「君の膵臓を食べたい」のあらすじが10秒でわかるパパッとネタバレ!

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「ラスト、きっとこのタイトルに涙する—」

 

小栗旬さん、北川景子さんで実写映画化された「君の膵臓を食べたい」。映画のCMのこのキャッチフレーズが気になりすぎて、「君の膵臓を食べたい」の漫画を読んでみた。

原作は小説ということで、まずは小説から読みたいと思ったのだが、 漫画が上下巻の2巻完結ということを知り、サッと読めそうなのでとりあえずこちらから手にしたのだ。

 

こちらでは、漫画「君の膵臓を食べたい」のあらすじネタバレ感想。タイトルの意味などを書いていきます。




 

漫画「君の膵臓を食べたい」のあらすじ

主人公「僕」(北村匠海/小栗旬)は、クラスで目立たない地味な存在。他人に興味がなく、いつも一人で本ばかり読んでいる。

山内桜良(浜辺美波)はクラスの人気者で、誰からも愛され、明るくて自由奔放。いつもイタズラを仕掛けて、僕を翻弄するちょっと小悪魔的な女の子。

桜良は膵臓の病気で、あと1年くらいで死んでしまう。たまたまその秘密を知ってしまった僕は、桜良に度々呼び出され一緒に遊ぶようになる。

そんな二人の関係性の変化がとっても青春胸キュン!透き通るような美しくて純白な世界観や、詩みたいな綺麗な言葉が心に残るのが魅力的な物語。

 

 

ここから下には、ガッツリネタバレを書いちゃいます!これから映画や小説を楽しみたい方は、読まないでくださいね!

 




漫画「君の膵臓を食べたい」のあらすじが10秒でわかるパパッとネタバレ!

※手っ取り早くあらすじネタバレが知りたい方のために、超簡潔に要点だけをまとめています。

 

このお話は、地味な主人公「僕」(北村匠海/小栗旬)と、クラスの人気者・山内桜良(浜辺美波)のラブストーリーである。

  1. 桜良は膵臓の病気で余命わずか。その秘密を偶然知ってしまった僕。桜良が死ぬ前にやりたいこと(食べ放題や旅行など)に僕が付き合う形で、二人は頻繁に一緒に時間を過ごすようになる。
  2. 他人に全く興味のなかった僕が、だんだんと桜良に興味を持ち始める。そして、ずっと僕は「ずっと彼女に憧れていたのだ」と気づく。
  3. 待ち合わせ場所で待つ僕のところに向かう途中で、桜良は通り魔に刺されて死んでしまう。
  4. 桜良は、僕への遺書を遺しており、そこには「僕に恋をしていたこと、ずっと僕に憧れていた」と書かれていた。
  5. 僕は、彼女のような人間になること(人と関わって生きていくこと)を決め、桜良の親友だった恭子(北川景子)と友達になる。

 




漫画「君の膵臓を食べたい」のあらすじが詳しくわかるガッツリネタバレ!

上記のパパッとネタバレでは割愛したエピソードなどもご紹介します。

パパッとネタバレの番号と合わせて、もっと詳しく書いていく感じですので、パパッとネタバレの中の気になる番号のところに進んでもらえればと思います。

 

原作には、とってもきれいな言葉や胸をつくような言葉がたくさん登場しますので、引用してご紹介します。

 

1.出会い

偶然の秘密の共有から、不思議な関係へ

主人公「僕」は病院の待合室の椅子に、ある本が置き忘れられていることに気づき、中を覗いてしまう。すると、その本の持ち主は、重い膵臓の病気にかかり、もう少しで死んでしまう、治す術がないということが書かれていた。

これは闘病日記らしいが、本のタイトルは「共病日記」となっている。

 

そこへクラスメイトの山内桜良が現れ、その本の持ち主だということが発覚する。

 

こうして僕は、桜良が家族以外の誰にも言っていない秘密を共有することになる。

 

それから桜良は、何かと僕を休みの日に遊びに誘うようになる。「病気の事を隠さなくてもいいのは楽だから、息抜きになる」という桜良に、「人助けのために付き合ってもいいよ」と僕は了承する。

こうして二人の不思議な関係が始まる。

 

親友の恭子

二人が休日に一緒に歩いているところを見たクラスメイトたちが、どういう関係なのかと騒ぎ始め、学校中の噂になってしまう。

桜良は「仲良しなの」とみんなに説明するが、周りの人間は釣り合わない二人の関係が受け入れられない。

 

特に、親友の恭子(映画では大人になった恭子を北川景子さんが演じた)は、桜良のことをとても大切に思っている。そして、地味なクラスメイトである僕が、桜良と仲良くしていることを快く思っていない。

 

僕は、「自分なんかに病気の秘密を共有して、恭子に本当のことを話さなくてもいいのか」と心配する。しかし桜良は、恭子は本当のことを知ることで、今までと同じ楽しい時間が過ごせなくなってしまうのが嫌だと言う。

 

「医者は真実だけしか与えてくれない。家族は私の発言ひとつひとつに過剰反応して、日常を取り繕うのに必死になってる。友達もきっと知ったらそうなると思う。君はきっと、ただ一人私に真実と日常を与えてくれる人なんじゃないかな 」

 

桜良が僕を誘う理由はこうゆうことらしい。

 

正反対の二人

桜良は焼き肉の食べ放題やスイーツの食べ放題などに僕を誘う。

その際、桜良は少し前まで付き合っていた彼氏がいたが、ついこの間別れてしまったという話をする。

 

「 友達としてはすごくいい人なんだけど、恋人になったらダメだった。この人は友達専用、この人は恋人でもいいよって、神様が最初からタグ付けしといてくれればいいのにね」

 

と言う桜良に対して、僕は

 

「君みたいな人は、”人間関係が複雑だから面白い”とか言いそうなものだけど」

 

と言う。

 

桜良は、自分のことをよく理解してくれていることに嬉しそうな顔をするが、僕はこの時全く逆の思いで寂しさを感じていた。

 

桜良の考えていることがわかるのは、僕と桜良が正反対な人間だから。

 

「人にタグなんてついていたら僕はすごく楽だと思う。君は僕が思いそうにないことを考えてる。僕たちはきっと正反対なんだ」

 

そのことを僕は少し寂しく思う。

 




 

2.主人公「僕」の変化

内緒の旅行

桜良は、死ぬ前にやりたいことをリストにしている。その中の一つに、男の子と旅行に行くことが挙げられ、半ば拉致状態で僕は福岡に連れて行かれる。もちろん親には内緒の旅行・・・!ここ、青春ドキドキポイント!

 

その道中で、店でクレーマーの客に絡まれた店員を、颯爽と桜良が助けた。その姿を見て僕は、

「彼女はいつも当事者であろうとする。傍観者であろうとした僕は、きっとあのクレーマーの客と同罪だ」

とまた自分と桜良が正反対であることに落ち込む。

 

そして

「やっぱり僕は、君がいなくなったら一人になろう」

と考えてしまう。

彼女と自分を対比すればするほど、僕の孤独が浮き彫りになっていく。

 

真実と挑戦

ホテルの手違いで同部屋になってしまった二人は、お酒を飲みながらトランプで、”真実か挑戦”というゲームをやることに。

 

”真実と挑戦”のルール

  • 1枚ずつカードを取って、数字が大きい方が勝ち。
  • 勝った人が、「真実か挑戦」と聞く。
  • 負けた方は、どちらかを選ぶ。
  • 「真実」を選ぶと、質問に答えなければならない。
  • 「挑戦」を選ぶと、指示に従わなければならない。
  • 真実か挑戦か、どちらかを絶対に選ばなければならない。
  • 絶対にゲームを降りてはいけない

 

桜良は「クラスの中で、見た目で誰が一番可愛いと思うか?」と聞く。僕は、桜良以外の女子の名前を挙げた。

次に桜良は「クラス内で、見た目で私は何番?」という質問。僕は「3番」と答えるが、桜良はその答え(可愛い方の上位に選ばれたこと)に喜んでいた。

 

桜良の「挑戦」の指示で、二人は同じベッドに寝たら何もなく純白だった。

 

旅行から帰ると、僕は彼女からのメールを待っている自分に気付いた。この時、初めて僕が他人に興味を持ったことを自覚しているという、物語の上での大きな転機となっている。




 

喧嘩と仲直り

雨の日に、本を貸してあげるという名目で桜良は自宅に僕を誘う。両親はおらず、家には二人だけ。

 

遊んでいるうちに、桜良が「彼女を作る気はないの?私を彼女にする気は何があってもないよね?」という確認をする。

僕が「ないよ」と答えると、「よかった。安心した」と。

 

自分が桜良と一緒に過ごすうちに、彼女を好きになって恋人関係になりたいと思っていると勘ぐられているのかと思った僕は、本を借りてさっさと帰ろうすると、桜良が僕に壁ドンをして耳元で囁く。

 

「知ってるでしょ?死ぬまでにしたいことをメモしてるって。それを実行するために、私を彼女にする気があるかって聞いたの。ないって言ってくれて、安心しちゃった。私のしたいことはね、恋人でも好きな人でもない男の子といけないことをする」

 

桜良を突き放した僕。桜良は突然笑い出し、「冗談だよ!いつものイタズラだよ!」と爆笑。

 

馬鹿にされたと腹が立った僕は、桜良をベッドに押し倒してしまう。しかし桜良の涙を見て、我に返り、すぐに家を出た。

 

「知らなかった。誰かに怒りを向けることが、こんなに誰かを傷つけるなんて。こんなに自分を傷つけるなんて」

 

 

この時、初めて僕は人と正面から向き合ったのだ。

今までどんな時も冷静で淡々としていた僕が、すごく感情的になるところ。旅行中に桜良と楽しく時間を過ごしたのも初めての体験だったが、ここでは初めて怒りや傷つくという感情も体験して、どんどん主人公が人間らしく成長していく変化が描かれている

 

 

帰り道、僕を呼び止めたのは学級委員のクラスメイト。実は桜良の元カレ。桜良と僕の仲に嫉妬して、後をつけてきたのだ。そして僕が桜良の家に遊びに行ったことを知り、嫉妬のあまり僕を殴る。

 

そこに僕を心配して追いかけてきた桜良が現れる。僕を手当てするために再び自宅へと連れて帰る。そして二人は仲直りをする。

 

「それは今まで体験したどんな人間との関わりよりも、痒くて恥ずかしいものだった」

 




桜良の死

桜良の入院

翌日、夏休みの補講に桜良は来なかった。病状が少し悪化し、一時的に入院したらしい。

 

僕は度々お見舞いに出向く。ある日、お見舞いに行った僕は、桜良に異変を感じる。

 

 

桜良は、一回だけでいいから”真実か挑戦”をやってほしいという。

何か聞きたいことがあったようだが、桜良は負けてしまう。

 

勝った僕は、何を質問しようか迷った末に、

 

「生きるっていうのは、どういうこと?」

 

と質問。

桜良の答えは

 

「誰かと心を通わせること。

誰かを認める。誰かを好きになる。誰かを嫌いになる。

誰かと一緒にいて楽しい。誰かと一緒にいたら鬱陶しい。誰かと手を繋ぐ。誰かとハグをする。誰かとすれ違う。

 

それが生きる。

 

自分たった一人じゃ、自分がいるって分からない。

誰かを好きなのに、誰かを嫌いな私。

誰かと一緒にいて楽しいのに、誰かと一緒にいて鬱陶しいと思う私。

そういう人と私の関係が、他の人じゃない私が生きてるってこと。

 

私の心があるのは、みんながいるから。

私の体があるのは、みんなが触ってくれるから。

 

そうして形成された私は、今生きてる。

まだここに生きている。」

 

桜良の答えに、僕はハッとする・・・。

 

「僕は僕がずっと求め続けてきた答えが、僕が今まで気づかなかったものが、僕の奥の奥、そこに溜まった本当の思い。そうだ僕は君に・・・」

 

帰ろうとした僕に、「最後にお願いがある」と桜良は僕を手招きして、ぎゅっと僕を抱きしめる

「これはこの間みたいなイタズラじゃないよ」と。

何かあったのかと僕が聞くと、「なーんにもないよー。ただ君のくれる真実と日常を味わいたいだけ」と桜良は柔らかな口調で答える。

 

ちょうどそこに恭子が入ってきてしまい、逃げるように僕は病室を後にする。




 

桜良は初めて僕が興味を持った人間

翌日、桜良から「入院が2週間伸びた」とメールがくる。

「もう一度旅行したかったなぁ」とつぶやく桜良。もう二度と旅行には行けないみたいな言い方に、僕は過敏に反応。

 

「死なないよねっ!?」

 

と取り乱して問いただす。

 

僕が本気で心配してくれたこと、生きていて欲しいと望まれたことは、

 

「引きこもりの君が、初めて必要としてる人間なんじゃないの、私?」

 

とニヤニヤが止まらない桜良。

 

そして桜良は両手を差し出し、今度は僕から桜良を抱きしめる。

 

桜良は通り魔に殺される

2週間後、予定通り桜良は退院した。

「退院したらデートをしよう」と約束していたため、僕は待ち合わせの店で桜良を待つ。

 

桜良から「今から出る」とメールが来て、メールで会話を交わす二人。

 

「人との会話ってこんなにも楽しいものなんだ」と携帯を見て思わず笑みがこぼれてしまう僕。

たわいもない会話から、桜良は

 

「罰して私を褒めなさい!」

と言う。

 

褒める点なんて山のようにある。桜良が生きるとはどういうことかと語った時に、確信したこと。

 

「今まで僕は、ずっと彼女のことをすごい人だと思っていた。

自分とは正反対で、病気とは全く関係なく、人間的魅力にあふれていて。

 

今まで明確な言葉として捉えることができなかったけど、その時僕は確信していた。

僕は、本当は君になりたかった。

人を認められる人間に、人に認められる人間に。

人を愛せる人間に、人に愛される人間に。

僕はどうすれば君になれるのだろうか?

 

僕は、君に憧れていた」

 

そして僕は、

 

「君の爪の垢を煎じて飲みたい」

 

とメールを作る。

しかし、いや、こんな慣用句じゃ面白くない、と文面を消し、もっと何か適した言葉が・・・そうだ!あった!これだ・・・!




 

「僕は君の膵臓を食べたい」

 

 

僕が、誰かの反応を楽しみにする日が来るなんて思わなかった。僕は、ワクワクしながら彼女の返事を待った。

 

しかし返事は来なかった。

いくら待っても桜良は現れなかった。

電話も繋がらない。

 

 

諦めて家に帰る僕。

その夜、テレビから伝えられたニュース。

 

近頃世間を賑わしていた連続通り魔事件の被害者がまた出たそうだ。

 

被害者の名前は、山内桜良。

 

甘えていた。

残り少ない彼女の命だけは、世界が甘やかしてくれると信じきっていた。

残り時間の少ない彼女には、明日があるものだと。

彼女の命は残り少ないのだから、そこまでは必ず生きられると当然のように思っていた。

 

世界は、差別をしないんだ。

 

 

この展開、かなりびっくりーーー・・・。

病気のヒロインの話だから、当然病気で死ぬまでを描くのだろうと誰もが思って読みすすめていたと思う。

 

実は、通り魔事件の布石はちょいちょいあった。

かなり最初のほうのシーンで、僕の家でテレビから通り魔事件のことが流れている。こうゆう描写があるときは、だいたい意味があるのだと違和感はあったが、その後の旅行のシーンで、僕と桜良が新幹線で通り魔のあった県を通り過ぎる時、桜良が

 

「きっと殺された人も、私より早く死ぬとは思わなかっただろうな。

普通に生きてるみんなは、生きるとか死ぬとかにあんまり興味ないよね。

死に直面してよかったことといえば、それだよね。

 

毎日生きてるって思って生きるようになった」

 

という名言を残している。

この作品は病気を題材にしているので、当然「生きること」ということを深く考えさせられる作品。

ヒロインが、”死”を身近に感じたことで、”生きること”をしっかりと考えて生きる姿を描いているのだ。

だけど、そんな桜良でさえ、病気以外の日常で自分が死ぬなんてことはありえないと高をくくっていたということになる。

 

だけど、病気が容赦なく誰かを選ぶように、日常の仲の突然の死も容赦なく誰かを選んでやってくるのだ。

かわいそうな事情を持つヒロインにも、容赦なく差別せずに。




 

桜良の遺書

桜良が死んでから、10日間僕はずっと本を読みふけっていた。葬儀にも行かなかった。

 

彼女が僕をどう思っていたのか、彼女がいない今、僕にはもう知ることはできない。

何を思い出しても、何を考えても意味がないのだ。

しかし、僕と桜良を結びつける唯一の方法を思い出した。

 

「”共病文庫”を読まなければならない!」

 

そう思い立った僕は、桜良の家を訪れる。

桜良の母親が出迎えてくれた。

 

そこで僕は、「共病文庫を読ませてもらいたい」と申し出る。

 

すると母親は、涙を流し「あなただったのね!来てくれてよかった!」と共病文庫を差し出してくれた。

 

ここには桜良が僕に残した言葉があると言う。

日付と記憶を辿って、桜良の言葉を読んでいく。

 

僕が桜良の異変を感じた日。

 

「寿命が半分に縮まった」

 

と書いてあった。

しかし桜良は、それを隠し明るく振る舞っていたのだ。

 

そしてやけに病院で恭子と鉢合わせたこと。それは実は桜良が仕組んだことだった。桜良は自分の大切なだと思う二人に仲良くして欲しいと望んでいたのだ。

 

 

そして最後のページに僕に宛てた遺書が記されていた。

 

「正直に言うとさ、私は何度も本当に何度も君に恋をしてるって思ったことがあるの。

だけどね、私は君と恋人になる気はなかった。

だって私たちには時間がないでしょう?

 

それにね、私達の関係をそんなありふれた名前で呼ぶのは嫌なの。

恋とか友情とか、そういうのではないよね私たちは。

 

病院で私が”真実か挑戦”をやろうって言った時、何を聞こうとしたのか教えてあげる。

 

どうして君は私の名前を呼ばないの?

 

君は、本当に私の名前を一回も呼ばなかった。

もしかしたら君は私を嫌いだから名前呼ばないのかもしれないと思った。

私には自信なんてまるでないから。

 

私は君とは違って、周りに頼らないと自分を作れない人間だったから。

でもね、最近実は違うって気づいた。

想像だけど、君は私を君の中の誰かにするのが怖かったんじゃない?

君は私のことをどうでもいいと思ってなかったんじゃないかな?

 

だから君がそうするように、私が想像するのが怖かった。

君が呼ぶ私の名前に意味がつくのが怖かった。

いずれ失うってわかってる私を、友達や恋人にするのは怖かった。

 

君のことをどう思ってるかっていうやつも答えてあげるよ。

大サービスだね。

 

私はね、君に憧れてたの。

私の魅力は、私の周りにいる誰かがいないと成立しない。

だけど君は、君だけは、いつも自分自身だった。

君は人との関わりじゃなくて、自分を見つめて魅力を作り出していた。

 

私も自分だけの魅力を持ちたかった。

だから君が本気で私を心配してくれた日、君が私に生きてて欲しいって言ってくれた日、嬉しくて泣いたんだよ。

関わりを必要としない君が選んでくれた。

誰かじゃなく私を。

 

あの日初めて私は、私自身として必要とされてるって知ったの。

初めて私は、自分がたった一人の私であるって思えたの。

17年私は、君に必要とされるのを待っていたのかもしれない。

 

桜が春を待っているみたいに、死ぬ前に君の爪の垢でも煎じて飲みたいな。

そんなありふれた言葉じゃだめだよね。

そうだね・・君は嫌がるかもしれないけど、私はやっぱり君の膵臓を食べたい」

 

 

この桜良視点は、けっこう解釈が難しい部分もあったけど、桜良が僕に惹かれていた理由については、かなり説得力があったし感動した・・・!

桜良が僕のことを恋愛感情で好きなんだろうな~っていうのは、わかっていた。

顔が3番目にかわいいと言われて喜んでいたあたりから、バレバレだった。




 

「彼女にする気はないよね?」って確認したときも、彼女になりたい気持ちが少しでもない人は、こんな質問はしないよねっておもった。

でもその後壁ドンしたとき、「好きでもない男の子といけないことをする」って言ったときは、なんでかわからなかった。

ただ、素直になれないだけなのかな?とか。

 

もうすぐ死ぬことが分かっているから、恋人にはなれないって自分にブレーキをかけるっていうのはよくわかる。

でも、恋人や友達っていうありふれた関係に成り下がりたくないっていうような意味合いだったのかな?

この辺はちょっと解釈、難しかった。

 

これは、下の見出しの主人公「僕」の名前が最後まで隠されていた理由にあるのかなって。

 

 

そして、桜良がどうしてあんなに僕のことを気に入っていたのかっていう種明かし。これは、かなり納得!

 

桜良はクラスの人気者で、一見すごく人から羨ましがられるポジションにいるんだけど、「みんなから好かれている」「男子からもモテている」「いつもみんなに囲まれている」・・・など桜良に話しかけてくれる、桜良を好きでいてくれる周りの人間がいてこそ成り立っている魅力。

だけど、僕は、人と関わらずにたった一人で確固たる存在感を持っていた。

自分の好きな”本”というアイテムがあって、全く周りを気にすることもなく、ブレずに自分を持っている。

 

そうゆう姿に、桜良は憧れていたんだね。

 

僕は、二人が正反対であることを最初悲しく思っていたけれど、正反対だったからこそ、お互いに惹かれ合い憧れ合って、相手の存在を必要としていた。

 

僕と桜良は正反対だったからこそ、ずっとお互いを見ていた。

彼女と出会うために生きてきた。

 

二人は、偶然の出会いなんかじゃなくて、自分たちの意思で出会うことを選んだんだと。

 

そして、彼女と出会ったことで、人と関わる喜びを知り、僕は彼女と過ごした4ヶ月間で初めてちゃんと”生きる”ことができたのだ。

 

「僕は彼女のおかげで、この4ヶ月間を生きていた。

きっと人として初めて、彼女と心を通わせることで」

 

僕は、彼女のような人間になることを誓う。

 

「今になって思う。

僕らはきっと二人でいるために生きてきたって。

僕らは自分だけじゃ足りなかったんだ。

だからお互い補うために生きてきた。

だから君のいなくなった僕は、一人で立てるようにならなくちゃいけない。

それが僕が二人でやっとひとつだった僕らのためにできることだと思う」

僕と恭子が友達に

桜良は、恭子にも遺書を残していた。

そして桜良は、恭子と僕が仲良くなってくれることを望んでいた。

 




しかし桜良を失った悲しみを受け止められない恭子は、病気のことを話してくれなかった僕を許さないと言う。

 

 

しかし1年をかけて、少しずつ少しずつ僕と恭子は友達になった。

 

それは僕が、桜良のような人間になる=人と関わることを諦めなかった結果だった。

 

 

ガムをくれる少年は恭子が好き?

余談だが、恭子と僕のこんな会話がある。

 

「彼と違って君みたいな子より、もっとおしとやかな子の方が好きなんだ」

 

恭子

「彼と違って?春樹(僕の名前)がもっと友達を作っておいたら、私もわかんなかったかもしれないのにな」

 

僕の男の友達がそう多くはないと考えられる。

このことから、この彼とは、再三「ガムいる?」と僕に声をかけてきたクラスメイトと思われる。

 

 

 

 

 

 

主人公「僕」志賀直哉に似た名前の小説家とは?

主人公「僕」の名前は、志賀春樹。

だが、これは桜良が死んだ後の、ほぼ最後のほうのシーンで初めて出てくる。

 

僕と桜良の旅行中の会話で、「そういえば”仲良し君”(桜良は僕をこう呼んでいた)って下の名前何だっけ?」と桜良が聞くシーンがある。

「君みたいな名前の小説家いるよね?」

「そうだね、どっちが思い込んでるのか知らないけど」

「もしかしてそれで小説が好きなの?」

「当たらずとも遠からずかな。読み始めたきっかけはそうだけどね」

 

この小説家は村上春樹と志賀直哉かな?




 

 

主人公「僕」の名前がずっと出てこないのはなぜ?

この物語では、主人公の名前が一番最後のところまで出てこなくて、ずっと「地味なクラスメイトくん」とか「仲良しくん」とか「ひどいクラスメイトくん」とか、変な呼び方してる。

でも、これは実際にクラスメイトがそんなふうに呼んでいたのではなくて、僕が勝手に「この人は自分のことをこんなふうに思ってるんだろうな~」って脳内変換していたんじゃないかな?って思う。

 

それが、

 

だから君がそうするように、私が想像するのが怖かった。

君が呼ぶ私の名前に意味がつくのが怖かった。

 

ここの繋がってくるのだと思う。

 

「君がそうするように」とは、「君が、”滋賀くん”と呼ばれた時に、”地味はクラスメイトくん”と脳内変換してしまうように」、もし僕は「山内さん」や「桜良さん」と名前を呼んだら、「クラスの人気者さん」「膵臓の病気のクラスメイトさん」「もうすぐ死ぬクラスメイトさん」など、僕が桜良に抱いているイメージが言葉で具現化してしまうのが怖かった、っていう意味だったんじゃないかなと思う。

 

だから、「恋人」や「友達」っていう安易な言葉で関係を決め付けてしまうのも怖いと思った。

それはチラッと出てきた「神様が人にタグ付けしてくれたら」って話にも繋がっている。

それは楽だと僕は思っていたけど、そう思っていたのは誰とも関わろうと思ってないとき。

 

桜良と出会って、桜良に興味を持ち始めた僕は、桜良にとって自分がなんてタグ付けされているのかいつも不安だったし、自分にとって桜良になんてタグ付けしたらいいかもわからないし、怖かった。

もっと、人と人との関係は変幻自在なもので、神様に事前にタグ付けされたものなんかじゃないって思いたいと僕の気持ちが変化していったんじゃないかなと思う。

 

だって、最初から「この人はあなたとは無関係」なんてタグ付けされたら、もうその人に近づくことができなくなっちゃうもん。

 

だけど、最後に桜良の母親に堂々と名前を名乗ったときには、勝手に相手が自分に抱いているイメージを想像して怖がることを、もうしなくなったんじゃないかなって思う。

桜良のような人間になる=人と関わって人生を生きようと決意したから。

 

 




 

主人公たちの名前の意味がオシャレ!

ヒロインの名前は”山内桜良”。

主人公「僕」の名前は、最後の最後に明かされ、”志賀春樹”。

 

 

途中に、桜良が

 

「どうして桜は春に咲くのか知ってる?」

 

という知識を披露する。

 

「花が散ってから、実はその3ヶ月くらい後には次の花が芽をつけるんだけど、その芽は一度眠る。

暖かくなってくるのを待って、それから一気に咲く。

桜は咲くべき時を待っている」

 

この話を聞いた僕は、

 

「出会いや出来事を、偶然じゃなく選択だと考えてる君の名前にぴったりだ」

 

と感想を述べる。

 

桜良は、二人が出会ったこと(偶然、病院で出会い、偶然桜良が日記を椅子に置き忘れ、偶然僕がその日記を読んでしまったことで二人の関係が始まった)を偶然ではないと言った。

全ては、自分たちの意思で選んで出会ったのだと。

 

 

二人は正反対だけど、だからこそ自分にないものを持っている相手に対して強い憧れを抱き、惹かれていく。

そして、二人は一緒にいることで自分にないものを得て、初めて自分がなりたい自分として生きることができた。

 

「桜が春を待って、花を咲かせる」

 

つまり、

 

「桜良が春樹と出会うことをずっと待っていて、初めて自分らしく生きることができた」

 

という意味に繋がってくるのである。

 

 

これは、本当によく作りこまれたネーミングで、本当にオシャレだと思った!

 

「君の膵臓を食べたい」タイトルの意味は?

肝心の「君の膵臓を食べたい」のタイトルの意味については、別記事で詳しく書きましたのでどうぞ!↓

「君の膵臓を食べたい」いまいちタイトルの意味が理解できなかった人へ

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