キャスト富田くん役が田中圭で納得!映画「スマホを落としただけなのに」小説原作からあらすじ犯人をパパっとネタバレ!

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「スマホを落としただけなのに」が映画化されるってことで、原作の小説を読み始めたらもう本当に面白くて最後まで一気読みした!!

これね、本当にいつわが身にふりかかってもおかしくない恐怖。ゾッとする。

被害者になるかもって目線で読んだらめちゃくちゃ怖いし、これからこうゆう犯罪犯そうとしているストーカーにはめちゃくちゃ勉強になっちゃうんだけど、こんな具体的な方法紹介しちゃって大丈夫!?って思う。

映画化されたらこの方法が有名になっちゃうし、クラッカーの知識がなかった人でも簡単に犯行ができるようになっちゃったらどうすんだよぉ…っ!?((;゚Д゚))!!ってくらいに恐ろしいのである。

 

こちらでは、小説「スマホを落としただけなのに」のあらすじと犯人、結末が簡単簡潔にわかるパパっとネタバレと、キャストについての感想などを書いていきます。

犯人のネタバレは最後の最後に書くので、犯人知りたくない方も、もしよければ途中まででもどうぞ~。

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映画「スマホを落としただけなのに」のキャストは誰か予想!ぴったり?イメージと違う?という感想も述べてみた

私は、原作が小説の作品が映画化やドラマ化される際には、先に原作を読んでみる派だ。

そして、映画化されると知っても、キャストについては詳しく調べないうちに、原作を読むことにしている。

 

 

私の楽しみは、

 

映画化のキャストは誰なのかを知らずにまず原作を読んで、それから映画に出演する人を調べて、「あ、この人は〇〇の役だな?」と予想してから、答え合わせをする

 

というものなのだ!(変わってるかな?)

 

 

これが意外に面白いので、ここに原作の登場人物とその特徴を書くので、誰がどの役なのかを予想してもらいたい。

(犯人役が誰とかは言いませんので)

 

 

まずは、映画に出演する発表済みのキャストから。

 

北川景子

千葉雄大

バカリズム

要潤

高橋メアリージュン

酒井健太(アルコ&ピース)

筧美和子

原田泰造

成田凌

田中圭

(公式サイトに載っている順)

 

 

稲葉麻美

本作のヒロイン。犯人に狙われる。

黒髪のロングヘアでかなりの美人。

 

 

今回は、映画化の主演が北川景子らしいということしか知らずに、急いで原作の小説を読んだけど、一発で北川景子さんは稲葉麻美役だ!と思った!きれいなロングヘアのイメージ強いし、超美人さんだし。

この配役はめちゃくちゃぴったり!むしろもう北川景子さん以外では思いつかないかも。

 

 

富田くん

稲葉麻美の一応彼氏だが、キープくん的な感じ。麻美は完全上から目線。

抜けてて頼りなく気弱だが、人はいい。

犯人も、富田と麻美の2ショット写真を見て、「このニヤけた男が、こんな

美人の恋人なんてもったいない」と感想を持っている。

 

 

小説を読んだ限り、”イケメン”という描写はなかったが、このキャストの中から選ぶとしたらまさか田中圭なのか…!?

田中圭レベルのイケメンなら、麻美に下に見られることもないと思うのだが、”抜けてる冴えないリーマン役”やらせたら田中圭に今や右に出る者はいない…。

 

おっさんずラブの”はるたん”的田中圭であれば、富田くん役も似合っているかもしれないと思えてきた。

 

 

加奈子

麻美の友人。

ネット系に強く、麻美にSNSのやり方などを指南してくれる。

サバサバしていてけっこう姉御肌で面倒見のいい感じ。

 

 

これは高橋メアリージュンだろうな。

まず女性キャストが少ないし、サバサバしているイメージからしても筧美和子と高橋メアリージュンじゃ、高橋メアリージュンのほうでしかありえない。

 

 

武井

麻美の大学の先輩で、超プレイボーイ。

麻美とちょっとだけ付き合っていたが、すぐに捨てた。

麻美と再会してからも、遊び人っぷりは変わっておらず…。

 

 

これは、この中で言うと要潤かー。

う~ん、私のイメージでは谷原章介だったんだけどな~。

でも調べてみたら谷原章介(46歳)、要潤(37歳)で9歳も年の差があった。

麻美の大学の先輩なのに、46歳はないか…(^^;

私の中で、物語序盤でジャジャーン!って現れる当て馬イケメン俳優っていうと、谷原章介!って時代で止まってるんだよな~。

なんか要潤さんだとちょっと固い感じがするから逆に誠実そうに思えちゃって、もっと柔らかい笑顔でサラっとフェミニスト~!って感じの俳優さんがよかったんだよな。

 

 

小柳 守

富田くんの会社の同僚。(総務だっけかな?)

麻美も富田の会社で派遣社員で働いていたことがあるから顔見知りではあるが、小柳守は女性と話すのが苦手な奥手タイプなので、実際には会話をしたことがない。

麻美のファンで、SNSで麻美と繋がってからはネット上でだけは馴れ馴れしく接してくる。

そのうちに行動がエスカレートして、ネットストーカーのようになっていく。

 

 

 

これは完全にバカリズムさんだとわかりました!

「女性に慣れてない」とか「ネットオタクっぽい」雰囲気が。

あとなんか総務に勤務してそう。いい人そうだけど、女性から「男」として意識されなさそうなところ?(いや、バカリズムさんはイケメンだとは思うんですけどね)

 

 

浦野

麻美の大学の知り合いの戸部が務めているセキュリティ会社に勤務している。

麻美と富田が困っていたコンピューターウイルスのトラブルを、助けてくれた。

前髪が長くぼさぼさの髪で眼鏡をかけていて、顔は青白く体はひょろりとしていて、まさにパソコンオタクっぽい身なりだが、よく見るとけっこういい顔をしているし、年齢も若い。

 

 

これは成田凌さんですね!

若くて色白でよく見るとイケメンっていうと千葉雄大さんも当てはまってる?とも思うけど、ひょろりとしているところとか、パソコン得意そうっていうと、成田凌さんのほうがピッタリな気がする!

 

 

上記の6人はすべて予想的中ー!

かなりイメージにピッタリな人も多くて、わかりやすかったです!

あとは「これ誰の役??」とわからなかったので、ちょっと答えを見ちゃいました!

 

 

原田泰造→毒島刑事

あ~!刑事役ね!

私の中では毒島刑事はもっともっとオジサンのイメージだった!

原田泰造さんみたいにシュッとしてなくて、普通にお腹が出てるようなオジサンで、もっとイカツイ感じのイメージ。

 

 

千葉雄大→加賀谷学(毒島刑事の相棒の若手刑事)

えっ!小説でけっこう存在感薄かったんだけど、千葉雄大にやらせる必要あります??

毒島刑事と一緒に行動している若手刑事がいたのは覚えてるけど、加賀谷って名前だったとか全然覚えてない…。

千葉雄大を使うくらいだから、けっこう刑事のシーンはたくさん盛り込んでくるのかな。

 

 

筧美和子→天城千尋

筧美和子は実は、「絶対あの役だ!」と思っていた役があったんだけど(ちょっと大事なネタバレになるので役名は言いませんが)、答えを見たら天城千尋役となっていたので、違ったみたい。

天城千尋って誰だっけ??

映画オリジナルの登場人物?

 

 

酒井健太 (アルコ&ピース)→大野俊也

あず酒井健太という人を知らなかった。調べてみたけど、顔見てもわからなかった。

 

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口元親父に似過ぎ、、。 #今日 #深夜0時から #tbsラジオ #954 #アルピーdcg

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大野俊也って名前も記憶にないんだけど、これも映画オリジナル??

 

 

それでは、いよいよ小説「スマホを落としただけなのに」のあらすじネタバレをご紹介していきます!

 

主人公は稲葉麻美(北川景子)

一応この物語の主人公と言うかヒロインは、ネットストーカーの犯人に狙われる稲葉麻美(北川景子)ということになるだろう。

しかし注意してもらいたいのは稲葉麻美本人がスマホを落としたわけではないのにストーカーに狙われることになってしまう、ということである。

 

 

麻美の彼氏の富田(田中圭)がスマホを落としたのだが、そこの待ち受け画面に麻美が一緒に写っていたことで、拾った犯人に目をつけられてしまったのだ。

つまり稲葉麻美が美人すぎたから狙われたということなのだが、自分に一切隙がなくても知り合いがスマホを落としただけで、そこから芋づる式に関係している人物の個人情報が流出していく…という恐ろしさがこの小説の肝となっている。

 

 

被害者となるヒロイン麻美、犯人の男、事件を追う刑事の3つの視点で描かれる

映画では、主人公を稲葉麻美として描いていくようだが、小説ではほぼ均等に3つの違った視点で描かれている。

それは被害者となるヒロイン稲葉麻美、稲葉麻美を狙うストーカーの犯人の男、事件を追う刑事、という3人の視点だ。

章が変わるごとに、今度は誰目線かな?というワクワクが、どんどんページを読み進めてしまう。

 

 

 

最初のシーンは、犯人の男が一つのスマホを拾うところから物語は始まるので、主人公を犯人と考えてもいいのだが、犯人は終始「男は…」といった描写がされていて、名前は出てこない。

しかし、犯人が最後まで登場しないまま、ヒロインの周りにおかしなことが起こっていく…というストーリーではなく、完全に犯人からの視点での描写もたくさん出てくるところが面白いのだ。

犯人がどのように考えて、どのように行動して、どのように麻美を追いつめていくか、ということが詳細に描かれている。

普通のミステリーだと、犯人が逮捕されてから犯人から語られるトリックみたいなものが、話の進行と同時進行で知れるのも、この小説の面白さの一つだと思う。

 

 

そして、最初の犯人目線の章が終わって、次に登場するのが刑事のシーン。これが原田泰造さんと千葉雄大さん。もう女性の遺体が発見されたということで、え!もう麻美殺されたの!?とかなりびっくりした。

最初に被害者が殺されちゃって、そこから遡っていく系の話?

 

しかし、その遺体は麻美のものではなかった。

実は、犯人は連続殺人犯だったのだ!

これも、小説を読み始める前には予想していなかった展開だったので、かなりびっくりした。

 

 

犯人のサイコパスを作り上げた生い立ち(母親のネグレクト)がリアル

「愛すること=殺すこと」という犯人の考え方が出来上がった生い立ちが妙に納得できる。

 

男がサイコパスであることはかなり序盤の方で明かされる。そして男がスマホを拾って麻美に目をつけたという章が終わった次の章の冒頭では、女性の死体が既に発見されている。もう麻美が殺されてしまったのかと思ったが、それは別の女性だった。ここで男が連続殺人を犯している途中だということもわかる。

 

犯人の男は、子供の頃に母親からネグレクトの虐待を受けていた。母親の気を引くために、一生懸命いい子にしたりしていたが、男は最初の犯行を犯す時に気づくのである。

初めて犯人が女性を殺した時、すぐに殺すのではなくしばらくの間監禁した。

すると、自分が姿を見せると、女は必死にすがりついて来て命乞いをする。

相手にこれ以上ない恐怖を与えれば、相手は四六時中自分のことばかり考えてくれる。初めて男は誰かにとって、絶対的に必要な存在となることができたのだ。

 

 

なんかこの思考にたどり着いちゃったのには、妙に納得してしまった。

どんなにいい子にしても母親は自分を見てくれなかったけど、恐怖を与えたら相手の女が自分のことばかりを考えてくれた。

だから、「愛することは、殺すこと」。

普通の「手に入らないのなら、いっそ殺してしまえ!」のストーカー理論よりも、なんかすごく納得だ。

 

 

クラッキングを仕掛ける手口が素人にもとてもわかりやすい

犯人の男はパソコンの知識にとても精通している。様々な方法でターゲットの女性のパソコンやスマホに侵入していくのだが、そんな高度な技術を使う手口が素人にもとてもわかりやすく描かれている。

たぶん、これがこの小説の一番の面白いところ。

 

ハッカーという言葉は有名だが、実はハッキングというのはいい意味で使うのであって、無断で誰かのパソコンに侵入して悪さをする行為はクラッキングと言うらしい。

この辺りの知識も、「へーそうなんだ」と雑学的な面白さがあるし、その他にも色々と本当に勉強になるのだ。

 

 

例えば、パソコンの画面でSNSを使う時に、みんな何も考えずに自分の本名や住所や出身大学などを登録してしまっているが、そういうところから素性がばれたり、繋がっている友人がばれたりする。

あとは、何気なくブログにアップした写真。撮影した時にスマホの位置情報がONに設定されている状態で撮影した写真には、正確な位置情報が記録されてしまっている。つまり自宅で撮った写真をブログにアップすれば、パソコンに詳しい人が見ればあなたの自宅の正確な場所がばれてしまうということ。

これは本当に怖いと思った。基本的に位置情報をオフにしているが、グーグルマップを使った後などにオフに切り替えるのを忘れてしまったりしたらアウトである。

 

そんな誰もが行ってしまいそうな小さなミスから、あなたの個人情報がダダ漏れになっている可能性があるのである。読みながら背筋がサーっと寒くなった。

 

 

あとギクリとしたのが、暗証番号の設定の仕方

名前+誕生日4桁でパスワードを作っているという一番単純なパターンは危険すぎるということは言うまでもないが、実はこのパターンが一番多いらしい。そもそもパスワードを設定するときに、「絶対に誰にも見破られないもの」という概念で設定している人が少ないのかもしれない。それよりは、「自分が絶対に忘れないもの」という観点で設定しているのかもしれない。

その証拠に、携帯などの4桁のパスワードだと、初期設定のまま0000や1111、9999のパターンもかなり多いらしい。

 

誕生日ぐらいだったら身近な知り合いならみんな知っている情報だし、例えば免許証なんかを落としたりしても記載されているのでかなり危険なことは誰にでも想像がつく。私もこんな単純なパスワードは設定していないので、ここは大丈夫とほっとした。

が、その次の犯人の推理にはゾっとした。

 

 

自分の名前と誕生日ではなく、好きなタレントの名前と誕生日を組み合わせているパターンというのも、次に推理されるのだそうだ。

例えば、櫻井翔君が好きだったら、「sho0125」といった形である。

facebookを見ていれば、好きなアイドルがアイコンになっていたり、投稿された記事にそういった話題があったりなど、その人の好きなアイドルを知ることは簡単だろう。

 

 

この犯人の推理を読んでいて、まるで私の心の中を読まれているんじゃないかというくらいにゾっとした。(たぶん私だけじゃないはず…)

 

 

稲葉麻美はかなりセキュリティに関して警戒心が強い女性だったが、そんな彼女ですらも犯人の高度なやり口についに引っかかってしまう。

どうしても麻美のfacebookのパスワードが突破できなかった犯人は、麻美のスマホに

 

 

「あなたのいつも使っていない端末からFacebookにログインしようとした形跡があります。念のためパスワードを変更してください」

 

 

という警告メールを送ったのだ。

このやり方もかなり秀逸だなぁと思う。だって実際に、こういうサービスを見たことがある。

いつもは自分の携帯と自分の家のパソコンからしかログインしないが、たまたま実家に帰っていた時に実家のパソコンからログインしたら、すぐさま「いつもとは違う端末からログインされました!」という警告メールが来て、当然自分に身に覚えのあることだからびっくりはしなかったのけど…。という経験がある人も少なくはないだろう。

 

だからこそこのメールは正式なメールだと信じてしまうのだ。

そして、警戒した麻美がパスワードを変更したら、その新しいパスワードが犯人の手元に届くようになっているという仕組みだ。これはさすがに騙される。

 

 

この犯人のうまいところは、嘘の中に本当のことを織り交ぜていくということ。

例えば浮気を隠す時に全く新たなストーリーを作ったりすると、肘妻が合わなくなったり、後でその嘘をついたことを忘れてしまってボロが出たりする。

しかし、「いつ、どこに行って、どこどこのホテルに泊まって」というところまでは本当のことを言って、肝心の「誰と」というところだけ嘘をつく、という風にすると話の内容が明確で矛盾も生まれない。

そのため嘘がばれにくくなるのである。

 

 

犯人は稲葉麻美になりすますために、色々な人間になりすまして外堀を固めていくが、それがすべて架空の人物ではなく、本当に実在する人物の中からピックアップしている。なりすましに選ばれるのは、稲葉麻美の Facebook 上のつながりのある人間。だけどリアルでは交流のない人間。

ここが現在の不思議なところである。

 

 

昔だったら、誰かになりすまそうにも顔と声がバレているので、なかなか難しい。 携帯のメールでカマメールをするぐらいしかなりすましの方法なんてなかった。

 

しかし今は、「Facebook上のみの友達」というジャンルの友達が存在する。 Facebook 上にはその人の写真もあるから、それを見て本人だと安心しきってしまう場合も多いが、そんなのは後からいくらでも作れるものである。どこかから写真を持ってきて、他人がいくらでも偽造できる。

 

だけど、やっぱり人は「知っている人」と思うと、最初からそこまで疑ってかからないのでそうそうバレない。

ここでもさっき言っていた「嘘の中に本当のことを混ぜる」というテクニックが使われている。

まったく新たな架空の人物を作り上げて近づけば、信頼関係を一から築き上げていかなけらばならないが、実在する人物を装って近づくことによって、すぐに信用してもらえるのだ。

 

 

 

Facebookは本当に個人情報の宝庫である。

名前や住んでいる県、出身大学、誕生日などの情報はもちろん、友達の友達の友達などとどんなつながりを持っているかも分かるし、投稿を見れば誰が恋人なのか、どんなアイドルが好きなのか、よく行くお店などもわかってしまう。 こういった情報から、普段利用している最寄り駅も分かるし、先ほど上で述べたように、恋人の名前や誕生日、好きなアイドルの名前と誕生日を組み合わせて、パスワードを作っている可能性すら予想できるのである。

 

この小説を読んで本当に怖くなって、Facebookを更新するのはやめようと思った。

私はもともと友達限定公開だし、ほとんど更新もしてなかったんだけど、Facebookをものすごく 活用している人も、この映画を見たら怖くて利用を制限したくなるかもしれない。そういった意味では、Facebookから苦情が来てもおかしくない作品である。

 

 

本当に、ネット被害から身を守るための一冊にもなりうるし、ネットストーカーからしたらその具体的なやり口を教えてもらえるバイブルともなる一冊である。

 

 

犯人がわかる瞬間がめちゃくちゃゾッとする!

※犯人のネタバレ書きます。ご注意ください。

普通のミステリーだと、犯人が誰なのかというところを最初は隠していて、実は身近な人が犯人でしたー!!と分かる瞬間が一番恐ろしかったりする。

しかしこの作品では、一番最初に犯人が登場してしまっていて、やり口も全て見せているのがとても斬新。

 

ただ、犯人はいつもパソコンの前にいて、なかなか稲葉麻美と接点を持ってこないため、いつどうやって麻美に近づいてくるのだろうとやきもきしながら読んでいた。

しかしあるところで私も気づいたのである!!

 

それが遅いのか早いのか、はたまたそこで気づくのが作者の思惑通りなのかわからないが、ま、まさか…!?と思って、思わず何ページか先に戻って読み直した。

 

 

ここまで出ている犯人の情報をまとめると、

  • 犯人は麻美を偶然拾ったスマホの写真から知ったので、当然直接の昔からの知り合いではない。
  • 結構若い。(24歳くらい)
  • 色白でひょろりとしていて、パソコンに強い。
  • でも見た目は結構いい顔をしている。

 

さらに、ここ最近稲葉麻美の周辺に出てきた人物を一人ずつ消去法で消していく。

 

  • 富田君→元々の恋人だから違う
  • 大学時代の憧れていた先輩・武井→元々知っている人だから違う
  • 加奈子→元々の親友だし、女性なので違う
  • 富田くんの浮気相手らしき女→女なので違う
  • Facebook上で麻美のネットストーカーになっている富田の同僚の小柳守→麻美のストーカー化しているので一番怪しいが、もともと麻美も富田の会社に派遣社員で働いていたので小柳守とも顔見知りである。(もともとの知り合いなので違う)
  • 最近のドタバタで頼っているセキュリティ関係の会社で働いている浦野→あれ?この人誰だっけ?確か麻美の大学の知り合いだったっけ?

 

と、浦野に関する記憶があいまいだったため、思ってもう一度ページを遡って読み返してみた。

元々は麻美の大学の時の知り合いでセキュリティ関係の会社に進んだ人から、「セキュリティ関係で困ったことがあれば相談して」とメールを受けたのがもとである。

このすぐ後に、富田がスマホを乗っ取られるという事件が起き、その時に助けを求めたのだが、「仕事が忙しくてすぐに行けないので、代わりに会社の人間をよこす」と言って派遣されたのが浦野。

つまり、浦野と麻美はもともとは何の面識もない!顔も知らなくて当然な間柄!

いたー!ここにたった一人だけ、麻美と元々の知り合いではない男がいたのである!!

 

年齢も見た目の特徴もぴったり一致している!!

 

 

 

しかも、麻美の大学の知り合いからメールが「来た」というのも向こう発信だし、ちょうどいいタイミングで麻美がセキュリティトラブルで頼りたくなるような事件が起きたというのもタイミングが良すぎる。

つまり、犯人が麻美の知り合いに成りすましてメールを送り、その直後に富田のスマホにウイルスを仕掛けて、自分に頼ってくるように仕向けたってこと。

でも、自分が言ったら大学の知り合いじゃないことがバレてしまうため、会社の人間をよこすと言った。

メール社会になって、全然知らない相手を知り合いだと信じて疑わずに会話しちゃってる可能性もあるってことなんだな。すごい恐ろしい…。

 

 

犯人はいつ麻美と接触してくるんだろうとやきもきして読み進めていたが、実はもうとっくに麻美のすぐそばまで迫ってきていたのである。

しかも私が気づいたこのシーンは、麻美と犯人の浦野が麻美の部屋で深夜に2人きりになるシーン!!

もうこれはここで襲われるで決まりじゃないか!?

 

こんなところでこいつが犯人だと気づいてしまったのは、夜道を後ろを警戒して歩いていたのにパッと振り返ったら目の前に男が立っていたぐらいの驚きと恐怖だった。

いつ来る!?いつ来る!?と怯えながら警戒していたら、いつのまにか自分のすぐそばまで犯人は迫っていた…ということである。

 

ただなぜだか、浦野はこんな絶好のチャンスを迎えながらも、その時は麻美を捕まえずに何もせずに帰り、また別の機会で麻美を拉致している。

なので、このシーンが麻美自身が浦野の正体に気づくシーンの1つ前の段階である。となると、私は犯人に気付いたのはちょっとだけ早かったということかな?それともみんなもここで分かっていたのかな?

みんなはどのシーンで犯人が浦野だとわかったのか、ちょっと気になります。

 

 

麻美が捕えられていたシーンは、一番のクライマックス!

浦野に麻美が監禁されてしまうシーンは、この小説内の一番のクライマックスシーンである。

麻美は手足をベッドに鎖で繋がれて、服も脱がされてしまい目覚めたときにはすでに下着姿だったが、浦野にナイフでパンツまで引き裂かれてしまうため、最終的には全裸の状態で闘うこととなる。

浦野が麻美を埋めるための穴を掘りに出かけている間に、麻美はなんとか脱出しようとするのだが、トイレに行けるだけの鎖の長さだけは自由になったものの、両手、両足を縛られているため、一度転んだらなかなか自分で起き上がれないくらいに体の自由がない。

そして、もう一度言うが全裸の状態である。

何とか脱出できたとしても、外に出るのはかなり勇気がいる。

もう、この時の麻美の惨めさと絶望感といったら相当なものだっただろうなと想像しながら読むと、本当にもうどうしたらいいんだぁーーー!!とどんどん行を読み進めてしまった。

これを映画で北川景子さんがどのように演じるのかが、見ものだと思う。

まさか、全裸で撮影はできないだろうけど、ここは全裸だったからこその救いようのない絶望感と緊迫感だったと思うので、ぜひ攻めた演出にしてもらいたい。

 

 

 

そして、そんな絶体絶命な状態から麻美を救ってくれたのはなんとスマホ!

 

 

富田がスマホを乗っ取られたトラブルのときに、音声認識の「Siri」を登録しておいたのである。

だから、奪われた麻美のスマホに手は届かなくても、スマホに話しかけることで助けを呼べるってこと!

 

 

なかなか反応しなくて、「ヘイ、シリー!」「ヘイ、シリー!」と何度も声がかすれるほど叫び続けて、もうダメかと思われたときに、

 

「聞こえていますよ」

 

とスマホから返事が…!!

 

「ヘイ、シリー!富田くんに電話して!」

 

 

 

もう、ここは本当に鳥肌!真っ暗闇の絶望の遠くに小さな光が見えて、その光が急スピードで近づいてきて大きくなっていくような感覚だった。

 

 

スマホを落としたせいでこんな悲劇に見舞われたのに、最後に麻美を助けてくれたのはスマホで、スマホを落とした張本人が富田なのに、最後に麻美が助けを求めたのは富田だったという、なんとも不思議な展開だった。

 

 

 

麻美の衝撃の過去の秘密が結構複雑

犯人が色々な人物になりすましながら麻美を追い詰めてきたというのが面白いストーリーだったが、実は最後に衝撃の事実が明かされる。

 

んと麻美もまた、あかの他人になりすまして生きている女だったのだ!!

 

 

麻美がなりすましていたのは、大学時代にルームシェアをしていた友人。

実は、麻美は本当は山本美奈代という名前で、ルームシェアしていた友人が稲葉麻美だった。

 

 

実は昔、麻美(本当は山本美奈代)はAVに出演してしまった過去がある。その時の芸名が「渚さゆり」で、麻美(本当は山本美奈代)は「sayuri」という名前をパスワードに使っていたため、浦野はなかなか麻美(本当は山本美奈代)のパスワードを突破することができなかったのである。

 

私はてっきりこの自殺しちゃった友人が筧美和子さんなのかなー?と思っていた。

胸でかいしAV出てたとか説得力ある、と思ってたんだけど、よく考えてみたらAVに出演していたのは北川景子さんのほうだったんだから、自殺した友人のほうが胸がでかい必要はないのか。

 

 

話は戻って、AV出演は家族にもバレ、それから家族とは疎遠に。なんてバカなことをしたんだと後悔するが、どんなに後悔しても過去は消せない。

 

 

その時、ルームシェアをしていた友達の山本美奈代(本当の稲葉麻美)がうつ病になって自殺してしまった。彼女は「私の人生を代わりに生きてください」という書き置きを残して死んでいった。

麻美(本当は山本美奈代)がAV出演という取り返しのない過去に悩んでいるのを知っていたので、「自分になりすまして、もう一度生き直してほしい」と願って。

 

その意志を受け、麻美(本当は山本美奈代)は、稲葉麻美になりすまし、人生を生き直すことにしたのだ。

 

 

ここが結構分かりづらくて、私は頭がこんがらがった。

 

 

麻美(本当は山本美奈代)は整形をしていて、元彼の武井と会った時に武井は

 

「女の子ってこんなに変わるものなんだね。綺麗になっちゃって誰だか一瞬わかんなかったよ」

 

みたいなことを言っている。それもそのはず、別人が整形で顔を変えて稲葉麻美に近づけていたのだから。

 

 

だけど、それにしても限界がある。

元々の知り合いが見て、「化粧で変わったのかな?」くらいに騙されるか!?という疑問も浮かぶ。

だが、大学の頃から二人は背格好や雰囲気も似ていて、よく「双子みたい」と言われていたというエピソードが添えられているので、なんとなく納得した。

 

麻美が武井とfacebook上で繋がり再会して食事に行ったシーンでは、麻美が自殺した友人の話を持ち出し

 

「昔付き合っていた人が自殺したんだから、気になりますよね」

 

みたいなことを言っていた。

それとは別に、麻美が昔武井に手を出されてすぐに捨てられたという思い出も振り返っているので、ん?武井は麻美にも麻美のルームシェアしていた友人にも手を出していたの?相当な遊び人だな、なんて思っていた。

だけど、このとき武井は麻美が本当は山本美奈代であるとは知らないので、昔自分が遊んで捨てた女だとは認識せずに食事をしていたということになる。

 

 

さらに、麻美は浦野に

 

「昔、子供を妊娠しておろしたことがある、なんてことはない」

 

と冗談ぽく話していたが、実は武井に遊ばれて妊娠させられて、その子供をおろした過去を持つのは麻美(本当は山本美奈代)だったということである。

 

山本美奈代が武井に遊ばれ、捨てられる。子供妊娠、おろす。

美奈代がAV出演。

美奈代と麻美の入れ替えが行われる。

武井は自分が付き合ったことのある美奈代が、AV出演後、自殺したと思っている。

 

その後、facebook上で美奈代の友達だった麻美(本当は山本美奈代)と再会し、とても美人になっていたので手を出そうとしていた。

 

ということである。

 

 

 

最後は富田(田中圭)の寛大さに癒されるラスト結末!

この物語のもう一人の主要人物は、言うまでもなく麻美の恋人である富田くん(田中圭)である。

 

この事件のきっかけとなった出来事、「富田がスマホを落とした」ということからわかるように、かなり抜けていて天然な男である。

 

 

番宣で田中圭と北川景子が並んでいると、美男美女のお似合いの二人に見えるが、小説の中では富田は特にかっこいいわけではなく、麻美とは釣り合っていない、とぼけた冴えないサラリーマンである。

 

抜けてて冴えないリーマンって、もしかしてはるたん…!?(おっさんずラブ)

 

 

この前番宣に二人で出ていて、めっちゃお似合いのカップルって感じだった。田中圭、普通にイケメンだもんな。できる上司役とかやらせたら、本当に色気あってやばいくらいかっこいいのに、冴えない役やらせると本当に頼りなく見えてくるから、この人役者としてすごいんだと思う。

 

 

富田は麻美と見た目的にも釣り合っておらず、麻美も「付き合ってあげている」くらいに思っていて、プロポーズされてもすぐに返事ができない。ちょっとキープっていう感じだった。

 

 

そして、富田は最初からスマホ落として麻美に迷惑かけまくりで、その後もスマホを乗っ取られて麻美に「あさみん、どうしよう~~!!」と泣きついて来たりとなかり抜けているし頼りない。

麻美を危険にさらした張本人でもあるが、最終的に麻美の携帯に登録しておいた「シリー」に助けられたわけで、これは富田がセキュリティトラブルにあいすぎたために二人で登録しておこうという話になったのだから、麻美を助けた張本人も富田ということになる。

 

実際、現場に麻美を助けに駆け付けたのも富田なわけだし、それでも浦野に殴られて富田まで捕まってしまって再びピンチに陥ってしまうが、富田は毒島刑事(原田泰造)に通報してい置いたおかげで浦野の逮捕に至る。

 

 

そして、ずーっと本当に恐怖と緊張続きのストーリーだったが、最後の最後のシーンで富田の優しさと心の寛容さに癒される結末となっているところがまたいいのである。

 

 

富田にAVに出演していたことを知られてしまい、全てを失ったと思っていた麻美。

しかし、富田からメールが届き、そのメールには

 

「僕と一緒に人生をやり直しませんか?」

 

と書かれていたのです。

 

 

富田は、すべてを知った上で、もう一度麻美にプロポーズをしてくれたんですね~。

誰にも言えない秘密を隠して、他人に成りすまして一人で人生をやり直すことを決めた過去と違って、今度は全ての秘密を知ったうえで、他の誰でもない麻美(本当の山本美奈代)と一緒に人生をやり直してくれるという人がいる。

 

これは、本当に麻美にとって救いの言葉だったと思います。

今まで富田くんが本当に頼りなくてふにゃふにゃした男だな~と思っていたけど、お人好しで正直者で心底麻美に惚れている富田ならではの決意だと思います。

田中圭さんのあの優し気な笑顔が、映画を見ていないのにめちゃくちゃ想像できますよ~!

 

 

富田くん、田中圭さんが演じてくれて納得ーー!!という感じです。

 

 

というわけで、北川景子さんと田中圭さんで映画化される「スマホを落としただけなのに」の原作の小説のあらすじネタバレと私の個人的な感想をちょこっと、紹介させていただきました!

原作がとても面白かったので、映画も見てみたいですね~。

でも、あんまり映画館に行く時間はないので、ぜひ地上波で放送してくれることを願います!

 

 

本当に、この映画(小説)を見たら、怖くて自分が当たり前に使っていたスマホの使い方を見直してみようと思いますよ!

 

 

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