「サバイバル・ウェディング」には続編がある!?
ドラマ「サバイバル・ウェディング」が最終回を迎え、宇佐美編集長(伊勢谷友介)ロスになりつつある私にとってはかなりの朗報~!
またまた編集長のブランドうんちくがたっぷり聞けますよ~!
小説「サバイバル・ウェディング2」は、2018年の8月に発売しています。…ということは、この本を売り出すためのドラマ化だったのかな?
その策略に乗せられて、まんまと「サバイバル・ウェディング2」を読んでみました。
「サバイバルウェディング」1と2の共通点などについても語ります。
ドラマの続編も期待してますよ~!
目次
宇佐美編集長のブランドうんちくは健在
「サバイバル・ウェディング」1を読んでいて、普通にラブコメとして面白いだけじゃなくて、ブランドやファッションに対する知識やデザイナーの生き方などが知れて面白いなという印象を第一に持った。
それがストーリーとうまい具合にリンクしてくるから本当に絶妙。
「サバイバル・ウェディング」2でも、宇佐美編集長のブランドうんちくは健在です!
このうんちくが楽しみ!という方は絶対に読んで損なし。
「サバイバル・ウェディング2」の主人公は35歳のバリバリのキャリアウーマン
「サバイバル・ウェディング」1では、29歳で寿退社したその日に彼氏の浮気が発覚して婚約破棄をされた29歳の黒木さやかが主人公だった。
そもそも寿退社をしようとしている辺り、昔ながらの普通の女っていう感じ。
三十路の誕生日を一人で過ごすのが寂しくて、元彼の家について行ってしまって超悲惨な修羅場を体験するためになるというエピソードがあったが、30歳の誕生日を特別視するっていうのももしかしたら一昔前の風潮なのかな~と思う。
特に東京だと、今は三十歳で結婚してないって案外普通なんじゃないかな?
切羽詰まっていると言ってもまだ29歳なので、実はそこまで「サバイバル」ではないんじゃないのかな~なんて思ったりもします。
東京で出版社勤務の30歳なんて、まだまだいっぱい出会いありそう。
そう考えると、今回の主人公の方がより今の時代に合っていると思う。
東京でバリバリ仕事していて、実際に仕事ができる能力を持っていて、毎日が充実しているなら、結婚ていうものに対して「いつかはするもの」くらいで、特別身近なものとして考えていない女性は多いと思う。
私の住んでいるところは田舎なので、35歳で結婚していなかったらかなり不安だとは思うんだけど。だから主人公の母親も「結婚しなさい」ってすごく言ってくる。年代もそうゆう年代だし。
私の大学の同級生も、東京で仕事して、夜な夜な飲んで遊んでっていまだにやってる子もいるけど、将来のこと考えてるのかな?大丈夫なのかなあ?なんて思ってしまったりする。でも、東京ではきっとそれが普通なんだよね?(実際そこんとこどうなんだろう??)
導入部分は1と似ている
最初はさやかも麻衣子も彼氏がいたけど、その彼氏にふられてしまうという導入部分は似ている。
さやかの場合は、結婚を迫りすぎて「重い」とふられる。
これ、たぶん29歳の女性のあるある!
麻衣子の場合は、元自分の会社で働いていた若い女の子と彼氏が知らないうちに付き合っていた。
仕事なんて全然できないのに、ただ若くて可愛いって言うだけの女に、彼氏を取られる。
自分の方がよっぽど仕事ができて、社会的に価値のある人間なのに、なんで!?っていうのは、35歳バリキャリウーマンのあるある。
二人が不幸に落ちるこの境遇が、それぞれの年齢の読者からかなり共感されるんじゃないかと思う。
結婚による対する考え方の違い
主人公が29歳から35歳にシフトして何が一番変わったかって、「結婚」に対する考え方の違いだと思う。
20代の女性はやはり結婚=恋愛のゴールという見方が強い。だからそれを手に入れられれば、イコール幸せ。
だけど35歳になって、それまで自分の稼いだお金で自分の好きなことを実現してきた女性にとっては、結婚=生活。
だから、お金のために男に頼る必要のある女は急いで結婚したいし、主人公麻衣子のように男よりも稼ぎのいい女性にとっては結婚する必要なんてないのである。
恋愛はしていたいけど、そのゴールがイコール結婚ではない。
たぶん自分の力で好きなことをする→好きな服を着る、好きなものを食べる、好きな国へ旅行する、好きな彼と一緒の時間を過ごす…というところが同列に並んできてしまうのだ。
結婚=幸せの考え方だと、もう結婚するところまでしか見えてないから、結婚したその先のこと…お金が自由にならなくなったり、夕飯を作る時間に帰らなきゃという縛りができて、夜に友達と自由に飲みに行ったりもそうそうできなくなる。ましてや子供が産まれたら、自分の時間なんてほぼゼロに等しい!っていうような現実が、全く見えなくなってしまうんだよね。
だから麻衣子にとって、人生で一番大切なものは結婚じゃなくて自分のやりたいことをすること。
夢が一番大切。
っていうところが、この本の全体を通しての答えなんだと思う。
読んだ人がこぞってみんな「自分らしく生きるがテーマの本だった」って語っていたけど、まさにそれ。
自分には絶対にできない生き方だから、共感というよりは「すごいなぁ…」という感覚で読んだ。
そこまで明確に自分の夢を持っている女性っていうのは素敵だなと思います。
転勤で辺境の家に連れて行かれそうになる
さやかは、柏木王子にインドのど田舎、チェンナイに連れて行かれることになる。しかも転勤ではなくて企業なので、永住。
麻衣子は10歳も年下のイケメン彼氏・涼くんができて、プロポーズもされたが、彼は「四国についてきてほしい」と言う。麻衣子はニューヨークに行くことが夢なので、「四国で結婚」よりも、「別れて自分の夢をとる」決断をする。
年下彼氏に結婚により辺境の地に連れて行かれそうになるというところは、1も2も同じだけど、インドのチェンナイに連れていかれるよりは四国の方がよっぽどハードルが低いと思うけど…。それでも、インドのさやかはついていくことを選び、四国の麻衣子の方が断っているんだよな。
さやかがインド行きを躊躇していたのは、もちろんインドねの生活が不安だったことが前提としてあるが、最後に「迷っている本当の理由が分かった」として、「宇佐美編集長のことが気になっているからだ」という本当の自分の気持ちに気づいた。
しかし最終的には柏木王子と結婚する道を選んでいる。
さやかの宇佐美編集長への思いは、「ほのかな淡い恋心」だったかもしれないし、「離婚していなくなった父親の面影を重ねていただけ」なのかもしれない。
どちらにしろ、同じ恋愛という土俵で王子と編集長が戦った結果である。
しかし麻衣子は他に気になる人がいたわけでもないし、年下彼氏の涼くんに不満があったわけでもない。だけど「好きだから結婚」という道が全てではないという新しい時代の女性としての選択をしたのだ。
- 昔→家の決めた相手と生活のために結婚
- 現代→好きな人と結婚するために、女は自分の人生を途中で諦めるのが普通
- 最新→女も男と同じように、いくつになっても夢を追いかける生き方がある。結婚は自分の人生を幸せにするの選択肢のひとつでしかない
という最先端の女性の生き方の選択肢を提示した作品だったと思う。
宇佐美編集長の恋の結末は?
結婚を捨てて夢を選んだという結末で終わりでもよかったのだが、やはり編集長ファンの私としては、編集長と麻衣子の恋の行方がどうなるのかどうなったのかが一番気になる!
そもそも「サバイバル・ウェディング」1の終わり方は、「さやか本当にそれでよかったの?」「自分の気持ちに嘘ついてない?」「編集長も本当はさやかのことが好きだったんじゃないの?」と読者に未練を残させるような終わり方だった。これは作者もきっと編集長のことを応援していたんだと思う。
だから、続編でさやかと柏木王子のその後ではなくて、編集長のその後を描いてくれたんだろう。
作者もまた、今度こそ編集長に幸せになってほしいと願っていたはず!
編集長は相変わらず口は悪いが、お人好しで困っている人をほっておけない。
実は麻衣子は、涼くんと別れた後に涼くんの子供を妊娠していることに気づくのだが、だからといって夢を諦めて子供のために涼くんとできちゃった結婚するという道は選ばなかった。
そんな麻衣子を編集長が放っておくわけがないのである…!
だけど、本当の最後の最後の結末は、ここでは書かないことにしますね!本を読んだ時の楽しみをとっておいたほうがいいし、ドラマの続編も制作されるかもしれないので!
でも私的には、とっても満足な結末でしたよ~!