジブルレイン」=見えない雨

 

となりますね。

 

 

このタイトルから、映画ではこの作品のイメージテーマを「雨」と捉え、全編土砂降りの雨が降りっぱなしの暗くて重い雰囲気の映像になっていました。そこがファンの心をぐっと掴んでいるのですよね。

 

しかし原作の小説ではずっと雨が降っていたというわけではありません。

 

 

姫川は牧田と一緒に雨の中を駆け抜けた時の思い出が鮮明に心に残っていて、そのシーンを思い出すと牧田への恋心が蘇るのです。

原作では確か

 

牧田とともに雨の中を駆け抜けた煌めきが…

 

とかそんな感じで表現されていたはず。めっちゃ恋しちゃってる。

 

 

つまり、

 

雨=牧田との思い出=牧田そのもの

 

を指していると言って良いと思います。

 

 

最後のシーンで牧田は死んでしまいますよね。

 

  • 好きになった人がヤクザだった。
  • 好きな人を殺人犯と疑ってしまった。
  • 好きな人が自分の目の前で死んでしまった。

といった大きな失恋と辛い体験をした姫川ですが、小説の一番ラストのシーンではそんな姫川の心理とは裏腹に天気は爽やかに晴れ渡っています。

 

 

姫川は牧田を思い出したくて、そんな晴れわたる空の中に見えない雨を探します。

 

 

しかし牧田が死んだ日からずっと天気は晴れ。

どんなに探しても雨は見えないのです。

 

ちゃちゃ
これはどんなに逢いたくてももう死んでしまった牧田の姿を見ることはできない、という意味の比喩表現ですね。

 

 

つまり

 

「インビジブルレイン(見えない雨)」=死んでしまって、もう会えない牧田

 

という意味なんです。

 

 

ただ小説のタイトルを「死んでしまった牧田」にしてしまったらネタバレもいいとこですので、こんな風に比喩的表現の言葉を使ったのですね。

姫川と牧田との思い出のシーンに雨が降っていた、というところとかかっていて、とてもロマンチックに描かれていました。

 

 

ドラマ「ストロベリーナイト「サーガ」」ラストの牧田が刺されるシーンで雨が降っていない

「ストロベリーナイト「サーガ」」で牧田が刺されるシーンで、タイトルが「インビジブルレイン」なのに雨が降っていないじゃないか!と言う声がとても多かったですね。

これは竹内結子さんと大沢たかおさんの映画のファンの声なのでしょう。

 

なぜなら原作の小説でも、このシーンは地下の駐車場なので雨は降っていないからです。

 

映画のラストシーンでは雨が降っている交差点で姫川と牧田が二人きりの時に、牧田の子分の川上(金子賢)がやってきて牧田を刺します。

 

ドラマでは姫川班の部下たちがみんないながら、みすみす犯人を止められず目の前で殺人が行われてしまったので、「何やってんだか!」という感想を持った人は多かったようですね。

 

でも小説でも同じなんですよね。姫川班の中たちみんないました。もちろん菊田も。

 

ナイフを持った男が飛び出してきたのを見て、隠れていた姫川班のメンバーも飛び出してきましたが、間に合わず…と言った感じでした。

 

 

でも小説では本当の犯人が牧田の子分の川上に雇われた殺し屋の伊藤だったのに対して、竹内版の映画でも今回のドラマ「サーガ」でもそこはカットでしたね。伊藤の存在そのものがカットされているし、その裏に隠されたBL三角関係についてもカットでした。

そこら辺はこちらの記事でネタバレ書いています。↓

【徹底考察】姫川、牧田、菊田との三角関係の結末は?「インビジブルレイン」ネタバレ解説と感想!映画と原作小説との違いも!

 

 

でも「サーガ」のラストは急ぎすぎて、一体誰が犯人なのか映画や原作を見ていない人にはわからなかったんじゃないかな?途中までは完全に牧田(山本耕史)が犯人という持って行き方だったし。そこに来てBL三角関係の話まで入れてきたら、本当に頭こんがらがって何が何だかわからなくなってしまうので、そこはカットして正解だったと思います。

 

 

姫川と牧田のカーセックスシーンはカット

「インビジブルレイン」 の映画を見て印象に残っていることと言ったら、何故か姫川と牧田が車でヤってたと言うことくらい。

事件の内容は何だか複雑でよく理解できませんでした。(その後小説を読んでしっかり理解しましたが)

 

とにかくあのシーンが印象的でした。

ずっと姫川を見守っていた菊田が、突然車が揺れて姫川が襲われたのかと思って車を飛び出すけど、そうじゃなかったことを悟って土砂降りの雨の中立ち尽くしているシーン。

 

菊田が本当に忠犬ハチ公のようで切なくて。

そのあと車から降りてきた姫川は菊田の存在に気付きすごく動揺しているのとか、一体どういう心理なんだろう??とか。

 

 

ちゃちゃ
事件の内容というよりも、ここの三角関係がどうなってるのかが気になりすぎた覚えしかない。

 

 

このシーンは映画の中での一番の名シーンだったと思いますが、実は小説では姫川と牧田の車でのイチャイチャシーンを菊田が目撃していない、というところが全然違いましたね。

 

そのためにも、最後に牧田が刺されるシーンに菊田がいたということは必要だったんですよね。牧田が刺されて取り乱す姫川を見て、初めて菊田は姫川の牧田への想いを知るのですから。

 

ドラマの中では「信じてたのに!」だけでしたが、小説では「好きだったのに!」と告白もしちゃってますからね。

菊田、「がーーーんΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン」ってなってましたよ、たぶん。

 

 

ソウルケイジ(の時も思いましたが、「サーガ」の方がかなり原作に忠実ですよ。でも正直私も、竹内版ドラマの方がすごく出来がいいなと思っています。オリジナル演出がものすごくいい!

 

こちらで、「ソウルケイジのエピソードのドラマオリジナル演出(原作の小説と違う部分)を書いています。↓

【相関図つき】「ストロベリーナイト~ソウルケイジ~」のパパっとネタバレ!めちゃくちゃ切ない父の愛!愛するものを守るために高岡賢一がとった驚愕の行動とは…!?

 

だから今回の「サーガ」は結構叩かれているけど、逆に前作の演出を褒め称えるほうが正しいかもしれませんよ。

 

おまけ:「あんたがほしい」のセリフ

ちなみに牧田が姫川を車で連れ去る時に

 

「あんたが欲しい」

 

というセリフがあって、昭和の演歌か!とちょっと笑っちゃった人も多いと思いますが、これも原作にあるセリフですのでね。かなり忠実に作っています。

 

 

「ストロベリーナイトサーガ」8話の感想~菊田はいつ姫川を好きになったの??~

しかし原作にここまで忠実だった「サーガ」が、なぜメイン人物たちの設定を変えてしまったのか?

それが、本当に今作の失敗の元凶ですよね。

 

元々姫川と菊田は、姫川班が出来る前からの長い付き合いで、ずっと菊田は姫川に片思いをしていたこと、姫川もその想いに気付いていたこと、という根底にある設定が重要でした。

 

だから「インビジブルレイン」は切ないし、「ブルーマーダー」はとても衝撃的なんです。

 

その設定をなくして、ストロベリーナイト事件から「初めまして」で出会って、どうやってあの二人の絆を再現するんだろうな??というのが1話からの疑問でした。

そしたら、二人が惹かれあっていくような描写も全くなく、インビジブルレインが始まった途端にいきなり亀梨菊田が姫川に恋してる感出してきて、「え!?いつ好きになったっけ!?」と謎すぎました。

 

姫川の方は菊田の事何とも思っていない感じなので、牧田に走ることの罪悪感といったら牧田がヤクザであるということだけ。

本来ここは、菊田への裏切り行為になるとわかっているのに気持ちが止められないという葛藤もあったはず。

そこの部分が全然ないので、インビジブルレインは姫川・牧田・菊田の3人が重要人物のはずなのに、菊田が今回も存在感なさすぎて空気でしたね。

 

亀梨くんをキャスティングしたんだから、逆に前作よりももっと恋愛メインで描いていくのかと期待してたのに!!

完全に亀梨の無駄遣い!見せ場歌だけ!

 

最後の主題歌すごくいいんだから、もっと菊田が切ない感じに作ってくれたらよかったのに。

 

これで最終回のブルーマーダーで亀梨くん結婚するんだろうか?姫川は普通に「おめでとう」って言いそうだけど。

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