原作と違いすぎる!ドラマ「ルパンの娘」最終回結末で怒涛の展開!?原作のネタバレも!

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深田恭子さん主演でドラマ化された横関大さんの小説「ルパンの娘」。

これが原作とはまるで全然違うのです!

ドラマオリジナルでちょっと設定変えてきましたと言う次元ではない!

 

こちらでは「ルパンの娘」のドラマと原作小説の違いや、原作の結末ネタバレを書いていきたいと思います。

 

 

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「ルパンの娘」ドラマと原作の違い

  • 華の祖父の三雲巌が殺される事件が出てこない

1番の違いはなんといってもここ!

この小説は、泥棒と警察の恋と言うロミオとジュリエットの世界観とは別に、殺人事件の真相を追っていくと言うミステリーの二大軸で話が進行していきます。

 

物語の導入部分で殺されるはずの三雲巌の殺害事件がドラマでは4話放送終了後にして全く出てきません。

 

しかし公式サイトの相関図には和一と巌の間に「謎の繋がり?」と書かれているので、今後必ずこの事件は描かれることでしょう。

 

 

  • 和馬の祖母の伸枝がドラマでは死んでいる!

この物語では、父母の存在よりも祖父の存在がかなり重要な役どころ。そして和馬の祖母である桜庭伸枝も、物語の中核を担っています。

 

それなのにドラマではその伸枝がもう死亡している設定に変えられているんです!

 

しかし伸枝の重要なエピソードは過去にあったある出来事なので、今生きているかどうかはさほど問題ではありません。

 

  • 原作では華は泥棒をしない

泥棒に反発しながらも、毎回仕方なく父母の泥棒の助っ人に狩り出される華。華自身も泥棒スーツを着るとノリノリになってしまうのか「行くよ!」とやけに男前になりますよね。

 

しかし小説の華は、父母の手伝いでは泥棒をしません。(でも、考え事をしていると、自分でも知らないうちに人の財布がバッグの中に入っています。どんな性質だよ!!)

 

ちなみにセクシーな設定でもありません。真面目で地味な図書館司書です。

セクシー設定は深キョンオリジナルです。

 

  • 和馬の姉の香の存在

小説では最後まで華の味方でいてくれた存在。

 

ドラマでは「姉、いたっけ?」っていうくらいの存在。和馬と華の結婚に対して意見するのは、あくまでも父母がメインとなっています。

ドラマではたぶん、今後の姉の存在はそんなに掘り下げていかなそうですね。

 

  • 和馬の婚約者・橋元エミリ

ドラマでは無理矢理お見合いさせられた橋元エミリ。メガネで異性が苦手で、岸井ゆきのさんが演じていましたが、普段の岸井ゆきのさんよりもわざと見た目を落としてかなりモサッとした見た目ヤバめの女性でしたね。

 

原作での橋元エミリは、派手な顔立ちのモデル風な美人です。「立派な警察官という理想の相手と結婚する女としての幸せをつかんだ私」というステータスが大事なちょっとあざとさをもった女子ですね。

私のイメージは水沢エレナさんで読んでいました。

 

小説ではお見合いで出会ったのは一緒ですが、和馬が華と別れた後の事ですね。

クライマックスは和馬と橋元エミリの結婚式での出来事なので、岸井ゆきのさんはこの後もまた登場するかもしれません。

 

  • 華の祖母・三雲マツのキャラ

小説のマツは、華のよき理解者で、静かに見守ってくれているような感じのいわゆる”いいお婆ちゃん”です。

イメージでは三田佳子さんで読んでいました。

 

ドラマではどんぐりさん…。キャラ濃すぎなんですけど…。

 

  • 1話完結ではない

ドラマは毎回ひとつの事件を軸に話が進む1話完結ものとなっているが、これらの事件は原作には出てこない。(宝石店強盗だけは出てくる)

 

 

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原作小説「ルパンの娘」のあらすじネタバレ

三雲巌が殺される

華が和馬の家族に紹介され、桜庭家が警察一家だと知ってショックを受けて家に帰ったその夜、事件は起こりました。

 

祖父の三雲巌が河川敷で殺され、顔が判別できないほどに潰されていたのです。

 

巌は以前から、自分に何かあった時のために身代わりのホームレス“立嶋雅夫“を用意していました。(自分が死んだことにより警察が家族のもとに来ると、泥棒である家族が困るため)華の兄の渉は凄腕のハッカーなので、警視庁のデータベースに侵入し立嶋雅夫のデータと巌のデータを書き換えていたのです。

 

 

 

和馬と華の破局

華が巌と和一の関係に気付いたころ、

和馬は、捜査を進めていく中で、巌と立嶋雅夫の入れ替わりに気付きます。

そして、巌が”伝説的なスリ師”だということも。

 

 

つまり殺されたのは華の祖父で、華の祖父は伝説的なスリ師、そして同僚からの情報で華の両親も泥棒、しかも警察内で語り継がれている伝説の泥棒一家”Lの一族”であると言う事実も知ってしまいます。

 

泥棒一家の娘と、警察官の自分が結婚できるわけはなく、和馬は華との結婚を諦め、二人は別れることに。

 

三雲巌と桜庭和一の関係

華は巌のことを調べているうちに、巌と和馬の祖父・和一が居酒屋で一緒に飲んでいたと言う証言を得ます。2人は月に1度必ず同じ居酒屋で一緒に酒を飲んでいたといいます。泥棒の巌と警察の和一がなぜ、どういった関係で接点を持っていたのか…?

 

 

巌と和一の関係については、和一本人から華と桜庭家の人々に告白がありました。

 

2人は大学の時の同級生で、寮の同じ部屋で過ごした親友でした。2人は同じ女性に対して「かわいい」と興味を持ちますが、巌が恋のキューピットとなった形で、彼女と付き合ったのは和一の方でした。その彼女と言うのは、桜庭伸枝。和一の今の奥さん、和馬の祖母です。

 

 

伸枝の過去の事件

大学時代のある夜、和一に代わって巌が伸枝を家まで送って行く機会がありました。その時に暴漢に襲われます。

 

伸枝は顔に傷が残る怪我をしました。一緒にいた巌も襲われましたが、怪我をしながらも最後まで犯人に食らいつき、犯人は伸枝への暴行をあきらめ逃げました。

 

レイプは未遂に終わったものの、伸枝には一生顔に傷が残ることになってしまい、巌は自分を責め、犯人をなんとしてでも捕まえることを心に決めたのでした。

 

巌は貿易会社に就職が内定しており将来が嘱望されていましたが、その内定を断りその後泥棒になったのです。その目的は、犯人を探し出すため。

 

そんな事は何も知らなかった和一は、警察官になり、卒業後巌とは会っていませんでした。しかし30歳を過ぎた頃、偶然電車の中で再会してから、月に1度同じ居酒屋で会うようになりました。警察と泥棒という間柄なので隣の席でただ黙って酒を飲むだけでしたが、親友と会えることはお互いに嬉しいことでした。お互いが隠居してからは、少しずつ会話をするようにもなっていきました。

 

巌は50年間以上ずっと伸枝を襲った犯人を探し続け、やっと犯人を見つけ出しました。

そして犯人に会い、返り討ちに遭って殺されてしまったのです。

 

電話で「これから犯人に会う」と連絡を受けた和一が駆けつけたときには、巌はすでに瀕死の状態で倒れており、巌の望みを悟った和一が身元が判明しないように顔を潰したのでした。

 

別れ

和一から全てを聞かされ、巌が泥棒であること、三雲家が泥棒一家であることが桜庭家の人間に知られてしまいます。当然泥棒を受け入れるわけにはいかず、和馬の父母は結婚を反対。和馬自身も華との結婚を諦めました。

 

華のことを気に入っていたのに、手のひらを返したように華を追い出した家族に最後まで反発していたのは、姉の香だけでした。

 

和馬は当然、警察官としてLの一族を逮捕しなければなりませんが、華への情から先に情報を流し、三雲家に逃げる猶予を与えます。

三雲家は身を隠すため、家族全員がバラバラになる道を選びます。

 

 

真犯人

1年後。

華は名前を変え、図書館も辞め、真面目に居酒屋で働いていました。すると突然、兄の渉が会いに行きます。渉は家族皆を集めて何かをしようとしています。

 

和馬の結婚式が行われると言うのです。それを知った尊は、

 

「結婚式から花婿を盗んだら面白い」

 

と言い出します。

 

結婚式当日の朝、尊と悦子は和馬を拉致監禁します。そこである相談をし、和馬を解放し、予定通り結婚式が始まります。

 

この時点で和馬は、三雲巌殺害について、重要な事実をつかんでいたのです。

結婚式の最中、スクリーンに映し出されたライブ映像。別の部屋で和馬が招待客の1人と話をしています。

 

実はこの男が三雲巌の殺害の真犯人なのです。

 

その男とは、和馬の同僚で先輩の巻栄一です。そして和馬の結婚相手・橋元エミリのいとこにあたる人物です。

 

 

巻は隠し撮りされていることも知らずに、真実をしゃべり出します。

伸枝を襲ったのは巻の祖父。警察官上層部の人間です。

 

 

祖父に命じられ巌に話をつけに行った巻は、金を渡すも巌がさらに金と謝罪を要求してきた上に、コンプレックスに思っている弟のことを言われたため、かっとなって殺してしまいました。(そもそも祖父に話をつけてくるように頼まれた時も、「弟よりも頼りにしてくれた!」という思いから嬉しくなって承諾した)

 

一度は逃げた巻でしたが、ハンカチをなくしたことに気付き現場に戻ります。すると自分がやった覚えがないのに巌の顔が潰されていてびっくりしました。さらに捜査が始まり、被害者の顔写真が配られたときには、巻はもっとびっくりすることになります…。

 

 

和馬が勘当される

新犯人が逮捕され、事件は無事解決しましたが、結婚式は台無し。典和は和馬に「お前を勘当する」と言い渡します。

 

しかし、それは和馬を思ってのこと。

桜庭の家を出て一人暮らしをすれば、そこで誰と一緒に暮らそうが口出しはできない。つまり華と一緒に暮らせ、と言う意味です。

泥棒の娘と結婚する事は難しいですが、“事実婚“ならば可能だと背中を押してくれたのです。

 

 

巌は生きていた!

また少し月日が経って…。

和馬と華は仲良く一緒に暮らしています。ある日、2人で三雲家に挨拶をしに行くことになりました。

三雲家の暮らしているマンションに行くと、なんとそこには巌の姿が…!和一と仲良く将棋を指していました。

 

実は殺されていたのは本当の立嶋雅夫で、巌が死んだように見せかけていただけだったのです。

 

実は最初から最後まですべては和一と巌の2人が仕組んだことでした。

 

自分の孫娘と孫息子で会わせたらどうなるかと言ういたずら心で、華の働いている図書館に和馬に本を返しに行かせたのも2人のいたずらごころ。

 

華が巌と和一の関係に気づくように仕向けたのも、和馬が立嶋雅夫と巌のなりすましに気づくように仕向けたのも、全部2人の計算通りでした。

 

しかしそんなふたりにも予想できないことがありました。なんと華に赤ちゃんができていたのです…!

 

~ハッピーエンド~

 

 

小説「ルパンの娘」の感想

最初はちょっと退屈、終盤から一気に面白くなる!

正直私は、そこまで「すごく面白い」と言う部類の小説には感じませんでした。なぜなら、最初に巌が殺されて、その犯人が誰かを知りたいのに、恋愛パートが長い(泥棒と警察の2人が結ばれることなんてできない…と言う華の葛藤が長々と続く)からです。

 

恋愛パートはいいからミステリーパート早く!って感じでしたね。

 

それが終盤になって、畳み掛けるように真相が明るみになっていく感じ、最後は止まらなくなって最後まで一気に読みました!

 

犯人の意外性

犯人が披露宴の招待客の中に入る、と言うところまで読んだときに、そういえばエミリのいとこで和馬の先輩の刑事がいたな、絶対そいつしかいないな、と言うのはわかっちゃいましたが、それまでさりげない感じで”単なる先輩刑事”としてチラチラて登場していたキャラだったので、そこが黒幕だったと言うのは、なかなか面白かったと思います。

 

ドラマでは誰がやってたかな…?と思って調べてみると、加藤諒さんでしたね!

 

今のところは確かに単なる先輩刑事という役どころですが、最後に黒幕として豹変する演技はしっかりとこなしてくれそうなので期待です。

 

最後の最後でどんでん返し

最後にが捕まる前に、「被害者の顔写真が配られたときにはびっくりしたぜ」と言うセリフが意味深で、もしかして死んだのは巌じゃなかったの!?と思わせておいての、なかなか巌が本当は生きていた!と言う描写が最後まで出てこないので、「まさか、まさか…!?」とドキドキしながら早く先が知りたくてどんどん読みました。

 

巌がホームレスになり済ましていたと見せかけて、実はそのなりすましが嘘だった!と言うどんでん返しはとても面白かったですね。

犯人が巻だったというだけでもそれなりに衝撃だったので、さらにどんでん返しが用意されているとは…!

 

ロミオとジュリエットの恋の結末は簡単に片づけすぎ?

警察と泥棒の”禁断の恋”と言うテーマに対して、「事実婚なら大丈夫っしょ!」と言う解決方法は、「そんなんでいいの!?」と突っ込んじゃいました。だったらもともとその解決方法で良かったのでは!?

 

和馬が警察を辞める位の男気を見せるかと思った。

 

華が観念して自分のスリ師としての才能を生かすことを決意し、和馬にもその技術を教え込み、Lの一族は受け継がれていくのだった…と言うラストでもファンタジー作品的にはアリかなと私は思いましたけど(笑)

 

最後に華の赤ちゃんができていたので、子供が生まれるところまで描いて、子供まで天才的なスリ師の能力を受け継いでた…!って華と和馬がハッとして顔を見合わせて終わる…みたいな。ほっこりとした感じでちょっとユーモラスなラストで、この作品にも合っているんじゃないかな~と思います。

 

巌の執念がすごい

事件の核は50年前に起こった伸枝への暴行事件ですが、50年間も犯人を捜し続けた巌の執念はすごいですね。しかもその目的が単なる“謝罪“ですから。

 

大学時代に、和一に譲る形でキューピットを買って出た巌ですが、やはり巌も伸枝のことが好きだったんでしょうね。

小説の中での描写がなかったけど、伸枝と最初に仲良くなった巌は、伸枝と一緒にいるうちに和一に気持ちがあることを察したという過程があったのかもしれません。

 

つまり巌にとっても伸枝はとても大切な女性で、だから伸枝の顔に一生の傷を作った犯人が許せなかった。でも50年間ずっと大切に思っている女性がいるなんて、巌の妻からしたら面白くないですよね。真実を知った尊と悦子が「おばあちゃんには言わない方がいいかもしれないわね。50年間も親友の彼女の敵を探し続けていたなんて、聞いたらいい気はしないでしょうしね」と言うセリフで回収してくれていたのでまぁいいとして。

 

和一としても、「いい親友を持った。ありがとう」と言う気持ちを抱いていますが、逆に自分の妻に対してここまで何十年も一生懸命になられるのって嫌じゃないのかな~?なんて思ったりしました。まだうちの伸枝に未練あんのか!?って。

 

この小説は、華と和馬のラブストーリーであり、家族愛の話でもあり、巌の伸枝の壮大の愛の物語でもあったのだと思います。

 

まとめ

「ルパンの娘」の小説では、最初は泥棒と警察の”禁断の愛”を多めに描いたラブストーリーの要素が多いですが、最後は怒涛の勢いでミステリー部分の謎が明かされていきます。

最初に「あんま面白くないな~」と思っていた私だからこそ、このいい意味での”裏切り”に「やられた~!油断してた~!」という思いでした。

 

ドラマが原作とあまりに違うのは、もしかしたらこの「油断してたら、めっちゃ名作だった!」という読了感を再現しようとしているのでは!?と思っています。

 

今ドラマを見ていて原作を知らない人は、”1話完結のくだらなすぎるラブコメ”と捉えているのではないでしょうか?

まさか殺人事件が絡んでくる話なんて、今のところは全然思わないですよね?

 

中盤から後半にかけて、一気に殺人事件が起こり、そこから謎がどんどん明かされて行き犯人判明からの巌生きてたのどんでん返し!までの息も止まらぬ展開に、視聴者が

「え?え?ちょっと待って!このドラマってこういうドラマだったの!?思ってたのと違うんだけど!!!」

とあたふたする…っていうのを狙っている気がしますね。

 

いまのところ「くだらなすぎるラブコメ」でも十分当たっているので、ここからさらなる”名作”へと駆け上がる制作陣の演出に期待したいところです!!

 

 

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