中居正広ソロ曲「Memory~June~」は、大切な人を失って、今でもずっとその人を思っているという歌詞で、大切な人が亡くなった人、失恋、などいろんな人に共感できる歌詞なんですが、実は歌詞だけじゃなくて曲調の変化にも注目して欲しい!
曲調の変化だけど、一人の人間の気持ちが悲しみから立ち直って前向きに変化していく様子を見事に表現した名曲なのです!
「Memory~June~」の収録アルバムは?
「Memory~June~」はSMAPのアルバム「We are SMAP」のDISC2に収録されている中居正広のソロ曲です。
作詞作曲は中居さんです。
恋愛の歌詞に見せかけて、マイケルジャクソンへの愛とリスペクトを歌っている追悼ソング
「Memory~June~」という曲を知っているくらいのファンは、「We are SMAP」のCDを持っているということで、それくらいのファンだと当然この曲の意味も知っているとは思うのですが、一応解説を・・・。
歌詞を一見すると、恋愛の歌に聞こえますね。
別れてしまった彼女に、まだ未練がある・・みたいな意味なのかな?と。
しかし、これはご存知マイケルジャクソンさんに向けた追悼ソング。
2009年6月25日はマイケルジャクソンが亡くなった日。
だからJuneなんですね。
そして、「Memory」と「June」大文字の部分を切り取ってみると、「MJ」となるんですね。
こうゆうところで「ほほ~ぅ!そうゆうことか!」と思わせるあたり、本当に中居さんは歌詞センスあるよなぁ~。
中居正広がライブで見せたマイケルダンス
この曲がマイケルの歌だっていうネタバレは、2010年のライブで行われたダンス部分。
ライブDVDには、歌部分だけでダンスはカットされている。
でも、どうしてもその映像が見たい!!というファンの署名活動のおかげで日テレ系「黒バラ」でその映像が流れたのだとか・・!
解散騒動で急に世間から注目されたファンの力だけど、昔からずっとすごかったんだなぁ。
そんときのダンスこれ。(ライブなのでCDとは違うアレンジ)
歌詞だけじゃなくて、メロディの変化にも注目してほしい!
そして、この曲のいいところは歌詞だけじゃないんですよね。
メロディの1番から2番に行く変化とかが、すごいと思う。
曲調の変化だけで、気持ちの変化がすごい伝わってくる感じ。
まず、イントロのオーケストラのジャッジャッジャッジャという単調な繰り返し。
この音の感じ、小説の冒頭で電車に乗っているシーンを連想させる。
夜に電車に乗っていると、暗闇の中に等間隔で来る街灯の灯りがパッ!パッ!って差し込んでくる。
その等間隔で、どこまで行っても変わらない果てしなく単調な感じ。
これがAメロまで続いて、かなり長く同じリズムを刻んでいく。
マイケルが死んでしまって、たぶん中居さんの心が空っぽになっちゃって、放心しながらも世界がずっと単調なリズムで進み続けている虚しさが、このバックの音だけで表現されている。
そして、
いつかはこの悲しみも解けるように
出典:SMAP(中居正広ソロ曲)「Memory~June~」作詞作曲:N.マッピー、宮下昌也、宮下浩司、編曲:N.マッピー、宮下浩司
のところで、そのリズムが早くなり、気持ちが高ぶっていく(鼓動が早くなっていく)様子が表現され・・・
あなたよずっと私のそばで
夢でも構わない 会いたい
出典:SMAP(中居正広ソロ曲)「Memory~June~」作詞作曲:N.マッピー、宮下昌也、宮下浩司、編曲:N.マッピー、宮下浩司
というサビのところで一気に悲しみの感情が爆発する!!
普通の曲は、
<1番>
Aメロ
Aメロ
Bメロ
サビ1
<2番>
Aメロ
Bメロ
サビ2
<3番?盛り上がるとこ>
Dメロ
大サビ
って感じで進んでいくんだけど、
この曲の特徴的なのは、
<1番>
Aメロ
Aメロ
Bメロ
サビ
<盛り上がるとこ>
Dメロ
大サビ
って感じで、2番がなくていきなり盛り上がりが来るってところ!
1番と大サビの間には、けっこう長い間奏があって、なんか中居さんの英語のパートがある。
ここ、なんかすごい小室チックだな~なんて思った。
小室っていうか、globe。マークパンサー出てきた~!みたいな。
英語にもちゃんと意味があるんだろうけど、よく聞き取れないし、翻訳できないので諦めた・・・。
でも、とにかく今注目しているのは、歌詞じゃなくて、曲調だけで感情を表現できているってところ!
この間奏の中に、2回ほどガシャーン!ってガラスが割れるような音が入ってる。
それが、今までも気持ちを打破して、前向きになっていく様子へと繋がっている。
1番では、大切な人を失った悲しさ、取り残された虚しさが表現されているが、この間奏で気持ちがガラっと変化する。
声が聞こえる 心澄ませて
いつものように
出典:SMAP(中居正広ソロ曲)「Memory~June~」作詞作曲:N.マッピー、宮下昌也、宮下浩司、編曲:N.マッピー、宮下浩司
の後のシーン・・・。
沈黙。
心を落ち着かせ、心を澄ませて耳を澄ませている・・・。
やみくもに僕ら ただ引き裂かれ
さよなら もう泣かないで
出典:SMAP(中居正広ソロ曲)「Memory~June~」作詞作曲:N.マッピー、宮下昌也、宮下浩司、編曲:N.マッピー、宮下浩司
この「やみくもに~」の中居さんの声がヤバイ!
すっごいカッコイイの!
中居さんの歌い方って、すっごくお茶目で可愛い感じとか、すんごい泣きたくなるほど切ない声とか、いろいろバージョンがあって、七変化の声なの。
本当に声が表情豊か。
その中でも、このめちゃくちゃカッコつけてるときの声。
すごい固い決意を感じるのだ。
「もう泣かない!負けない!」って。
その後のサビが
あなたよずっと私の中で
想い出と形を変えて
遠くへと消えていく笑顔は忘れない
もう一度 あなたに会いたい
出典:SMAP(中居正広ソロ曲)「Memory~June~」作詞作曲:N.マッピー、宮下昌也、宮下浩司、編曲:N.マッピー、宮下浩司
となっている。
1番の歌詞の
あなたよずっと私のそばで
夢でも構わない 会いたい
出典:SMAP(中居正広ソロ曲)「Memory~June~」作詞作曲:N.マッピー、宮下昌也、宮下浩司、編曲:N.マッピー、宮下浩司
と比較すると、
1番は、「ずっと私のそばにいてほしい。会いたい!会いたい!」と嘆いているけど、2番では「想い出と形を変えて」と、”あなた”が遠くへと消えていったことを受け入れている。
もちろん最後の
「もう一度 あなたに会いたい」
という気持ちはブレないけど、
「私のそばで」から「私の中に」と変化することで、
そばにいられなくても、心の中ではずっと一緒にいると自分の中で受け入れたということだろう。
その気持ちの変化が、
単調なリズム
↓
早まる鼓動
↓
悲しみの感情爆発
↓
気持ちの打破
↓
落ち着きを取り戻し
↓
現実を受け入れ、前向きに
という気持ちの変化が見事に表現されているのだ・・・!
この曲は、作詞作曲編曲まで中居さんが手がけているので、ここらへんの細かな音の変化などにも中居さんの意見が入っていると思われる。
中居正広と言えば、トーク、司会力と認識されているが、実は音楽に関してすんごい才能のある人なんだろうなと思う。
歌下手キャラで音楽系はあんまりと思っている人が多いかもしれないけど、本当にそれって誤解!
切ない歌を歌わせたら、メンバー内で一番だと思うし!
「私のために何度でもサヨナラ繰り返し」とはどんな意味?
私のために何度でもサヨナラ繰り返し
出典:SMAP(中居正広ソロ曲)「Memory~June~」作詞作曲:N.マッピー、宮下昌也、宮下浩司、編曲:N.マッピー、宮下浩司
ってとこの歌詞、最初どうゆう意味かな?ってわかんなくて引っかかった。
たぶんこの「私」っていうのは歌っている主人公ではなくて、この主人公が想っている「あなた」のことなのかな~と解釈しました。
でも、歌詞の中で一人称に「私」と使っているのが、上記の歌詞の他に
あなたよずっと私のそばで
出典:SMAP(中居正広ソロ曲)「Memory~June~」作詞作曲:N.マッピー、宮下昌也、宮下浩司、編曲:N.マッピー、宮下浩司
と
あなたよずっと私の中で
出典:SMAP(中居正広ソロ曲)「Memory~June~」作詞作曲:N.マッピー、宮下昌也、宮下浩司、編曲:N.マッピー、宮下浩司
それ以外に
やみくもに僕ら ただ引き裂かれ
出典:SMAP(中居正広ソロ曲)「Memory~June~」作詞作曲:N.マッピー、宮下昌也、宮下浩司、編曲:N.マッピー、宮下浩司
のところは「僕」になってる。
これ、普通に「私たち」じゃ音にハマらなかっただけかもしれないけど、わざわざ言い回しを変えているのに、何か意味あるのかなぁ・・?
中居正広が残留を決めたのが6月だったので・・
そして、私がこの曲を音楽小説に使おう・・!と思い立ったのは、この「June」6月が中居さんが残留発表をした月だったから。
3人と別れることを決めた日、何を思ったんだろう・・・?
木村さんと一緒にいることを決めながらも、ほとんどもう会うこともないんだろうという今の現状に、心を痛めたりしていないかな?一人で寂しくないかな?って。
だけど、テレビで見る中居さんはいつも笑顔で、時々顔は疲れているようなときあるけど、でもやっぱり冗談ばっかり言っていて、もちろん泣くこともないし、カッコつけることもなくて。
完全バラエティの中居正広になっててさ。
もちろんバラエティのときの中居正広も好きなんだけど、SMAPである時の中居正広の顔とは、やっぱり違うんだよなぁって。
ニッコニコの笑顔で歌ってる顔も、バラードを真剣に歌ってる超切ない声も、SMAPの中居正広限定のやつじゃん。
事務所に残ってくれて、いっぱいテレビに出てくれて嬉しいって、ただ純粋には喜べないんだ。
やっぱり失ったものは大きい。
だけど、そんな現状を受け入れて前向きに進み始めている中居正広を応援したい。