「ストロベリーナイト」シリーズで、姫川玲子と対立している(と言うか、姫川が勝手に嫌っている)日下刑事。
竹内結子版ドラマでは遠藤憲一さんが演じていて、口数が少なくて愛想がないけど本当はいい人っぽい雰囲気がたまらなく好きでした。
誉田哲也さんの小説「ソウルケイジ」では、日下が今のような捜査スタイルになった過去のトラウマが語られています。
日下刑事の過去のガンテツにまつわるトラウマについてネタバレします。
日下役の俳優は遠藤憲一と神保悟志
竹内結子版ドラマ | 二階堂ふみ版ドラマ |
遠藤憲一 |
神保悟志 出典:公式サイト
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「一切の予断は許さない」の日下の捜査スタイル
日下の口癖は「一切の予断は許さない」。
- 姫川玲子→自分の勘を頼りに推理をし、裏どりや証拠探しをする前に”仮説”を会議でペラペラ喋ってしまうタイプ。
- 日下→自分の見たもの聞いたものしか信じない。証拠がないうちは、”仮説”として話をすることも禁じている。
いつも姫川の推理演説を注意するため、姫川は日下のことが大嫌い!
日下は過去にガンテツにハメられていた!
日下刑事は昔ガンテツの部下だった。(ガンテツが公安に行く前)
ある事件で、日下は一人の男を容疑者として仮説を立てた。周りもそれで行けると思って日下を後押しした。
しかしそれは誤認逮捕だった。
その後、ガンテツ自ら、本ボシを逮捕した。
上司だったガンテツは、その男が犯人ではないと知っていたのに、日下の行動を黙認していた。
ガンテツは最初から本ボシがこちらだとわかっていたのに、日下の仮説が間違っていると知っていて誤認逮捕させたのだ。
(そもそも日下が間違った方向に進むように、ガンテツがエサをまいたって話)
ガンテツは日下の実力を見抜いていた。
実力のある日下を蹴落とすためにハメたのだ。
当時、日下は警部補昇任試験の1次を通っていたが、この失点により2次を受けるまでもなく落とされた。
それから日下は一切の予断を許さない、完全無欠の捜査を信条とするようになった。
それによって前にも増して捜査の精度は上がり、かなり実力のある手ごわい刑事へと成長した。
ガンテツは
「俺はとんでもない怪物を作っちまった…」
と後悔していると言う。
蹴落とすつもりが、日下の未熟さを取り除くきっかけを作ってしまったということだ。
痛い経験をしても、つぶされずにもっと成長して挽回する!というところが、日下の優秀さを物語っています。
日下は膨大な情報を一つずつふるいにかけるように精査するという捜査スタイルなのに、それでもなお仕事が早い。相当なできる男なのだ。
そして、日下が姫川の見切り発車的な捜査方法いつもしつこく注意するのは、姫川に自分のような失敗をさせたくないから。姫川のことを心配しているからっていうことなんですね。
なんか日下、お父さんみたい…。
結構こう見えて面倒見いいタイプなのかも。
姫川玲子が日下刑事を嫌いな理由
姫川は、日下のネチネチ、細々とした捜査のやり方にイライラするから日下が嫌い!ということにしているが、本当はそれだけが理由ではなく、昔の姫川の事件の犯人に日下の顔が似ているから生理的に受け付けないのだ。
しかし当然そんなことを本人に言うわけはなく、日下自身は「なぜ自分はそこまで姫川に嫌われているのかがわからない」とぼやいていたことがある。
日下は姫川と自分の捜査方針は全く正反対ではあるものの、姫川の実力はとても認めているので、「捜査方針が違うから嫌い」という考えには至っていない。
姫川が日下を嫌う理由があまりにも理不尽なので、ちょっと日下がかわいそうになってしまう…。
姫川は、男の中で頑張っていてかっこいい強い女性のイメージとされているが、いつもわがままやって突っ走っても、「いいでしょ、なんか文句あんの!?ふんっ!」って態度が、ほんとお姫様だし(美人じゃなきゃ許されない行動多い)、日下に対してもガンテツに対してもヒステリーにキーキー怒ってイライラして、めちゃくちゃ女丸出しだなーって個人的には思う。
そんなふうに姫川に理不尽に八つ当たりされても、いつも冷静に受け止めている日下が、とっても余裕のある大人の男でけっこうかっこいいと思ってしまうのは私だけかな…?