「ブラックペアン」タイトルの意味は?原作小説ネタバレによる最終回予想!

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渡海二宮和也と佐伯教授内野聖陽の因縁についてはこちらの記事で書きましたが、実は原作の小説ブラックペンのラストには驚きのどんでん返しがありました。

これを見ればタイトルの意味もわかっちゃう!

原作のネタバレの一番大事なところを書いちゃいますので、ドラマを上手に楽しみたい方は絶対に見ないでください!

 

ここではこちらの記事の続きの最後の最後の部分のネタバレを書いています。↓

ブラックペアン原作ネタバレ!渡海(二宮和也)の父親と佐伯教授(内野聖陽)の因縁とは?

 

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佐伯教授(内野聖陽))の不在時に飯沼氏の手術を強行する渡海(二宮和也)の作戦!

佐伯教授の海外出張中に渡海が運悪く見つけてしまった、腹部にペアンが置き忘れられた患者飯沼氏。

腹部のペアンを取り出してあげるのは、医師として当然の行為。

その当然の正しいことをしようとして、左遷されてしまった渡海の父親のために、渡海はずっと復讐のチャンスを狙っていた。

 

 

佐伯教授が学会発表に入っているその時。

渡海は裏で手を回して、飯沼さんに東城医大を受診させた。

佐伯教授は当時いいぬまさんの手術を終えて、桜ノ宮病院に術後のフォローを頼んでいた。

この桜ノ宮病院は院長の桜ノ宮岩尾が佐伯教授の昔からの友人で、ペアンの置き忘れという重大な秘密をごまかしてくれると考えたのだろうと渡海は睨んでいた。

 

渡海は桜ノ宮病院に何度か出張市飯沼さんとの接点を作り、個人的に連絡を取れるほどにまでなった。そして違う病院で検査を受けさせ、レントゲン写真を見せて真実を伝えた。

飯沼さんの佐伯教授への信頼は失墜し、渡海に言われるがままに今日東城医大を受信し手術を受けることを了承したのだ。

 

 

手術の執刀頼んだのは高階(小泉孝太郎)。

佐伯教授がいない間の全責任と判断を高篠に委ねると言われていたからだ。

 

 

渡海は最初、この患者が佐伯教授によって手術を受けた患者だとは伝えずに、ペアンの置き忘れのことだけを伝える。

当然高階は直ちにペアンを取り出す手術を行うと言う。

 

 

それから渡海が佐伯教授の患者だと伝えるが、高階の気持ちは変わらず。高階って結構患者思いの熱いやつなんだよね。

 

 




 

手術を止めるために、佐伯教授が帰ってきた!

手術を始める前に、渡海は佐伯教授に電話をしてそのことを伝える。

 

佐伯教授は慌てふためいて

 

「手術をするな!!」

 

と言うが、渡海は勝ち誇ったように電話を切ってしまう。

 

 

佐伯教授はとっても大事な学会発表の前で、その発表成功すれば病院の院長になる道も確実となるだろう。

絶対にその場を離れることは出来ないのだ。

 

 

 

ペアンを取り出すためだけの手術なので、とても簡単だと渡海と高階は予想していたが、20年もの時を経て、腹部では癒着が進みペアンはお腹の奥底に静まっていてなかなか取り出せない。

 

 

そして数時間が経過したとき、なんと佐伯教授が帰ってきた!

発表を終えてからでは絶対に間に合わないし、電話を切ってすぐに向かったとしてもこの時間に戻ってこられるはずがなかった。

佐伯教授は人脈を使ってドクターヘリに乗せてもらうなど相当むちゃくちゃなことをして、すごい速さで戻ってきたのだ。

 

 

この執念、尋常ではない。

そうまでして自分の医療ミスを隠したかったのか…?

 

 




 

ペアンの置き忘れは医療ミスではなく、故意だった!

 

その時やっとペアンにたどり着き、高階はペアンを取り出す。

 

 

すると次の瞬間、出血が…!!

そして止まらない止まらない、血はどんどん溢れ出してくるのだ。

 

 

 

高階と渡海がどうすることもできずにいると、佐伯教師はブラックペンを取り出しそれを患者のお腹の中に沈めた。

そしてようやく血は止まった。

 

 

ペアンで止血しているところを縫ってペアンを外すことが通常の作業だが、佐伯教授はそのまま閉腹すると言う。

このペアンを取ったら、また大量出血してしまい患者は死んでしまうというのだ。

 

 

ここからが衝撃のラスト…!!

 

 

実は、飯沼氏は直腸穿孔で手術した時、仙骨前面静脈叢からの出血を止められず、やむを得ずペアンを体内に留置したまま閉腹した。

 

 

置き忘れではなく、これを外すと大量出血してしまうから外すことができなかったのだ。

 

つまりこれは医療ミスではなく故意だったのだ。

 

 




 

佐伯教授が渡海の父親を裏切ってはいなかった

 

飯沼氏の手術を終えた当時、家族や本人に告げることも考えたが、知識のない一般人がこの必然性を納得できるとも思えなかった。

確かに「おなかの中に手術器具が残ったままになっていますよ」なんて聞かされたら、私もはいそうですかとは納得できないかもしれない。

 

 

でも当然飯沼さんが定期的に腹痛を起こしていたことも確か。

それも予想できることだったので、佐伯教授はきちんとフォローは行うつもりで、理解ある友人・桜ノ宮巌男(チームバチスタのギバちゃんね)のところに飯沼氏を預けていた。

 

 

しかし行き違いの悲劇が起こってしまった。

自分の海外学会参加中に、年に一度の術後検査だけの飯沼氏が腹痛で入院するなどとは夢にも思わなかったのだ。

 

 

電報受け取り、すぐに国際電話をかけようとしたが、田舎の大学ではそれが出来なかった。

講演の時間が近づいていて、急いで電報を打ち、返事が来る前にチェックアウトしてしまった。

 

 

とにかく緊急手術だけを止めれば、帰って後で説明できると思っていたのだ。

 

 

 

しかし、自分が帰国したときには、もう渡海の父親はすでに大学病院を追われた後だった。

 

 

佐伯教授は渡海父を探し、ようやく探しあてた。

 

渡海父は離島の医者になっていた。

 

 

「大学に戻って欲しい」

 

 

と頼んだが、戻るつもりはないの一点張りだった。

 

 

「せめてなんとか罪滅ぼしをしたい」

 

 

と何度も頼み込み、根負けした渡海父は

 

 

「自分の息子を一人前の外科医にしてほしい」

 

 

という願いを出した。

 

 

ふむふむ。それで佐伯教授は渡海を自分の教室に招いて育てていたんだね。他人が見ればとてもかわいがっていると見えるくらいに。

 

 

だけど佐伯教授曰く

 

「特別扱いはしていなかった。お前は外科医としての腕で何も言うことはなかったから」

 

と渡海の腕をとても認めていた。

 

 

 

そして、

 

「自分がそばにいたことで、お前を外科医の道から外させる影響しか与えられなかった。それだけが無念でならない」

 

と語っている。

 

せっかく外科医として類稀なる才能を持っていた渡海だったのに、ずっと復讐の気持ちに捕われ続けてきてしまった。

父親は当然息子のことを願って信頼する佐伯教授に託したのだろうけど、憎き人物とずっと一緒にいたことで渡海は医者としての人生に集中することができなかったんだね。

 

 

っていうかさ、なんで二人とも本当の事言ってあげなかったんだよ…。

ほんと、感想これに尽きる。

 

 

渡海父も佐伯教授が誤解を解きに行った時にどうして大学病院に戻らなかったんだろう??

 

信じていた友人に裏切られたのではないということがわかったものの、大学病院のそういう怖さ、正しい意見が通らない、患者のことを思っていない人たちばかり、そういう現実に嫌気がさしてしまったのかな…?

 

 

 




 

 

「ブラックペアン」タイトルの意味

患者の命を守るために、ペアンを外すことができないという説明を聞いても、まだなお高階は納得できない。

 

 

これを家族や本人に隠して手術成功と伝えたとしても、患者がまた腹痛を訴えレントゲンを撮られたらバレてしまうし、 患者が亡くなった時に火葬したらペアンだけ残ってしまうのでやはりバレてしまう。

 

 

そんな高階の迷いに一言で心を決めさせる佐伯教授の言葉がかっこいい!

 

 

「お前が言ったんだろう?必要ならルールを変えろ、ルールにとらわれて患者の命を落とすことがあってはならない。(ドラマでも1話で高階が声高々にこれ言ってたね)患者の命と自分のつまらない信念どちらが大事だというのだ?」

 

 

結局佐伯教授はなんだかんだ言ってめっちゃいい医者だったってこと。

自分が院長になるチャンスだったというのに、それをなげうってでも必死になって一人の患者の命のために病院に戻ってきたし。

ペアンを腹部の中に置いたままにするなんてぶっ飛んだ判断を、患者の命のためなら勇気を持ってできる人。

 

 

 

さらに、20年前の飯沼氏の一件があった後、佐伯教授はブラックペアンを特注していた。

 

 

ブラックペアンはカーボン製でレントゲンには映らないし、焼いてしまえば一緒に燃えて残らない。

 

 

つまり患者に嘘をついて手術は成功したと告げても、本当のことが患者や家族にバレる日は来ないということだ。

(謎の腹痛にこれからも苦しむことにはなるだろうけどね。そこは多分自分が責任をもって一生フォローしていくつもりなんだろう)

 

 

 

今日の手術を想定していたわけではなくて、それは佐伯教授の自分への戒めの気持ちだった。

自分の手技に溺れず、医師を続けていくために。

そして再びこのブラックペンを使う時、それは外科医を辞める時だと心に決めて。

 

 




 

最後は渡海が佐伯教授を助ける

佐伯教授はその決意の通り、ブラックペアンを使ってしまったため責任を取って病院を去ろうとする。

しかし渡海は、代わりに自分が辞めるという。

 

この手術について誰かが責任をとらなければいけない。

だけど佐伯教授も高階もやめたら病院にとっての損益が大きい。

自分だったらどってことないだろうと。

 

 

そのまま本当に辞表を書いてやめてしまうんだけど、真実を知った後の渡海は呆然としていたし、今までずっと佐伯教授を憎み続けてきたのに、実は佐伯教授はずっと自分の父親への贖罪の気持ちから自分によくしてくれていたんだという事実を聞いて、すぐに状況を整理して受け入れることができなかったんだろうと思う。

 

だけど自分が代わりにやめることで最後に佐伯教授を守ったんだと思う。

 

「こんなに近くにいたのに、気持ちなんてわからなかった。親父のことも、ジィさん(佐伯教授)のことも…」

 

と悲し気に呟いているので、佐伯教授の渡海への思いは伝わったんだろうし、それを知らずにずっと憎み続けてきてしまった自分のふがいなさをすごく悔いている感じがした。

 

 

この責任ってよくわかんなかったけど、ブラックペアンを使った責任じゃなくて、回復する必要のない患者さんのお腹を切ってしまったこの手術をそれということへの判断ミスについてなのかな?

 

でも渡海や高階がペアンを取り出す手術が必要だと判断したのは当然だし(本当のことを知らなかったんだからね)、佐伯教授が再び点を留意したまま閉腹したのも、患者の命を救うために致し方のないこと。

 

もしその事実を患者に告げなければいけないなら、本当にそのペアン留意って必要処置だったの?とか、だったら今回自分は何のためにお腹切られたの?とか、色々言われる可能性はあるし誰かが責任を取る必要があるかもしれないけど、結局ブラックペアンを使ったのだから患者にはバレないんだよね?

だったら責任を取る必要はないのではないかな?と思ったんだけど…。

 




 

ドラマ「ブラックペアン」最終回では誰がいい人?悪い人?

こんな感じで小説の中では高階は正義感が強くて患者のことを想っていて、佐伯教授も患者の命のためにはすごく強い覚悟を持った人だった。

 

 

ドラマの最初では佐伯教授が完全に悪役みたいに描かれているし、高階はなぜかスナイプスナイプよっていて失敗ばかりなのに全然へこたれないハードの強い人、くらいでイマイチまだいい人なのか悪役なのかキャラが掴めない。

 

 

渡海は”手術室の悪魔”という触れ込みだけど、やっぱり主演だしニノがやっているし、冷たいこと言いながらも必ず手術を成功させて命を救ってくれるし、世良(竹内涼真)の事もちょっと育てようとしてくれているのかな?なんていう面も見せているし、悪ぶっているけどいい人なんだろうなっていうキャラに思える。

 

 

だけど小説では最終的に佐伯教授もたかしなもいい人だった、間違っていたのは渡海だったていうラスト。

それで本当に病院辞めちゃってそのまま終わっちゃうし。

 

渡海も正義感の強い父親のことをずっと思い続けて佐伯教授のことを憎み続けてきたのだから東海地震も正義感が強いということになるので悪人ではなかったんだろうけど、渡海が外科医として歩んできた日々は「患者を救いたい」という思いよりも「佐伯教授に対して復讐してやりたい」という思いだけで人生を消費してしまったような気がして、せっかくの価値のある一人の外科医の人生を、不運な誤解によってダメにしてしまったんじゃないかなと思う。

なんかすごく切ないラストだったなと思った。

 

 

小説では佐伯教授はいつも言っていることが筋が通っていたけど、ドラマの佐伯教授の方が悪役全開っていう感じ。

 

そこからいきなり最終回で実はいい人でしたってなっても、じゃあ最初のころの振る舞いはどういう人だったので視聴者が疑問に思ってしまうので、最後いい人に繋がるように伏線をちゃんと作っておいてほしいと思う。

 




 

ドラマ「ブラックペアン」最終回、患者の知る権利を無視した結末、今の時代に道辻褄を合わせるか?

最後に渡海が病院を去ることになったのも、20年間もずっと勘違いしていた切ないラストになったのも、全ては渡海の父親と佐伯教授がちゃんと説明をしなかったことが原因なのだが、小説が1988年が舞台になっており、物語の序盤の方ではがん患者への告知についてのエピソードもある。

その当時はがん患者に「あなたは癌です」と告知することは死の宣告でもあり、癌患者には例外なく「潰瘍」と伝えられていた時代。

それを普通に癌告知しちゃったのが渡海なんだけど。

 

 

他にもバブル期の製薬会社からの超豪遊接待とか、手術室で腕のいい外科医が「ジャマ!」「どけ!」とか今だったらパワハラにあたるような言葉をバンバン言っちゃったりとか、時代背景を楽しむようなエピソードも色々と描かれているんだけど、この癌告知についてのエピソードは最後の所への伏線だったようにも思える。

 

今は患者が真実を知ることが権利として主張されているが、 この時代では医者が患者の精神までも管理するという考え。

だから佐伯教授が腹部に提案を留意したまま閉腹したという説明を患者が理解できない、納得できないだろうと判断し、真実を話さなかった。

 

 

その患者の知る権利を無視したせいで、悲しいことが起こってしまった。

だからやっぱり患者には本当のことを伝えた方がいいんだよという。

 

 

だけどドラマは現代の設定。

そうなると、このラストの手術の結果を患者に伝えなかったことへの説明はきっちりと視聴者が納得できるようなものにしなければならない。

そこをどういう風に改変してくるのかが楽しみだなと思う。

 

 




 

 

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